_ 遠い街へ二週間の予定で出張。今回はこちらの主治医に健康証明書?を書いてもらったので飛行機にも無事に乗れるはず。夫は県庁の会議が連日続いており、空港へは一人で行くのだが、そのことを下宿の大家さんに話したら、以下お手伝いさんまで含めてみなから「なんという非道!」という感じで非難を浴びることとなった。かわいそうに、それでも会議には絶対出席しないといけないので、そして別にわたしは一人でも大丈夫(というか、一人のほうがあれこれ気を使わなくてよかったりするから)なので、まあまあととりなす喜劇みたいな場面があったりした。
昨日は、朝から小高い丘の上のこども学校の見学。折り紙教室の日だというので折り紙を手土産に車でいってみたところ、体感傾斜にして45度くらいの山道。後部席でしっかり安全ベルトを締めて車にしがみつく。運転手はあきらかにいやそうで、「こんなところ上ったら、すぐガソリンが減るがな」などと文句たらたら。しかし無事に上がってくれた。しばらくこどもらの作ったスクラップブックをみせてもらったり、サイン帳に日本語で挨拶を書いたり、記念撮影をしたりしてから、GPSとかで場所確認。ふもとの小学校まで徒歩で二時間という。ほんとうに何も生えていないところで、大人の足で一時間ほどふもとの草原から、家畜のえさを、おばあさんが運んでいた。10キロはありそうな草。サンダルもしくは裸足である。妊娠してから10キロ太ったわたしもそういう荷物を運んでいると思ってちょっと山道を登って見たが、十歩ほどで息が上がった。家畜は丸々と太っていた。こちらでは牛を飼うのにヤギを食べさせる、というのだそう。ヤギを売って牛の飼料を買う、の意。牛もやせているのか太っているのか、皮がだらりと垂れ下がっている。
まだ朝だったから、丘の上から平野を見下ろすと、平原がずっと眼下に広がっていた。遺跡があちらこちらに見える。しんとした不思議な風景。こども学校に絵本を寄贈しようと考えながら丘を降りて、出張先へのみやげ物などを買いに行った。