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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

15-09-2017 / Friday [長年日記]

_ 今月の初め、用事があって、久しぶりにバンコクへ行った(たまには「実名」で書いてみることにします♪)。バンコクへは12年ぶり。この間、トランジットとかなんやらで通過したことすらなかったから、前の古くて暗い空港(ドンムアン)しか知らなかった。新しい(もう開港から何年も経っているけれど)空港は、膨大な広さだった。膨大過ぎて、歩くのがしんどいくらいである。これくらいの大きさだったら、空港ビル内の移動に使うような電車があってもよいくらい。デューティーフリーショップも延々と1.5キロくらいも続く。動く歩道はあるとはいえ、本当にたいへんなところだと思った。歩くのがしんどいくらいに広い。でも、お店なんかも、別になにか目新しいとかそういうことは全然なくて、ただのブランド品とありとあらゆる銘柄の化粧品ばかりである。本屋はあったかな・・・なかったような気がする。東南アジアだと、やはりシンガポールの空港が一番だなあと思った。お金のある人、お金のない人、のんびり休みたい人、精力的に飛行機の待ち時間を過ごしたい人・・・。すべての人が快適に過ごせるような工夫にあふれている。広くて移動に大変なところもあるけれど、それぞれのターミナルをつなぐスカイトレインがあって、空港って本当にいろいろな人がいろいろなところへ飛びだっていくところなのだなと、実感できる場所でもある。シンガポールは長くいるところではないけれど、ちょっと行く分には、楽しいところだと毎回、思う。とくに、帰る直前の空港にいるときに、そのように実感できる工夫がされているのではないかとも思う。

それで、バンコクの話。今回、用事がある場所のすぐとなりにホテルを予約したつもりが、なんと系列ホテルではあるけれど、BTS(電車)でいうと2駅も離れたところから、また少し歩いたところにあるホテルを予約してしまっていた。さすがにチェックインの前にそれに気がついて、慌ててキャンセルできるかとか調べてみたけれど、もうどこもホテルが満室。そのうえ、わたしの予約ステータスがキャンセル不可能というものだったので、南無三。。仕方がなく、予約したホテルへ。下町だけれど、どことなく風情があり、そこに住んでいる人たちの生活も少し垣間見えるような場所だった。病院の前ということもあり、果物やが多かった。さて、翌日は午後まで時間があったので、かのロビンソンデパートの地下スーパーへ。ロビンソンといえば、スピッツなわけです。草野マサムネ氏は、ロビンソンデパートのイメージからあの名曲を作ったとか。地下では目的のものを買い物。今回、一泊二日なわけで、キャリーも持たず、普通の大きめのカバンだけで国際線に乗ってきたわたしです。なので、液体ものとか微妙なものは買わず、タイ名物のハーブ石鹸各種を購入した。それから隣のフードコートで、バンコクらしからぬさっぱりとした茹で野菜(膨大な種類:ヘチマ、きゅうり、トマト、キャベツ、ササゲ、ハヤトウリ、なにかの白い花、ナス、カボチャなどなど)とアジのスパイス揚げ、ほうれん草の入った卵とご飯、それになにやら辛味ペースト。これで150円!現在の居住地だとコーヒーすら飲めない値段だ)を食べた。おいしい。美味しすぎる。食後にホットタイティー。おいしい。美味しすぎる。それでちびちびとティーを飲んでいたら、隣に小太りのおじさんが腰を下ろした。このフードコート、狭くはないが広くもない。とは言え、時刻はまだ午前11時過ぎ。空いているテーブルは山ほどある。なぜにわたしの隣に?それで落ち着かなくなって、すぐに席を立ち、用事の場所へ。おかげで紅茶も最後はぐっと急いで飲むことになってしまった。

