«前の日(08-19) 最新 次の日(08-21)» 追記
2002|05|09|10|11|
2003|02|03|04|05|06|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|06|07|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|05|
2019|01|03|04|
2020|01|

lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

20-08-2004 / Friday

_ お店のドアの取っ手のところに、push または pull と書かれていると、一瞬、どっちだったか…と混乱する。「押す」または「引く」とあれば大丈夫。しかしこれが、「推」と「拉」だと、どちらも「手偏」なので、ぼそぼそと(僧は敲く、月下の門)を唱える。それでああそうか、と納得する。

そんなところをずっとうろうろしていたので、トラ子女史とゆうべも近所の料理屋で夕食を終えて店を出るとき、混乱してしまい笑われた。タクシーを止めるときの手の出し方とか、発言したいときの手のあげ方とか、道ですれ違った人と目があって笑うとか、身体言語はなかなか切り替わらない。そのうち日本仕様に戻るのだが、そうなる頃にまた、身体言語の異なる場所へ行く。口から出てくる言葉よりも、そういう言語を自然に使っているときの方が、よりその場所になじんでいるような気持ちになりやすいのかもしれない。

_ 日本は暑すぎるという結論に達した夏でした。


20-08-2006 / Sunday

_ おなじ名前の人がとても多い。それでどえらいミス。ドライバーの某さん、わたしとはまったく相性が合わない、すくなくとも私はきらいなのだけど、しつこくつきまとってくる。あからさまに嫌がるわけにはいかないので、適当にかわしていた。ところがこの某さんと、知人の新聞記者が同じ名前であったことで、容易に想像される問題が発生。普段、つれない態度のくせに、SMSでは今度いつごはんにいく?とか、新しい服を買ったから見てみてとか、そんな話ばかりしていたのだ。新聞記者にしては、いつもすごいスペルミスと、文法上、ありえない文章が続いていたので、なんかへんだなと思っていたのである。新聞記者の方は、普通なら、わたしが連絡したら、絶対にすぐに電話してきてくれるのに、音沙汰がなかった。それがどういうわけか、昨日、車を借りる話をSMSで送ったところ、そのドライバーが現れて、「いつからいつまでだ」というではないか。なんでそんなこと知っているんだと詰め寄ったところ、いつもSMSでやりとりしているじゃないか、と反論された。

電話番号は知られるは、なんかプライバシーは知られるはで、劇鬱。問題は、なんでわたしがそんなへんな番号を携帯に登録していたかというと、走り書きの番号に新聞記者とおなじ名前があったから、登録しておいたのだった。新聞記者とは普段、電子メールのほうで、やりとりしているからなあ。あわてて、メールの署名についていた携帯番号にSMSすると、なんでいままで連絡してこなかったんだと怒られてしまった。

物事が、どうもまずい方向へ向かっている。なんとか流れを変えなければ。


20-08-2009 / Thursday

_ 8か月ぶりに歯のクリーニングと検診。今回は合格点が出た。奥歯の向こう側に磨き残しがある点と、利き腕の力が入りやすい左上奥と右下奥が擦り過ぎという点が落第点であったが、全体的にOKとのこと。体の健康は、年を取るともうしゃあないのだが、歯は自分の力量次第で、健康を維持できるもんだなー、と実感。がんばって80歳になっても20本とか思うけど、そこまで長生きしたくなかったりする。50歳でぽっくりと死にたい。苦しまず、ぽっくりと。それ以前に自発的に死ぬような場合でも、痛い思い、見苦しい思いはしたくないなあなどとついでに考える。結婚して、子どもも生まれるけど、何かしらいつも足りないものがあるという思いがわたしを常に苛む。その足りないものにどうやって手を伸ばせばよいのか、わかっているのかわかっていないのか。なぜもっと努力しないのかできないのか。いくとおりにも答えはあるのだろう。足元に淀んでいる柔らかいくせに不気味に絡みついて離れない藻の茂みが、くるぶしからふくらはぎへ、ふくらはぎから膝下へと、背を伸ばしつつある。いつまで倒れることなく絡まる藻をかき分けていくことができるのか。ある時ふと藻の茂みに倒れこんでしまえは、想像外の柔らかさに傷口の痛みも忘れてそのまま絡まるに任せてしまうのではないか。その誘惑を静かに追い払いつつ、淀みを水の流れる方へと進んでいるような気がする。


