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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

28-03-2015 / Saturday [長年日記]

_ 日本語教育の勉強会のため土曜出勤。会場となった私立大学の設備の素晴らしさに、心底驚く。国立大学はなんだかんだといって、人件費ばかりに予算が配分されてしまうので、設備の古さときたら、もう絶句するしかない。この私立大学はツートップの宗教団体のひとつが経営母体であり、幼稚園から大学院までの一貫教育を、全国で展開していることで知られる。しかしこんなにすごい教育設備を持っているとは全然知らなかった。一緒に行った先生と、ひたすら「すごいね~」を連発するしかできないほどショックを受けたのだった。大学とはいえども、わが職場は独立採算制では圧倒的に不利な文学部である。医学部やビジネス学部の施設との違いは、同じキャンパスにある違う大学というくらいに差が激しい。なにしろ、学内貧乏学部の万年筆頭に甘んじているのである。すごいよな…、すごいよな…ととにかく田舎ものみたいにそればっかり繰り返して、勉強会の内容はあまりよく覚えていないのであった。

そういえば、わたしのアパートの近くの宗教系大学の建物も、本当にものすごく立派である。こちらは全国の州都に必ずひとつ配置されている国立高等教育機関であるが、図書館が本当に素晴らしいことで知られている。どの建物もよくメンテナンスされているし、キャンパスもものすごくきれいである。自分の大学は国内最古の大学であることに胡坐をかいているようなところがあり、インターネット環境を含め、なにもかも若干、時代錯誤に過ぎるところがある。古式ゆかしいと評されることが多いのだが、いつもほめ言葉であるとは限らないということを、どれくらいの人が認識しているのかわからないと、最近、よくいろいろなところから聞く。先日、日本から来られた客人の方々は、ほとんど、その点を指摘しておられた。いろいろたいへんな場所である。


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