_ 今日の日曜美術館(NHK)は「岩崎ちひろ」だった。亡くなる前年に出版された、ベトナム戦争の中のこどもたちを描いた絵本を手がかりに、石坂啓がゲストで解説する内容。ほんとにこどもをちゃんと見ていた人なのだな、と改めて思った。
終戦の翌日から認められた日記の手蹟がものすごくきれいだったことが、印象に残った。というのも、そのあとに筆を手にする写真が映ったのだけど、これが左利きだったから。当時のことだから、日常的な鉛筆書きは右手を使っていたのだろうけど、絵を描くのは左手だったのだろうなと思う。私の母も、筆とお箸は右手を使うが、包丁、お針、庭仕事なんかはみんな左手だ。私はそろばんだけ右手で、あとは左手遣い。今や「そろばん」も死語となっているかもしれないが、読み上げ算のときに「御破算でねがいましてーはー」をやる一方、左手でするすると答えを帳面に書き取る余裕があったので、昇級試験の時は得をしたものであった。まだ昭和だったころの話なのだけど、日曜美術館を見ながらそんなことを思い出していたので、急にそろばんを使いたくなったりして、番組途中で押し入れ探険の旅に出てしまい、ふと「あれ、なんでこんなことをしているのか?」と、久しぶりに自分のことをあきれてしまった。
_ 鼻うがいは密かにまだ続行中。今では塩加減もすっかり慣れたのだけど、ときどきやはり溺れそうになる。もしほんとに死んじゃったら死因は窒息死なのだろうか、それとも溺死なのだろうか。どちらでもいいのだけど、ふとした瞬間に俯いたりすると鼻の中に残っていた水が静かに音もなく流れ出てくるのが困るので、終日家に居るときか、夜お風呂に入る前にしかできない儀式。わりとくせになってしまっているのかもしれない。