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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

27-08-2004 / Friday

_ メールボックスに、誰が入れてくれたのか検討がつかない抜き刷りとかジャーナルのバックナンバーがあった。私の指導教官だった人が書いたものだから、気を利かせてくれた誰かが放り込んでくれたのだろう。捨てるに忍びないものは、こんなふうに次の人に手渡されていくのかもしれない。それを一冊持って、散歩へ。とくに目当てはなかったのだけど、ぶらぶら歩いているうちに、少し強めの風の中に雨粒が感じられる。蒸し暑さはどこかへ去ってくれた模様。もう少しがんばったらおうちに帰ろう。

_ 明け方、肌寒くなって目が覚めるようになったのに、午前中はその反動なのか思い切り蒸し暑い日が続いている。空調をこまめに調節しているのだけど、体のほうはなかなか追っつかない。ぼわーっとしたままお昼になり、ぼわーっとしたまま夕方になる。端的にいうと、眠い。

_ 関係あるのかどうか、この頃、くしゃみがよく出る。くしゅん、くしゅん、くしゅんと三回繰り返すことが多いのだけど、この直後だけ、一瞬、頭がすっきりとする。

_ 今日は絶対、夕方の散歩に行こう。それから一仕事。井上靖の「晩夏」という短編は教科書で読んだ。今くらいの季節になるとかならず思い出す。昨日も夕方、お茶を買いに出たついでにふと思い出して、家に帰ってから読もうと思いつつ、忘れてしまった。今日も散歩のときにまた思い出すんだろうな。永遠にそういう思い出しては忘れ、忘れては思い出すの繰り返しをしていそうだ。それもいいんだけど。


27-08-2009 / Thursday

_ おなじ100字の文章であっても、密度の濃い薄いがある。米原万里のそれはものすごく濃い。「うちのめされるようなすごい本」を読む。その本の内容が気になるから読むのではなく、米原万里がどう読んだかを知りたくて、読み進めた感じだった。

_ 査証を取りに某所詣で二日目。無事に受けとってから母と待ち合わせて、父方の墓参りなど。大学へ戻るつもりだったのだけど、一日目に目星をつけていたビジネス街の和食店の昼定食を母と取ったところ、一挙に疲れが出てしまい、そのまま帰宅。昼食は、少なくともこの数年、おひるごはんを食べてきたあらゆるお店の中では、どこよりも抜きんでた味であった。しかも良心的な値段。遠いけど、今度帰国したときにまた行きたい。ところで、今までわたしにとってのナンバーワンのお店は、凸凹病院南側にある和食点「十両」。今は夏場だからあまりいかないけど、冬場や春先のおいしい魚があるときはここに通っている。とにかくお造りがおいしい。冬場は、ふぐ料理がおいしい。しかも安い。どうなっているのかと不思議。

さて二日続けて遠出しただけで、こんなに疲れてしまうなんて、今度の出張が不安になってきた。山登りの予定がある。ラクダにでも乗るべきか。


27-08-2010 / Friday

_ 某日。夜中に起きて原稿を書いていて、ふとテレビをつけたら、「永遠と一日」をやっていた。大好きな映画だ。こどもを売り買いする秘密の場所から少年を救い出した主人公が、国境地帯へ向かうバスの乗り場へ向かう。途中、大きな幹線道路沿いで車を側道に入れて、サンドイッチを買う。サンドイッチは、荷台部分を売り場に改造した真っ白なトラックで売られている。わたしがこどもの頃、家族でよく出かけた大きな公園があった。この公園の駐車場の入り口近くに、ワゴン車の荷台部分を改造したホットドッグを売る店がいくつもあった。ホットドッグという食べ物を見た初めての経験がこの屋台だった。コッペパンを真上から割ったところにカレー味のするキャベツの千切りの炒め物が敷き詰められ、パンとおなじ長さのソーセージが挟み込まれる。からしとケチャップをかけて、はふはふと言いながら食べた。特別、おいしかったわけでもなかったのだが、この映画を初めて観たときも、そのホットドッグのことを思い出した。初めて食べたマクドナルドのハンバーガーとともに、わたしの小さかったときの食べ物の思い出である。マクドナルドのほうは、当時、面白い映画のロードショーがかかると、しばしばわたしと弟を父の妹の家に預けて出かけた両親が、ある時、わたしたち兄弟とイトコたちのために買ってきたものだった。ピクルスの味が初めての経験で、強い印象を残した。めったなことではマクドナルドのハンバーガーを食べることもなくなったが、遠い外国でふとしたときに食べるようなことがあったとき、遠い日の留守番の寂しさとともに、夜遅くにわたしたちを迎えにきた母の紅潮した顔を思い出す。

久しぶりに観た「永遠と一日」は、途中でこどもが目覚めたので中断。夜中の原稿書きもそこで終わった。


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