_ センチメンタル・リアリズム。
銀行に行ったり、おみやげをさがしにいったりするため、繁華街へ。太字のボールペンでノック式のものをおいているのは丸善だけなので、足を向けた。白いお知らせ板がある。10月のはじめに、閉店するとのこと。
丸善が閉店するなんてことがあるのだろうか。『檸檬』はどうなるのだ。まず、そう思った。動揺したままボールペンをあわててかい、二階の文庫売り場へ。どういうわけか、涙が出てくる。泣いてはいけないと思いながら、梶井基次郎を手に取った。大学一回生のときにも、ここで買わなくちゃ意味がないと思って、買っている。レジの横に、檸檬スタンプがある。店員さんが、よかったらスタンプもおしてくださいという。文庫本に押せばよかったのに、用意されていた白い紙に押した。手が震えてうまく押せなかったので、店員さんがきれいにおしてくれた。
栄枯盛衰というのかなんというのか。
わざわざ、檸檬の前でね、といって、友だちと文庫棚の前で待ち合わせをしたこともあった。文学少女ごっこ。梶井基次郎が特別なお気に入りではないのだけど、当時とは違う店舗だけど、檸檬のことを思い浮かべて丸善で本を選ぶのは、とても甘美だった。どれだけたくさんの本をここで買ったかと考えると、胸が苦しくなる。今時の本屋としてのセンスは、正直なところ、ブックファーストやジュンク堂には負けていたと思うけど、これは絶対に丸善にあるはずだ、と思う本はかならずあった。そういう信頼を裏切らない本屋だったなと思う。それと、とてもよく教育された店員さんたちのことも。洋書階の雰囲気とか。大学生協の洋書取り扱いの方がなにかと便利になったので、足が遠ざかっていたけど、村上春樹の英語本は、全部ここで買いそろえたような気がする。
ヴァージン・メガストアが閉店したときも、かなり辛かったけれど、それどころじゃないなあ。
今日、行っておいてほんとによかった。ぎりぎりで、センチメンタルな思い出を作ることができたことは、梶井基次郎へのオマージュだな。
_ 8月15日以降は、太平洋戦争の独立記念日などが相次ぐ。それに乗じて、いろいろな活動を起こしやすい時期でもある。バングラディシュの爆発、なんだか気になる。今回の経由地は、ちょっと失敗してハブ都市になってしまった。いつもは空港のカウンターで飛び込みでホテルを探すのだけど、今回はすでに派手なところをブッキング済み。バウチャーも届いてしまっている。経由便のチケットを受け取る都合上、そんなふうにしてしまった。まあ、何事もなければそれでよいのだけど。鉄則として、各国在外公館関係や省庁、大型商業施設などの集まっているところにはむやみやたらといかない、マクドナルドのある国の場合、できるだけ避けるとか、宗教施設にはできるだけいかない、とか。いつも気をつけているのはそれくらい。でも、そんなわけにはいかないことが多い。空港が一番、怖いような気もする。某人が昔、「空港をとおらずに外国にはいけないの?」と心配してくれたことがあった。今は昔。思うに、たとえば、宗教や政治がこわいのではない。むしろ、宗教的あるいは政治的であることのほうがこわいのだと思う。名を借りた行動を把握しないといけない。これを分けて考えないと、術中にはまってしまう。あと、もし巻き込まれるのなら、できるだけ苦しみたくないなあとか現実的に考えたりもする。今回は、いろいろ考えて、いつもよりも素晴らしい旅行保険を掛けた。自分のためというよりは、家族のために。ただでさえ、航空事故が多いから、気休めだと思って。ここでこうして、暗いことを考えておけば、お祓いになるだろうかと思って書いている。まあ、だいじょうぶだろう。
_ さて、終わった。ようがんばりました。
というわけで、またお会いする日まで。
test.
丸善が閉店してしまうのですか!
あまりにびっくりしたので書き込んでしまいました。
渡航、お気をつけて。
おはようございます。Liさんかしらん?
10月5日だったか、10日だったか。。
先週まで、アルバイトを募集していたので、応募しようかと考えていたのですが。。
いってきますー、まず、スーツケース買いに。