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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

03-06-2015 / Wednesday [長年日記]

_ 過労だと思っていたら、本当の病気だった。都合10日間、大学を休み、えらい騒ぎとなっていたのだった。最初に目に異常が出たこともあって、この目が最後の最後まで治らなかった。蚊が媒介する感染症だったのだが、発熱もなし、白血球の数値も正常というなんともノーマルな状態でありながら、ひたすら全身の筋肉と関節が痛むのが特徴とのこと。だから、寝ていても退屈なんだけど、じっと仰向けで寝ていると、たちまち体中の筋肉が痛むから寝返りを打たなければならない。ところがその寝返りを打つことの痛いことといったら!さらに、横向きになっても10分もたない。。。だから休んでいるといってもあまり休んだ気にならなかったのであった。そんなへんな病気。また病気自慢のリストがひとつ長くなった。


06-06-2015 / Saturday [長年日記]

_ 先日、夕方帰宅すると、アパートの部屋の北側の壁の全幅にわたって、足場が組まれていた。アパートは北側に開口部があるコの字型をしている。わたしの部屋は下の横棒の部分で、玄関は東向き。北側の壁には2×2メートルの窓が三カ所ある。そのすべての窓を、いつも開け放しているのには理由がある。窓には鋳物の鉄柵がはめ込まれているため、事実上、これを外してとか切り取って窓から侵入することなど不可能であること、北側の壁にはまったく足がかりとなる場所がないこと、それに北側にあるのが海軍のヘッドクオーターで、四六時中、警備の歩哨が巡視しているからである。だから安全というふうには思っていないのだけど、そういう意味では不用心で安心しきっているというところもある。10日ほど前から、コの字の上の横棒の部屋の北側で、屋根の庇部分の改修工事をしていたので、工事があることはわかっていた。で、実際に工事をしている場面もみていたから、全然、何も心配していなかったのだ。

ところが、私の部屋の場合、朝から窓が開いていたからなのか、なんと足場を組む竹材が窓の鉄柵に掛けられて、部屋の中まで20センチほど侵入していたのであった。バイクで帰ってきて、ふと自分の部屋を見上げると、そういう状況になっていた。はあ???なんやねんなーこれは、と思わず独り言が出たときに、隣室の西洋人が帰ってきた。あんた、しらんかったんかいな、と言われる。わたしはそんな顔をしていたのだろう。うん、全然、今日からという連絡もなかったし、あれ、どうみても、窓から部屋の中に足場が入っているよねえ?、あれって、どう思う?あんなことヨーロッパであり?という話をする。ある訳ないがな、はよ、大家にクレームしいや、と忠告される。あ、そうやそうやと、礼を言って、すぐ部屋に入った。やはり、部屋の中は恐ろしい状態になっていた。鉄柵の内側にはまず虫よけの網戸がある。その向こうにはベネチアンブラインド、その向こうにカーテンがあるのだが、もちろん、全部、串刺しになっていた。現場監督的に、アパートの管理人が立ち会っているはずなのに、なんでこんなことになるのだ!もう十数年、この国と関わってきて、配偶者もこの国の人だけど、未だにこういう事態に遭遇すると、どこか別の星の人の世界に紛れ込んでしまったような気持ちになる。どうしたって理解できないことが、人間世界にはあるのだろう。

もちろん、わたしは隣室の西洋人のように大憤慨することはなくて、というか、憤慨しても自分が消耗するだけだとわかっているので、慇懃無礼というか被害にあった人がひたすら下手下手に出るという当地の戦術にしたがって、大家に即、連絡。その日の日没までに、足場は一旦、解体されて、わたしの部屋の窓には平穏が取り戻されたのであった。足場は、壁から少し話したところに再度、組み立てられた。できるやんかいな!なんで最初からそうしいひんかったん!などと思うのは心の中だけの話である。おしまい。


13-06-2015 / Saturday [長年日記]

_ 子どもの保育園の卒園式。子どもはまだ年中組なので、来月から年長組になる。年長組の男の子たちは、みなとても個性的なメンツで、わたしも子どもの送り迎えをしていたころ、よく話をしたものだった。それにこちらでは、学年が上がる時にも賞状のようなものをくれるので、保護者も全員呼ばれる。

