_ いろいろなところに見えない糸が張り巡らされていて、人と人がつながっているのだなという話を聞く。ちょっと、ほろりとした。
_ 今、調べてみたら、日本にいる間に開通しない模様だにゃ。最初の2ヶ月のサービスの意味が全然ない。
_ 不義理先その壱にお詫びの電話を入れる。不義理先その弐にもし今日会えそうだったらちょっとだけ会おうとメールを打つも、その返事がいつまでだっても来なかったので帰ったところ、朝、「昨日、どこで待っていたの」という問い合わせメールが来ていた。
メールなし、携帯電話なし。社会人というよりは、人間として、世の中に不適合な存在そのもののような気がしてきた。
_ 先週末、秘書さんと司書さんとで、英国式紅茶専門店でちょっとしたお祝いがあった。秘書さんとか司書さんとか、研究周りのあれこれを手伝ってくれる人に並々ならぬお世話になっているので、ときどき一緒にご飯を食べに行ったりするのだけど、こないだはものすごく楽しかった。話のテンポがあうからかもしれない。私は自分では、早口でぽんぽんと好きなことをいうというイメージを持っていたのだけど、自分が話しているのをビデオで見たり、録音を聴いたりすると、テープが伸びてるのとちゃうかいな、と思うくらいにのろのろしている。早回しにしてちょうどよいくらい。こないだの三人は、話すテンポがみなのろのろで、そこは笑うツボではないよというところで、ついつい笑ってしまったりして、話の目的地になかなかたどり着けないというところが似ているのかな。なんと3時間もアフタヌーンティをして、話した話題というのが、好きな俳優はだれかということだけ。それも、「○×さんは、誰が好きなんですか?」「いやー、恥ずかしいからよういいません。。」「えー、そんなにかっこいい俳優さんなんですか。。」「いえいえ、それほどでもないと思います・・」というやりとりを延々としていたわけです。儀礼的会話の体裁を取りながら、全員、素でそういう話をしていたのが、今、振り返ってみると、かなりおもしろかった。
_ 暑くて、眠い。
電話があって、某人と密談を兼ねてお昼。理学部の近くのお店がよいというので行くも、正確な場所が不明で、かなり端から端まで歩いた。結局、たどり着けず。生協はいやだというので、駅裏通りのファラフェル屋へ。undergrad率高し、と見えたのだけど、あにはからんや、ふつうの人が多かった。食べたいのがたくさんあったけど、迷った末、普通サイズのファラフェル、チャイ、キユウリとヨーグルトの冷製スープ。某人、2種類のファラフェルを食べた。おいしかった。のんびりできるよいお店。で、密談するはずだったのに、肝心な話をするのを忘れたので、あとからファックスで送った。なにをしてるのだか。
_ このところ5時起き。健康的に見えるけど、寝る時間が遅いので、全体的にしんどいような気がする。ご飯を食べて、シャワーを浴びて、着替えて家を出るまでに大体1時間半もかかるのが不思議で仕方がない。寝起きで体が動かないというよりは、ひとつひとつの動作が遅すぎるような気がする。朝ご飯のとき、NHKの5時台、6時台のニュースを見るのだけど、今の男性アナウンサーがとてもおもしろい。この人は近年中に紅白の司会をするだろうなあ。もうすでに経験したかもしれないけど。ハイテンションなのだけど、ものすごく頭のよい人なので、跳びすぎない。それを受ける女性アナウンサーがまだとっさのアドリブに対応できない人なので、ちょうどよいというのか。いかにもNHK的で、思わず、笑ったりするから、朝の準備が遅いのかもしんない。。