20-08-2010 / Friday

_ 夕方、一休さんを保育園に迎えに行くと、先生がその日の出来事を話してくれた。

もうすっかりお座りができるようになった一休さんは、プレイマットの上で他の赤ちゃんたちと一緒に座っていたそうな。と、先生が気がついたときには、一休さんは周りの赤ちゃんたちの髪の毛を、次々と手で引っ張り始めていたという。先生はそのことで、一休さんを叱るようになどとは言わなかったのだけど、わたしは少しショックを受けてしまった。今の一休さんはなんでも自分の手で確認したい時期のようで、わたしの顔のパーツはもとより、一緒に横になっていると髪の毛が気になるし、耳にも触りたいし、今までは母乳を飲むのに一心不乱で注意してみることもなかった胸のあたりなども手で押したり引っ張ったり齧ってみたりと、好奇心を抑えられないようになっている。その調子でよその赤ちゃんたちにも接しているということ。昨日は二回も便が出たことも含めて、先生はそのことを保育園で過ごすことの緊張が次第に解けてきているからだと説明された。でも人のいやがることはしてはいけないわけで、これからはきちんと一休さんに説明していかないといけない。話を大きくするつもりはないけれど、自分の子がいじめられっ子になる可能性はこれから先あるだろうとは思っていたけれど(肌の色を含めた外見の問題や文化や宗教の点で)、いじめっ子になる可能性はトンと考えたこともなかったのである。まだ一休さんがいじめっ子になったわけではないから心配しすぎなのだけど、自分がされていやなことは絶対に人にもしてはいけないよと、小さなときからきちんと教え含めていかないといけない現実に直面したように思っている。昨日までは、予想外の子どもが生まれてうれしいことよ、という平和な空気にとっぷりと浸かっていただけで、子育ての現実的でもっと日常的な側面について、あまり考えていなかったのかもしれなかった。わたしの忙しさにかまけて、一休さんを大人たちの間だけで過ごさせることが多かったけれど、もっと同年代の子どもたちと触れ合うような機会を作ってあげないといけないなと思った。


20-08-2012 / Monday

_ 先日は、関西在住の古い先輩ふたりと、納涼カレー大会をした。顔を合わせたのは昨年の桜の季節以来のことだけど、割と頻繁に電話で連絡を取り合っている先輩Aと、滅多なことでは連絡を取ることもなくなった先輩Bとで、昭和の匂いが色濃く漂う某所地下街にて集合。ほんの二時間ほどの会合だったけれど、とても楽しい時間を過ごしたのだった。

そのカレー屋の料理の山盛りなことったら!いい年配の三人とも、全部、食べたらさすがに種々の成人病やらなんやらを懸念せねばなるまいと思うくらいの料理で、ナンなどはお相撲さんの顔くらいの大きさがあった。イメージは現役の頃の逆鉾。おいしいとかそういう問題ではなく、とにかく量が多かった。

先輩Aが到着したとき、すでに先輩Bが来ていたので、ふたりで近況を報告し合っていたのだが、先輩Aは着席するなり開口一番、わたしの顔をみて、「整形した?」と聞いてきたのであった。。するわけでがないのですが、それくらい変な顔をしていたということではなかったのが救い。なんか、えらくすっきりとした顔をしているそうです。ずっとずっと溜め込んでいたもろもろから解放されて、すっとした顔をしているから、もし日本でも重婚相手を見つけるならば、ぜひ紹介させてくれとか、相変わらずシュールな会話が始まったのであった。喜んでいいのか微妙なコメントではあったが、個人的には、いい方に変化している途上なのかということで、うれしく受け止めた。

