_ 北浜界隈が実は好きなので、この頃、よく出かける。たまたま用事でお役所へ行くことが多いからなのだけど。昨日は適塾へ。緒方洪庵がどういう人であるか、なんとなしにしか知らなかったのだけど、それよりも個人的には、福沢諭吉も適塾出身で、塾頭だっということを知ったのが軽い驚きであった。なんとなく、大阪で暮らしたことがあるような風情にはみえないと思い込んでいたからかしら。。。また、緒方洪庵がもう少し長生きしていれば、日本最初の帝大は間違いなく大阪に開校されたはずである(つまり、阪大医学部とか薬学部あたりのことになるのかしら)という説明が何気なく書かれていたりして、ちょっとニヤリとしてみたり。
二階の塾生大部屋の手前に、オランダ語の辞書室があって、ここでは24時間、誰かがかならず、勉強していたのだという。塾生同士は勉学においては、互いにわからないところを教え合うということがなかったらしい。意地でも自分で慣れない言語の文献を辞書を引き引き解読して、自分の解釈を得ることに専念していたのだという。みんなで仲良く…というのがいいかどうかは別としても、やはりストイックに勉強する場所であったのは間違いないようだった。
日本家屋っていいなあ、とほんとに思います。子ども時代の記憶が染みついているからだろうけど、夏真っ盛りの日に、北向きの和室の窓から外の植栽の葉陰がゆらゆらとするのが見えて、ひんやりとしている畳の感じをもう一度味わいたい。
適塾は、入場料もとても良心的(250円也)。学生は130円だそう。私が500円玉を出したら、うけつけの小母さんが、「おとなですか?」と尋ねてくださったことが、たいへんうれしかったわけで。
今度は道修町のあたりをもっと詳しく見てみたい。