ところでシャワーという名詞に対して用いる動詞として、私は「浴びる」と書いたのだが、「被る」という人もいる。大ボスと某所に調査旅行に行ったとき、「ほんならみんな、シャワー被って、7時に玄関に集合!」というのを聞いて、「むむむ、シャワーって被るんですか。なんかシャンプーハットみたいですね。。」と言ってしまったことがあった。行水とかそんなイメージ。確かに大ボスは、行水=シャワーという図式で考えているのであった。私はもの心ついたときから、浴室にはシャワーがあったので、根本的にこの両者は異なるものとして位置づけられている。そして私にとっての行水とは、日向においたビニールプールでぱしゃぱしゃと水遊びをするの図、である。最後は石けんとかで適当に体を洗う。後年、『富士日記』の中で、武田百合子が泰淳氏を富士の山荘で日向においた生ぬるい水で行水させたことを書いているのを読んだ。暖まったコンクリート(か煉瓦)の上で、泰淳氏がぶるぶるっと身震いして水滴を払うのが北京原人のようだ云々と書いている。そこに私のイメージも連なる。いずれにせよ爾来、シャワーを浴びるというとき、心の中では「シャワーを被る」とも言ってみたりしているようなところがある。と同時に、カッパみたいなシャンプーハットを被った大ボスが、柄杓で水をすくって頭のお皿やら背中の甲羅に水をかけている河童的イメージが浮かんできて、どうしようもない。
_ 網戸のところに蝉が来た。『夜の蝉』を思い出す。これやこのゆくもかへるもわかれては、の人のことも思い出す。坊主めくり、したいなあ。長いこと、していない。
_ いろいろ。
いろいろあったので、頭を静める。
暑い中、自転車で外出してお弁当買って、久しぶりに河原で食べた。川縁はとても涼しくて好き。蛍が出るから下草等々を刈ってはいけないというおふれが出ている。夕方、帰りしなに少し寄り道して、柳の下に座った。ウルイみたいな草。黒いトンボ。蝉の声。
_ 査証申請に行ってきて、帰ってきたら某人と遭遇。玄関先で立ち話。ちょっとだけと思っていたら小一時間も話し込んでしまった。こんなことしている時間はにゃいのだけど、楽しかった。数ヶ月ぶりに逢った。髪の毛が伸びたね、と言おうとして、髪の毛が増えたね、と言ってしまった。一瞬、凍り付いたけど、その辺はツーカーの仲ということで、ごめんなさい!!!
_ あつい。
_ そういえば、映画の中で、電車くんがずっと来ていた「百式」というTシャツは、やっぱりなにか特別な意味があるのだろうか。それがわからなかったので、向こうの方で固まって座っていた男子諸君が笑っていた意味がわからなかった。
去年、友だちから教わって、初めて電車男のまとめサイトを見たときに、一番、おもしろかったのは、「もちつけ、おれ」というもの。語感といい、反射的に浮かぶ情景といい、実際、杵を持ってお餅を搗くのはかなりしんどかったものねという思い出とか入り交じって、冗談ではなく、1週間ほど、そればっかり脳内リピートしては、笑っていたことがあった。某人にそれを話したところ、その他の2ちゃんねる用語を教えてくれたのだが、「もちつけ」を凌駕するものはなかった。普段話していると、ふと、その用語が出てくることもあるらしく、○×さんというべきところを、○×たんと言われたことがあって、一瞬、えへ?と言ったところ、過剰に謝られたことがあった。ナントカたん、という言い方はかわいいと思うのだけど、いろいろ意味が含められているみたいなのですな。
_ なーんか。
嘘をつくのであれば、もっと上手についてくれー。それができないのなら、嘘なんてつくなー。
_ ブラウザの開発をしている某人が、つねづね、「インターネットなんかしてちゃだめだ!」と叫んでいるのだが、家でインターネットしないでも、無問題な感じである。某国だと、乾電池を大事に使うので音楽も聴かない(一日20分だけ、洗濯のときだけ聞いていた)、携帯電話は入らない、テレビは夜しか観られないので、自然と話したり、ノートに書いたりすることが多くなる。そういえば、前回、某国の某先生に携帯電話を貸していただいたのだが、使い方が全然わからなかった(覚える気がなかった…)。マナーモード?みたいなのにできない構造になっていて、音がなると(電話がかかってくると)うるさいので、いつも電源を切っていたら、電話って、かかってこないんですね。。