_ 日本からの研修やらなんやらかんやらの波も全部引いて、日常に戻った。この9月は、本当にたくさんの人と知り合った。先日の国際学会では、なんと中学の時の同級生と再会した。もっとも再開といっても、お互い、在学中は同じクラスになったこともなかったため、みなでプロトコールの話をしていて、ふと出身地の話となったときにわかったこと。クラスが違っていたことと、進学した高校が違っていたこともあって、全然接点がなかったのだが、英語の先生はだれやった?とかクラブの顧問はだれ?などという話から、やっと接点がひとつひとつ見つかってきて、ああ、同級生やね、こんなところで会うなんて!というゆるやかな盛り上がりに至ったのであった。
_ 小学校なのに中間試験休みなんぞがあったりして、学校からの話を全然聞いていなかったりする親子ふたり、週の初めからのんきに子どもを送り出したと思ったら、「今日は学校は休みでした」と送り迎えのバスから連絡があった。この送迎バスは、学校から引けたあとに子どもが通うアフタースクールという名前の学童保育の車である。「そういうわけなので、学童保育に直行します」と、機転を利かせてくれたありがたいところなのである。
_ こちらの学校の制度は、なんやらかんやら定期的に教育法が改定され、そのたびに学習項目等々もすべて刷新される。私立学校と公立学校とでは学年ごとの学習内容も異なるらしく、相互間の転校ができない。また学習時間が足りないということで、公立学校は土曜日も授業がある。私立学校は昼食をはさんで午後も授業がある。土曜日は休みのところが多い。教科書も学校と印刷屋さんとか書店が直接取引して、使いやすい教科書を自前で作っていたりする。子どもの学校は、欧米の学校のテキストを使っている。といっても教科書はくれずに、コピーしたプリント形式で配られる。これでいいのだろうかと思いつつ、もう公立学校にも転校できないので(転校するとしたら、来年入学の一年生からやり直しとなる)、ついていくしかできない。いろいろ悩ましい。そういうわけで、私立学校の子も公立学校の子もみな、放課後、学習塾へ通っている。学習塾の普及のスピードは、日本で携帯電話ショップがあっというまに各種軒を連ねるようになった状況に似たものがあるほどすさまじい。わが子は通っておりませんが、こんなふうに斜に構えていられるのはいつまでかという懸念も実はあったりする。