都合が悪くなると、潜り込むこと。
仕事が遅くなったときには、よく作業机の下で寝る。ゴミ箱や書類ケースを簡単に片付けて、隙間を作り、折り畳み式のござを敷く。その上に、寝袋を広げる。プラスチックパイプの入った枕は、バス停前の布団屋で、500円だった。
外の道路を通る車は、深夜になるとほんの少しだけ減る。毎日仕事をしている空間だが、夜になるとまた違った別の場所のようにも見えるのが不思議だ。高い天井を縦横に走るパイプの迷路を眺めているうちに、眠りに落ちていく。
明け方、地下の深いところを走る始発電車の振動で、温かな寝袋の中で目を覚ます。そういう朝を、あと何回、迎えるかな。
今朝は、もうすっかり秋の冷え込み。寝袋の上にそろそろ毛布を掛けて眠らないといけないな。