という話をM1の某くんにしたら、「○×さん、携帯リテラシー、なさすぎっ!ぼくが替わりに使います」と奪われてしまった。そんな私も、日中、連絡のつかない人に対して、携帯電話くらいもってよ!、などと思ってしまうことがある。また、研究室の電話から携帯電話にかけると、「非通知」と出るらしいですね。だから、かけてもほとんど出てくれないのです。あと、いつも使っている別の研究室の電話からかけると、毎回、異なる不思議な番号が表示されるらしく、それを受けた人がそこにかけ直すと、ふつうの市井の人々の家にかかってしまうそうな。それで叱られるのは私なのである。八方塞がりだー、とこぼしてしまったら、「○×さんが携帯を持てばすべて解決します」と言われた。
_ 男子大学の学生さんから、○×語の学習方法を教えて欲しいという問い合わせが来たのだが、私が知りたいくらいだ。私はいっぺんも、教育機関で学習したことがなくて、実は、お願いして小学校の国語のクラスに入れてもらっていた。でも最近は語学独習用の教材がたんと出ているので、私が一番信用する何冊かを紹介する。また、出張のたびに荷物になるからと思って持って行くのを逡巡しながらも、必要に迫られて、結局、現地で買ってしまう辞書も譲ることに。
今年こそ、新しいバックパックを買おう。
_ 翻訳、終わった。脱力。
_ 注文していた洋書を取りに行ったついでに生協でご飯を食べる。もう一度、本を吟味してから生協を出たところ、ものすごい湿度。緩く溶いた葛湯のような空気をかき分けて歩いているうちに、激しい雨が降ってきた。遠雷も聞こえる。昨夕のにわか雨で濡らしてしまった日傘を乾かそうと思って、わざわざ生協まで来る用事を作ったのに、また濡らしてしまう。今日は全館で、私の他には誰もいない。静か。
_ 翻訳、進まぬ。
_ 山登りに行きたい。山歩きをしたい。Capital山でいいんだけど、みんなに断られた。暑いからいやだといわれる。
_ 今回、初めて高感度フィルムを買ってみた。ISO1600は失敗しそうなので、ISO800。一眼レフには装填せずに、小型のほうで使ってみる。というか、早く新しいデジタルカメラを買わないと間に合わない。
_ 夕方、某院生さんが来て、お茶をしていったのだけど、就職とかに対する考え方に個人的に違和感を覚える。男と女の違いなのかもしれないけど、それを抜きにしても、少なくとも私とは全然違う。先生に面倒を見てもらおうという発想に執着しすぎているのではないかと言いかかったけど、結婚して子どもがいたら、私みたいにのんきにはしていられないのだろうか。
男の人は学位を取って、就職してしまうと、えらく保守的になるなあと思うこのごろ。院生の頃に、明け方まで侃々諤々やっていた勢いを維持しているのは、概して、女子のほうが多い。偏見度300%くらいの発言だけど、そんな気がして仕方がない。そういう分野なのだろうか。自分の関心になかったとしても、アンテナはつねに張り巡らせておかないといけないなと強く思った。これも知らない、あれも知らない、ということが悪いのではない。自分には関係ないと思ってしまう心が悪いんじゃないかと思う。知らなければ、知ればいいんだから。ただそれだけのことなのに、なにをそんなに蘊蓄を垂れる必要があるんだと、思わずいいそうになる。今さら、人に聞くのが恥ずかしいという気持ちを救うためにインターネットがあるじゃないかと思うのだけど、そういう人に限って、「オタクなんですね…」とか見当外れの感想を漏らす。それも複雑な気持ちの裏返しなのかもしれないけど、道はいくらでも拓くことができるはずなのに。地味な研究をしていても、心意気だけは保守的にならないようにしなくちゃ、と思う。
_ 笑える。レンタル・カーって、なんなんだ。標準日本語では、レンタカーだな、どう考えても。。日本語の不自由度が日ごと、上昇している。
