_ ことばは確かに、一番最初にそれを教わった人の話す訛り/アクセントの置き方/語彙、なんかに影響されるのは大だなと思う。
私の場合、英語はさておき(今考えると典型的なイギリス英語、しかもposh、身に付いていないことが惜しまれる)、仕事で使うことばは、思いっきり訛っている。山形弁を話す外国の人や、イーデス・ハンソン、クロード・チアリなどのことを決して笑えないのは、自分のことがあるからだろう。なにしろ、同級生の調査地に行ったときに、某国語がへたくそという以前に、私の訛り/イントネーション/地方だけで通じる用法などの方がおかしいと、笑われたのだから。文末にかならず、「〜じゃん?」「〜だしさ」というのがつく都会風な言い方が、やはりどの言語にもある。私の場合は、「〜やろ?」「〜やねんでぇ」「ほんまかいな」「そうですねん」という風なかんじでしか話せない。その語尾の飾りことばなくして、次の文に進めない。がんばって都会風に話そうと試みたところ、「恐れ入りますが、すんまへんなあ、この名刺のフォントを、ここですねんけど、若干、もうちょいだけ、大きめのものにさしかえていただけませんでしょうか、ごっついのにかえてくれへん?」と、自分で翻訳しながら話すという事態になる。これも同行者にものすごく笑われた。舌を噛みそうになったのはいうまでもない。
この前、首都から来たひとに、「最近、どう?」と聞かれて、私の地元のことばではもっともイケているとされる表現で、「半分死んでいる(ほどに忙しい)よー」と言ったところ真剣に、「どこか体が悪いのか?」と聞かれた。同じ国でも、日本語とおなじく、かならずしも単一の表現が共有されているわけではないようでした。
_ 私よりも先に書類を提出した人からメール。曰く、「お互い今頃、差し替えでたいへんですよね」とのこと。いや、失礼な。私は、昨日の内に、あっという間に終わらせましたがな。しかも、そのミスはまったく些細なものであったのに。その御仁は、なんと、**の書き方を間違っていた(前回に倣って書いたというのに)ので全面修正とのこと。。。しかしそれでは、なぜ本部会計でチェックされるまで、誰も気がつかなかったのだろうか。七不思議。
_ 種蒔く人となる。みなで一斉に斧を振って雑草や草本類を片付け、鍬を入れた。来週は、わたしが施主となって、定礎の石を置く。前夜には、儀礼。これで建築が始まる。先週は、バイクのスタンドで、左足の生爪をはがした。失神、悶絶、阿鼻叫喚。どれをとっても足りない痛さ。死んだ方がましちゃうかと思ったものの、まあこれで当分、バイクのスピードは出せないだろうし(左足で変速していくので)のろのろと道路の端っこを走るしかない。座っても痛い、立っても痛い、何をしても痛い。でも、まあ、なんとか。
_ 日曜日。タイツとか冬用小物を買いに地元の繁華街へ。途中、冷たい雨が降ってきたりする。疲れたので、私が高校生だった頃からずっとあるカフェ・レストランへ。奥の席はパティオ風になっており、お天気がよければとても気持ちのよい空間。今日は、店の中ほどの二人掛けテーブルで、久しぶりに日本のケーキを食べた。
月曜日。午前中、病院へ。さっそく、どちらで出産するかの答えを迫られるが、まだあと2週間猶予が出た。ミジンコさんは1.2キログラムに成長しています、などといわれるが、帰国直前に某国の病院で検診を受けたときは、1.34キログラムです、といわれていた。やせちゃったのかな?午後からは出張終了の捺印と書類を提出するために大学へ。ところが間違って、裏帳簿のほうを提出してしまう。ボケている。別に不正をしているわけではなくて、使ったお金の合計には変わりなく、表帳簿の元となるはずの計算式を書いた方を提出してしまったという話。それでも別にかわらんのです。大きな大きな虹が午後の間ずっと、東北の方角に見えていた。大きかったなあ。帰りに少し寄り道をして寺町のエスニック屋でワンピース。マタニティ服は、ズボン一着と短いワンピースというのかチュニックを二枚、今回の出張前に買っていただけ。あとは全部、手持ちの服を着ている。さすがに産後も着られるようなワンピースくらい買っておこうかと思い、かわいい(と思われるも)のを買った。
火曜日。そのワンピースを着て、散歩。気が付いたら5キロくらい歩いていた。疲れはしなかった。近所の神社で七五三の家族をみたり、途中の手作りドーナツの喫茶店で休憩したり。のんびりいろいろめぐりめぐって、帰ってきた。
水曜日。ほんとうは、近所のプールのマタニティクラスにいくつもりだったのだけど、水泳帽とゴーグルがなかったので、パスして大学へ。ところが実は病院の母親学級の日であったことを、今朝になって気がついた。むう。。。
木曜日。朝4時半にミジンコさんに起こされる。なので、新聞読みながら、早目の朝ごはんを食べたりしていたら、突然、とても眠くなった。まだ敷きっぱなしだったお布団でほんの5分と思って横になったら、もう午前11時。その間、先生からも電話があったりした模様。あわてて身支度調えて、大学。先生はもういなかったのでありました。
とくにぼんやりしているわけではないのだけど、妊娠してから一番、変わったなと自分で思う点は、あせらなくなったことかもしれない。もちろん以前からマイペース人間ではあるが、それなりに焦ったり、あわてたりすることも多かった。それが今は、多少、なにかを忘れたり、なにかに焦ったりしても、まあべつにかめへんわー、と思うようになった。よいこと、なのかな。
夫からの電話、一人で置いてきた夫はやはりさびしいようで、ちょっとかわいそう。このような自分の状況から推察することでもあるのだが、母親と子どもの関係というのは、父親のそれに比べて、あらかじめ10カ月分プラス先行なのですね。そのことをこの頃よく考える。ウサギとカメというのか、なんというのか。電話越しに、夫がミジンコさんに話しかけるも、いつものようにおなかに口をつけて何事かを話しかけるのとは違い、ミジンコさんもとくに父親の声に応えるということもなかった。少し、かわいそうなおとっちゃんであった。
_ どうしてもZARAのコートで欲しいのがあり、入荷案内を待っていた。あ、来た!と思ってサイトにアクセスすると、もう売れていて、買えなかった。うわ~、くやしい~!と、思わず燃え上がってしまい、わざわざ電車に乗って、店舗まで行ってしまったのである。オンラインで買えなくても、店舗にはあったりするのだ。ところが実際に試着してみると、その重いことといったら!本を数冊いれたリュックを背負っているかのごとしであった。デザインはかわいい。文句なく、好みのデザイン。この数年で、初めてこれ欲しい~と思ったデザインであった。でも、コートは軽いに限る。たとえウールでも、今はそのコートの半分どころか、4分の1くらいではなかろうか。バランスシートを作りながら考えて、きっぱりと止めた。もっと軽いものを買おう。軽くないと、着て歩くのがだんだんいやになるだろうから。秋風を受けながら、なんだか一仕事終えたガンマンのような気持ちになって、帰ってきた。
_ ぜぶら [早急に水を差す。 焦げ付きはおとすのが面倒です。]
_ ね [ははは、、ジャムをとおりこして、ゆべしみたいになりましたですよ。 もうあかんー。まにあわん。]