みんな忙しいので、2時前には早々と解散。変える方向が一緒な先輩Bともうしばらくだけ場所を変えて少し話して家路に就いた。

先輩ふたりともが、見た目の変化をとても好意的に評価してくれたのが少し気恥ずかしく、そういう意味でのコメントではないことはよくわかっているのに、つい、最近のわたしの三流美容術とかをとくとくと話したりしてしまった。久々にリフレッシュしたので、厳しい残暑もこの勢いで乗り切って行けたらなあと思っている。


20-08-2016 / Saturday

_ 子どもとパレードを見に行く。王宮へまっすぐに続く道でパレードがあった。毎年、この時期の土曜日に行われる。しかしわたしたちは去年、初めてそのパレードを偶然見たのだった。そのパレードの楽しかったことがずっと親子の間で語り草となっていた。この一年間で、あちらこちらで偶然にパレードと遭遇したことが何度もあった。そのたびに、親子して、去年の夏のパレードとは違う云々、と語り合ったものだった。去年のパレードの面白さは、とにかく参加している人がとても楽しそうであったことに尽きる。自分たちだけ身内で盛り上がっているというのとはまた別の種類の盛り上がり方だった。職場の大学のマーチングバンド部も登場していたり、動物園からは参加できる動物はほとんど全員!連れてこられていたくらいだった。動物たちに関しては、かれらが楽しかったのかどうか、確かめようがないのだけど、全員、ちょっと緊張していた様子で、かわいそうだなと思ったのだが、パレードに長いニシキヘビを巻いて参加している飼育員とか、エリマキトカゲを肩に載せている飼育員、サルの着包みを着つつ、サルを肩車している飼育員らの牧歌的にイノセントな笑顔(飼育員の)を見ていると、無意識にあははと笑ってしまうほどの脱力加減であった。動物愛護団体からクレームが入ったからなのか、今年は生きている動物で参加していたのは馬車のウマと牛車のウシだけだった。

王様の楽隊の人々のマーチングバンドは、もう年季も入っているし風格が全然違っていた。太鼓の一打がすでにぱしっと、剣道でいえば、メンを打ったときにちゃんと手首を絞って残身が取れているといった風情の音。そういうのが見ていて気持ちよく、子どもにもそれがわかったようであった。そういうのを期待して今日は朝からずっとウキウキと過ごしたのだった。しかし、パレードは今年はもうひとつだった。その理由は、一般の参加者が少なくて、ほとんどが警察・陸海空三軍の何かの部隊の人々ばっかりだったからだったと思う。それでも3つほど、こういうのが見たかったんだな~というグループがあって、子どもと堪能した。踊りもピシっと決まっているし、踊っていない時のフォーメーションもキリッとしていて、みていて爽快な気持ちになる。そういうのをずっと沿道で見て、5時前に辞す。というのも残りは全部、軍と警察のグループだったからだった。大急ぎで戻って「奇跡の人」を見ようとしたら、もう30分も過ぎていて、うう~とうなってしまった。それにしてもこのドラマは本当にすごい。何がすごいのか、いろいろ書くことは、このドラマに限っては野暮中の野暮な感じがするので、「すごい」としか書けない。テレビを見てから夕食を作り、子どもと塗り絵をして、今日は楽しい一日だったなあとしみじみしているところです。時々でいいから、こういうゆったりとした一日があればなあと思う。昨日、終業前に来週の授業の準備もできたし、火曜日の授業の準備も半分終わっている。明日の日曜日は今日よりももっとゆったりと充実した日になればいいのだけど。そうしたいものだ。


«前の日(08-19) 最新 次の日(08-21)» 追記
2002|05|09|10|11|
2003|02|03|04|05|06|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|06|07|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|05|
2019|01|03|04|
2020|01|