夕方、用事が終わって、慌てて空港へ。電車を2回乗り継いで、空港。この時点でボーディングまでまだ1時間半あった。ちょっとご飯でも軽く食べてゆっくり飛行機を待つつもりが、入国審査に行くと、ここはインドか!と思うくらいインド人のグループがいる。もうほかの外国人が完全にマイノリティ-。どこまでもインド人である。その彼らが、少し進んでは、列を替え、もうあと一人か二人で入国審査となると、なにか書類に不備があるのがわかったかで、ボールペンを探して、あっちの列こっちの列に移動する。それでなんとここで一時間も過ぎてしまっていた。一体、これはなんだったのか。それで慌ててゲートへ走る。上で述べたように、この空港は膨大な広さである。わたしの搭乗口は、一番端っこにあった。それでどれだけ急いだことか。ほとんどギリギリ、ほぼラストパッセンジャーとなって、着席。安全ベルトを占めたらすぐに飛行機が動き出した。広すぎるけれど、あまりその良さがわからない空港という印象だけが残った。バンコクは楽しいけれど、この空港はなあ。。。前の古くて暗い空港のほうがまだ良かったかもしれない。走らなくてもよいから。。。

そんなこんなで、夜半、帰宅。寝ている子どもを受け取って、我が家へ。あー、疲れました。でも一人で外国を歩く楽しさを久しぶりに経験する機会となって、なんだか楽しかった。なんだかんだで、わたしは飛行機に乗るのが好きというのもある。帰りの飛行機では「3月のライオン」を見た。今や世界のどこでも見られる日本映画だ。またひとりで飛行機に乗って、どこかへ行ってみたいなあ。


17-09-2017 / Sunday [長年日記]

_ 一昨日からずっと雨。一昨日の夕方、アパートの前で車を降りたとき、雨がポツポツと降り始めた。と、結局、その雨が昨日の朝までずっつ降り続き、昨日の午前中、少しだけ上がったものの、昨晩もずっと降り続いた。今朝はやっと雨が上がり、日差しが見えるとはいえ、ギラギラとした不穏な明るさである。きっと夕方にはまた雨が降るのだろう。わたしたちの隣のアパートに越してきた日本人の方と初めてあったのは、食事をしていたときであった。そこはコンドミニアムの一階にあるカフェ。便利な場所にあるので、わたしたちも時々そこでお茶をしたり食事をしたりする。食事は可もなく不可もなしではあるが、値段はリーズナブルだし、ゆったりとできる内装ということもあって、急いでいない人はこのカフェが好きだ。で、ここで食事をしていたとき、あ、日本人だ!と小さい女の子に声をかけられてその親子と知り合いになった。女の子は我が子と同じ年だった。このお母さんは日本では有名なテレビ番組をいくつも手がけて来たのだとかで、今はインターネットでどこにいても仕事ができるから、年々、住みにくくなってきた日本を離れ、当地でお店やさんをするのだという。もちろんテレビの仕事は安全策として継続。

ずっと海外に関わる仕事をしていて、結婚して子どもが生まれてからはなおいっそう、日本との距離ができた。しかし実生活上の距離とは反比例するように、日本に帰りたい、日本に住みたいという気持ちが強くなっているようにも感じている。なぜなのか。おそらくひとつには、子どもの教育のことがあるのだと思う。そしてもうひとつは、おの日本の人と知り合って感じたことだけど、今、日本の生活が本当はどうなのか、知らないからなのかもしれないと思った。

しかし。しかし、それが理由なのだろうか。よくわからない。よくわからないけれど、いつかどこかで落ち着いて暮らしたいとは思う。でもそれができない。何歳まで生きなくてはいけないのか、何歳になれば落ち着いてもよいのか。それが見えないからこそ余計に、日本に帰りたい、日本にいさえすればなんとかなると、思ってしまうのだろうか。しみじみと考えた。


19-09-2017 / Tuesday [長年日記]

_ 夏に日本と当地を行ったり来たりしているときに、『空飛ぶタイヤ』(池井戸潤)を読んだ。池井戸潤の小説のまるで中毒性のある食べ物のような魅力は知っていたので、できるだけ厚く、なかなか読み終わりそうにないものをと選んだ一冊だった。予想に違わない面白さだったけど、到着する前に読み切ってしまったのでちょっと残念。面白かった。貧乏性なので、できるだけ分厚い本を読みたいと思うのだけど、だからといって読むのが楽しい本ばかりというわけでもなかったりする。中には、半分まで行かないのに、もうええわーと、途中棄権したくなる本もある。でも池井戸潤は、今のところ、ハズレ無しなので、全部読んでしまわないように注意しながら、旅行本を毎回選んでいる。

