_ みんなが知っていて、自分だけ知らないことが実にたくさんあるのだな、と妙なところで感心。
_ 秋晴れの一日。鳥居下で集合して、公園沿いに歩いて、お墓参り。集合場所へ行く途中、目の病全般に御利益?があるという神社で、お参り。コンタクトが霞んでいたのが瞬時に晴れた気がした。修学旅行気分。のんびりとした御茶屋さんでのんびりとしたお昼を食べる。子連れの友だちの子どもが背中によじ登ってくれる。手にぶら下がられて、あっち!こっち!と引っ張られる。どんぐりをもらう。ひそひそ話を耳元で教えてくれる。どのシュークリームがいいか悩む姿に「全部、買おうよ」と言って、母親同級生に「だめ!」と一緒に叱られる。同級生宅にみんなでおしかけ、ときどき耳ざとくオトナの話に首を突っ込む子どもに、オトナぶった口をきく。バス停で母娘を見送り、駅まで親子に見送られる。
ミニ同期会となった秋の一日でした。大人になるのもそう悪くないと思った次第。
_ 仕事で、日本に帰国している。子どもを連れて、慌ただしく荷物をまとめ、ざざざーっと、不在中の授業代講打ち合わせを済ませて、ほとんど睡眠時間なしで、帰ってきた。久し振りの日本、大好きな11月。これ以上、なにを望もうか。子どもはあっさりと元の保育園の生活に戻り、子どもながらにもストレスもあるだろうに、元気に過ごしてくれている。もっとかわいがってあげたい。本当によくがんばっている。いろいろ問題はあるけれど、日本っていい国だなあと、しみじみ感じるのは、スーパーで売られているものの新鮮さとか安さとか。誰がなんといおうと、わたしにはなにもかもとても良質なのに、なんて安いんだ!と思えるのである。パーマやに行くと、それはそれは丁寧に希望の髪型を聞いてくれる、シャンプーの丁寧さには思わず、溜息がもれるほどであった。
いつか日本に帰るかも知れないし、ずっと帰ってこれないかもしれない。でもいつか帰ってこれたらいいな。少し長く、住むことができたらいいな。そう思ってがんばることができるような気がするうちは、もう少しがんばってみようと思った。短い滞在期間、できるだけたくさんの人と会って、リフレッシュしたい。
_ 大好きな11月が始まる。
なぜミステリー小説しか読めなくなったんだろうと考えていたら、思い切り膝を打つような、我が意を得たりな説明を読んだ。「到底ありえないような出来事には感情移入する必要もなく、純粋にエンターテインメントとして楽しむことができるから」というもの。わかる、わかる。そういうわけで、ミステリー小説⑨割、その他の小説①割という感じで、読書をしてきたこの一年だった。
この一ヶ月で一番楽しかったのは、『陸軍士官学校の死』(ルイス・ベイヤード)。10年前に発売された翻訳もの。ついでにいうと、翻訳もののほうが物理的に距離がある分、感情移入への抵抗も高くなり、ちょうどいい塩梅に楽しんで読める気がする。
音楽では、もっぱらSonic Youthのカーペンターズのカバー曲「Super Star」を聞いていた。完全にストライクゾーンに投げ込まれた曲。出だしから襟元をぐっと鷲掴みにされたような気持ちになって、曲が終わっても元に戻れないくらいに、完全にノックアウトされてしまっている。それとサニーデイ・サービス「春の風」。不惑を超えてもこのエネルギー、である。クラクラしてしまう。ビデオの主演の男の子もまた、とてもいい。
_ zoe [ぼくは自分が知ってることを知らない人に対して高慢にならないようにといつも気をつけてます。 「え?そんなことも知らない..]
_ nebu [ああ…、ほんとにそうですね。自分の知っていることは分かち合いたいものです。自分だけ知らないからといって、別に落ち込む..]