_ なにをするのもいつもぎりぎりになってしまうのを、本当になんとかしたい。ぎりぎりに間に合わせればなんとかなるとわかっていて、そのために四方八方に迷惑をかけることにもなるし、無用なあれこをしなければならなかったりするのだから。事前にわかっているのであれば、そこをもっとなんとかできないのが自分というものだと開き直るべきか否や。ちょっと疲れてしまっている。
_ 相変わらず、ルース・レンデルを読んでいる。なにかが起こりそうで起こらなさそうで、しかしスリル満点の緊張感は最後まで途切れず。『眺めのよい景色』などは、翻訳の文体によっては、森茉莉の『枯葉の寝床』とか、そのあたりの小説みたいになるのではないか。耽美的な要素と、人智の及ぶところではないなにかの構成がうまい。うますぎるから、もっとわかりやすい推理小説の影に隠れてしまうのだろうか。最近は、本を読んだ片端から内容を忘れてしまうのだが、ルース・レンデルに関しては、そうならずに、いつまでももやもやと頭の片隅にモダン・サスペンスの空気が澱んだようになっている。
_ 鼻風邪を引いた子どもを診療所に連れて行って、帰りにお寺の境内で紅葉を鑑賞。公園の桜の枯葉を踏み拉きながら、鬼ごっこをした。捕まえても捕まえても、自分が鬼になるのはいやなので、身を捩らせてはするりと腕を抜けて、また駆けて行ってしまう。今はまだ辛うじて子どもよりも早く走れるが、そのうち、追いかける気力もなくなってしまうことだろう。それを寂しく思うのではなく、その日を楽しみにしながら、子離れの準備を進めて行きたい。