昨日は、有名な書店を構える出版社のホールで卒園式があった。初めに、幼稚園の子どもたち全員(60名くらい)で魚のダンス。子どもは部隊の中央に立っていた。文字どおり、突っ立っていただけ。1月の学芸会のときと同様、まったく微動だにしなかった。家ではさんざん練習していたのになあと思いつつ、突っ立っている様子を撮影。でも、子どもの気持ちはわかる。わたしもダンスと名の付くものが大嫌いだったから。今、日本の中学校ではヒップホップダンスが取り入れられているそうだが、わたしが今中学生だったら、絶対、登校拒否をしたと思う。なぜ?と聞かれたら、一言、そんな恥ずかしいことはできない、という答えに尽きるだろう。じゃあ何が恥ずかしいのかとか聞かれてもわからないのだが、要はそういうことである。家で一人で踊るのとは全然違うわけである。。。というように、保護者たるわたしがこのように踊り好きではないのだから、その子どもも同様であることには不思議ではない。でもそういう頑なさは、生きづらいもんだよ…と子どもに話してもなかなかわからないわけだから、深い理解を示していますよという態度を示すだけである。それになんといっても子どもは盆踊りだけは大好きなのである。踊りにも好みがあっていいわけだから…。

それから各クラスがお遊戯を披露。子どもは舞台ではまったく動かないということが知られているから、電車のお遊戯では先頭車に配役されていた。後ろの車両の役のみんなが子どもを操縦してくれて、なんとか動いているように見えた。卒園式が終わると、一か月間、休みがある。その間、子どもの学校ではいろいろなサマープログラムがある。子どもははじめ、水泳教室に行く予定にしていたのだが、昨日になって、踊りのクラスに行きたいと言い出した。もちろん、そういうことであれば、全然わたしは応援したいわけでだから、申し込みしていたクラスをキャンセルして、踊りに変更した。子どもは本当は踊りが好きなのだ。いつかたくさん人がいても、楽しく踊れるようになればいいね。がんばれ。


17-06-2015 / Wednesday [長年日記]

_ もう卒園式も終わったし、お寿司を食べに行きたいと子どもがいう。いや、あんたは卒園していないし、それに踊ってすらないがな…というツッコミは当然なしで、景気づけに回るお寿司屋さんへ行った。当地には、わたしたちが住むようになってからも、数々のお寿司屋さんができては消え、できては消えしている。今、すでに老舗の風格となって君臨しているのは3系列。ひとつは ロシア以東のユーラシアの東側で展開しているというシンガポールが本店の回る寿司屋。某国にも山ほど展開している。今の店長はヨーロッパ店で長かったと聞く。もうひとつは地元に住む日本人が始めた小僧寿司的な持ち帰り寿司あるいは屋台寿司の系列。途中でやはり、在住華人資本が参入して、えらく大きく展開するようになったころから、ガイコクジンが好きなお寿司路線に転向した。それで途中で日本人が袂を分かったとか。華人資本のみになってからは、国内展開している大型スーパーで惣菜として売られるようにもなった。もうひとつはホテルのレストラン部門で、ここも資本は華人。すし職人は日本に研修生として長かったという人。この3系列、正確には2系列1店では、ダントツにホテルのレストランが安くておいしい。本当に安いのである。それなのに、とてもおいしい。だから日本人はみな、このホテルが大好きなのである。ホテル自体は1つ星以下の駅前旅館なのであるが、レストランは本当においしい。あとの2系列は店舗によってもちろん味もメニューも違って、おいしいのかそうでないのか判然としないのであるが、子どもはもちろん回るほうが楽しいから行きたがる。水槽のおおきなロブスターも楽しいし。

お客はみな、お寿司を一応注文するけれど、カリフォルニアロールよりももっと独創的なフュージョン巻きずし系をよく頼んでいる。飲み物はもちろんトロピカルな色合いのソフトドリンク系。話のネタにポップな巻きずしを少し食べたら、あとはカレーとかかつ丼を食べる人が多い。しかし、ひとりで来て、小さいお刺身のお皿を頼みつつ、一皿に二貫しか乗っていないタイプのふつうのお寿司をいくつか選び、最後に小さめの天ぷらそばなどを食べている女の人もよくいる。ひとりで来ているのはたいてい女の人だ。男の人はみな誰かと来ている。

子どもは好きなお寿司、残念ながらお値段が手ごろなフュージョン系ではなく、日本人好みの高いお寿司を一人前に食べた。十分楽しんだあと、いつものように隣のタピオカパール入りの飲み物やで休憩してから帰ってきた。お寿司といっても、お米も当地のものだし、海苔もおそらく日本のものではない。妙にしっかりとした口当たりの海苔だ。わさびもガイコクジン向けだからなのか、全然、鼻にツーンともこない。お醤油だって、全然、味がしない。それでも雰囲気だけは日本であるから、みな日本食だと思っているのだが、よく考えたら全然ちがうものばかり。でも手軽に日本の雰囲気が楽しめる場所としては、楽しい場所ではある。ちなみに日本人世帯で、未だにこの回る寿司屋に出入りしているのは、我が家だけのようだ。あとは全員、ホテルのほうをひいきにしている。


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