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  1. ね (12-25)
  2. ラギ (12-25)
lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

17-12-2012 / Monday [長年日記]

_ 新しく取った資格を試すために、こちらの大学に履歴書を送ってみたのが出発の三日前のこと。翌日には学科長から返信があった。ちょうど今、来年2月に契約が切れる人の後任を探すために動き出そうとしていたところで、願ったり叶ったり。こちらに来ることがあったら、ぜひ知らせて欲しいという内容だった。で、こちらに来てから一週間目に面接に行ってきた。基本的には人材不足なので、ぜひ採用したいとのこと。しかし問題は給与を含めた待遇のことで、もしかしたら納得はしてもらえないとはわかっている、しかし一度、検討してみてくれはしないかという話になった。ここにこういうことを書くのは、もう断った話だからなのであるが、こちらのブルーカラー労働者の最低賃金以下の月給を提示されたのだった。ただし、大学の正規の職員だし、保険は家族全員かけてあげる、住宅についても職員住宅ないしは外国人研究者用の寮に入れるようにするとのことだった。しかし、ブルーカラーの最低賃金の7割くらいの給料である。ということは、普通のホワイトカラーの人々(大学の先生も含めて!)の5分の1くらいの給与ということである。納得いかないとかそういう問題ではなくて、ただただ笑いそうになった。学科長は、自分の給料だってそれくらいだという(嘘であることは百も承知)し、学位もあって資格もあって凸凹大学なんだから、そのうちすぐに待遇もよくなりますよと言うのだが、それを鵜呑みにできるはずもない。もちろん、わたしは日本に帰ったら、ただちにパート職に復帰するような、考え方によってはこちらのブルーカラーの方々よりもさらに薄給の貧乏人ではある。これは間違いない。でも、さすがに提示された給与では、ガソリン代や携帯電話代だって払えないくらいの金額なのだった。とても無理。夫がいるとかいないとかそういう問題ではなくて、いざというときに、日本に帰国するための貯金がまったくできないことや、国民年金を払うための余裕もないくらいの金額に甘んじてはいけないのではないかと思ったのだった。がんばれるうちは、もう少し、日本でがんばるしかない。今回、そういうことを思ったのだった。すごく期待して資格を取ったわけではなかったけれど、こういう事態も想定していたから、あまりショックはない。絶望しすぎているから、もう期待もなにもできないというほうが正解なのかもしれないが。


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