今回、わたしは初めて自分のお金で湊かなえの小説を一冊買った。それまでは誰かが読み終わったものを借りたり譲ってもらったりして読んでいたので、おもしろくてもおもしろくなくても、格別なんの感慨ももたなかった。今回、初めて買った本は『豆の上で眠る』。おもしろいんだかそうでないんだか、読んだあとも微妙過ぎて、もやもやとしている。故に、イヤミスなのか。いや、そうではないと思うのだけど、次が知りたくてページを捲る@ジョン・アービングなわけです。その点ではページ・ターナーではあるのだけど、もやもやと残るのは、登場人物の人生がどこか置いてけぼりになってしまっているからなのかもしれない。主人公以外の他の人の人生、がである。誘拐された(のか神隠しにあったのか)姉がいなくなって、2年後に戻って来る。それだけで、大事件である。なのに、意図的に、周囲の人の疑問や違和感、対応等々が排除されているため、するっとその事実を読者も受入れてしまうような構造になっている。もちろん、主人公は大いに疑問に思って、それを追求しようとするのだけど、それがどうしようもなく中途半端に終わっている。いいんだろうか、これで。と思いつつ、最後まで読んで、もやもやとして、ああ、やっぱり他の人はどう思っていたんだろう、という部分の消化不良が解消されていないのがひっかかっているんだなと思っている。それで話は変わって、NHKの山ガール番組で、工藤夕貴と湊かなえが一緒に関東のどこかの山に登っているのを見た。湊さんは、どこにでもいそうな親しみやすく見える人で、知らなかったら小説家であるうえに、こんなに人をもやもやとさせるものを書いている人にはまったく見えなかった。ちょっとクセはありそうだけど、それはお互い様ということで(笑)。でも、楽しそうに山でえんやこら持ってきたフランスパンを食べているのを見ると、まあええかー、という気分になりました。おしまい。


24-09-2017 / Sunday [長年日記]

_ 土曜日は子どもと一緒に一日楽しく過ごす。朝、ゆっくり目に起きて、休日のお昼をよく食べに行くお店へ。わたしはサラダヌードル。食べるたびに思うのだけど、ヘルシーだけどおいしいのかどうかよくわからないメニュー。欧米人女性がよく食べている。日本人もだと思うけど、曖昧な味。しかしエスニックな味ではある。子ども、フライドライス。薄味でおいしい。その後、歩いてショッピングモールへ。今日はわたしたちにとってはとても楽しみにしていたイベントがある日。某国経済省主催の文化産業振興イベントがあるのである。子どもと二人、招待されているわけではないけれど、ちゃっかりと招待席に座り、大使館員の夫人がお作りになったであろうなつかしの某国のお菓子を食べながら、楽しむ。夕方まで楽しんで、一旦、帰宅。その後、友人家族とスチームボートのような鍋料理へ。おいしいのかどうか、微妙である。というのは、他所様のブログなどによると、「この世のものとは思えないおいしさ!」「ソースが絶品!」とある。しかし、そこまで絶賛するほどおいしいのかどうかは、少し疑問。ヘルシーで、余計な味がないという点ではおいしかった。でも、もっとおいしいものが当地にはある。おいしいという点では文句はないし、楽しいという点では100点。でも、多分、普通だと思った。でもとっても安い料理で財布にやさしいという点では、花マルで合格だった。

味覚というのは本当にふしぎだ。人が書いているとさぞかしおいしいだろうと思って、実際にいってみれば、うううむむむとなることが多々ある。本当に美味しい料理というのは、誰が食べてもおいしいものと、そのときのコンディションによっておいしく感じられるものと二種類あるのだろう。わたしはどんな食べ物も基本的すべておいしいという考えを持つようにしている。それは平等主義とかそういうことではなく、一期一会、そのときに食べたものは絶対的になんでもおいしいと考えたいからだ。だから文句を言ったけれど、土曜日に食べたものは、どれも「おいしい」のであった。でもどんなふうにおいしいのかは、ひとそれぞれなのである。(ただの文句言い、ですけれど)。


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