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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

26-11-2011 / Saturday [長年日記]

_ 子ども関連のことでもう少しだけおもしろかったことを。その後、何度も本屋に出かけては、出版文化の大躍進というかそういうのを見て、おもしろがっていました。大きく分けると、観光と子どもの二本柱。前者は、国内旅行に関する情報文化の発達で、日本のB級食文化に相当するような感じのご当地メニューを中心とした屋台やレストラン、カフェの情報を中心に据えつつ、地方文化と歴史に触れる旅をしていましょうと、安宿情報と地方交通事情を合わせて、紹介する旅本に象徴されます。この旅本が、「歩き方」を余裕で凌駕する内容を伴うものものあって、本当に関心しています。歴史旅歩き本については、小学校の歴史教科書の変化に伴うものなのかもしれません。つまり、この数年、学校教科書の中身が、昔の学研のまんがで紹介する、○△の不思議とか、秘密とか、そういうのに相当するようなものに変遷しつつあるのです。教科書でなくても、人体の不思議とか植物の不思議のような感じの科学学習シリーズは、何種類も発行されていて、中身は確かにウェブで無断で拾ってきたような不鮮明な写真を使っているものもありますが、総じてとても丁寧な作りになっています。おそらくは、中国や台湾あたりの教科書を元本として、適当にアレンジしているのでしょう。こういう教科書的科学本の3割くらいは、英語と現地語のバイリンガルで書かれています。先日、紹介した絵本については、この1年以内に刊行が始まったシリーズでは、完全バイリンガルが半分以上を占めています。英語だけというものもあります。輸入本ではなく、現地で印刷発行されているもので、英語だけというのは、小学校での英語教育が導入されて5,6年になる当地であれば、当然のことなのかなあとも思われます。小学校では英語とパソコン学習が必須科目になっていますので、本屋のデジタル教材コーナーに行くと、ほんとに目を見張るばかりのあれこれが揃えられていて、びっくりします。まんがで紹介する科学や歴史、偉人伝の中身も、アメコミ風のちょっと怖い劇画調のものもあれば、ヘタウママンガ的なもの、日本の少女マンガ的なものなど、さまざまにそろっています。ほんとによく出来ています。

そこで結局問題になってくるのは、こういうマンガを子どもに買ってやることのできる世帯と、そうでない世帯の格差的な問題、さらにはやはりこの国で長らく問題となっている公立学校の教師のクォリティの問題をどう解決するかということなのだと思います。旧制度の師範学校を卒業しただけの教師については、大学卒の資格が得られるように、特別なシステムが導入されたのが約5年前。都市部ではさすがに師範学校卒の教師はほとんどいませんが、教師であるまえに公務員であるという自覚と自尊心のほうが突出している人たちの思考を変化させるというのは、なかなか至難の業であるように思います。いろいろな小学校の視察に行きましたが、正直なところ、ナンバースクール下位校や地方学校の現場は、制御の効かない幼稚園といった感じがしました。そういうこともあったので、今、カルガモさんが通っている保育園の指導方針というのが、余計に「すごい」ものにみえたという背景があります。しかし、この手の保育園が、今、あちらこちらで新しく開園されており、そういうところに子どもを預けて、しっかりとした近代的な教育を受けさせたいと考える親世代が出てきているということは、とても重要なことです。国家の長期的で比較的ゆったりと将来を見据えた改革を、つねに刺激し続ける役割としての民間学校の教育に対する挑戦があって、今、この国の基礎が少しずつ変わろうとしているのかなと思ったりもします。しかしこういう傾向は、あくまでも私の知るところでは限られた都市部で確認されるものです。中規模地方都市ではどうなっているのか、もっとしりたいところですね。。といっても、わたしは別に研究者ではないので(笑)、無責任に適当なことを言っています。で、普通の日本人の子供らはどうしているかというと、圧倒的に日本人学校ないしは欧米系インターナショナルスクール、あるいは国内の金持ち学校(というと普通は華人学校です)に子どもを入れています。日本人学校以外は、基本的に英語教育(欧州語のところもある)なので、あとは親の考え方次第で学校を選ぶだけです。もしわたしがこの国に住むことになったとしたら、地方最下位校に子どもを入れるしかできませんので、下手に日本を離れるわけでには行かないなと思ったりしています。なんかえらく熱く教育について語ってしまいました!おしまい。


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