_ 一日中、だらだらする。日曜日に休んだのは久しぶり。全体的に、疲れているというよりも、眠い。今日はほんの少しだけ庭仕事。こんなすばらしいお天気の日に、家で一体、何をしているのだ、とネガティブに自問自答。
ボ・ガンボスの歌に「夜のドライブ」というのがあって、よくこれを聴きながら、一人で夜の山道をドライブしていた頃があった。。と言いたいが、この曲は運転音楽的ではなかった。車の中ではほとんどFMを聴いていたような気がする。山道を走っていると、竹藪の奥などで、時々、獣の目が光ることがあり、怖くなったりした。夜景の見える山の斜面に車を停めて、時々、ぼんやりしていたこともあった。買い物に行ったりするのにも車は便利だけど、思いついたときに身軽に飛び出すことができるという意味では、車はとてもすばらしい精神安定剤だったなあと思う。とくに山道を静かに満足するまで走って、だんだんと都会に降りてきて、毎日、歩いているあたりの夜の風景をいつもとは違う目の高さから見ると、いろいろなことがどうでもよくなったりしたものだった。弟が結婚して、自由に乗れる車はなくなってしまった。父の車はマニュアルなので、乗られない。なんとなく、自分の車が欲しくなる。というか、レンタルカーの事務所が近くにあるとよいのだけど。家までレンタルカーを持ってきてくれるサービスがあったら、使ってしまいそうだな。
_ あつい、でも少し、涼しくなった。
お好み焼きと焼きそば。久しぶりに。
去年、名古屋に遊びに行ったとき、大須の商店街がとてもおもしろかった。一年が過ぎるのって、早い。スガキヤのラーメンの味も、おいしくないういろうの味も、ミソカツ定食の味も、ひなびたアーケードの奥の時計屋の看板も覚えているのに。
_ ジョニ・ミッチェル、ピクシーズ。
_ 夕べの夏祭りの太鼓の音が、まだどこかで鳴っているような、そんな気がする。
_ 女子の皆さんは花火を見に出かける。(いいなあ。。)
_ よその研究室の知らない人にメールを書き送り続ける。お願いした件、快諾していただけた。端麗な文章を書く人だったので、てっきり教官かと思いきや、まだM2さんだった。。今時、このような美しい日本語の手紙(メールだけど)を書ける人がいるものなのかと、ひじょうに感心した。理系の人々の研究室のサイトは、どこもおしなべて、すっきりと見やすい。美しい。無駄がない。そのうえ、きちんと主旨が伝わる。わが研究室のサイトを顧みて、頭を垂れるのみ。
_ 時計台下で待ち合わせをしていたので、激しい俄雨の中、出かける。ちょっと話す。
_ 朝、桃を食べた。
年を経るにつれ、ただの「もの」がただの「もの」ではなくなり、さまざまな意味を帯びるようになることが増えてくる。桃と麦茶は、私にとっては広島の記号のひとつだ。松谷みよ子の『ふたりのイーダ』以来の記号。過日、『夕凪の街桜の国』(こうの史代)を読んだときにも、桃が出てきたので、イーダのことを久しぶりに思い出した。桃は桃太郎が生まれてきたり、そのみずみずしい果肉の味だとか、赤ん坊の皮膚のような感じだとかが、「生きる」というところにつながっていくものなのだろうか。『いしぶみ−広島二中一年生全滅の記録』を初めて読んだときに、自分が何を思ったのか。高野連が、甲子園での黙祷の提案を却下したという記事を、きのう、ある人の日記を読んで知った。黙祷の提案をしたのは、広島県代表のキャプテンだそうだ。8月6日と9日は、終戦記念日以前に重要な日だと思うのだけど、温度差を改善するには早くしないといけないだろうなと思ったりした。
_ クレジットカードを事前更新するのを忘れていた。。かなりまずい。。
_ たまにmofaな人と会食することがあるのだが、どうすればあのような優雅な話し方とか物腰で人に接することができるのだろうかと、そのたびに感心する。といってもすべてのmofaな人が優雅なのでは当然ない。某国査証係の方と電話で話すと、ツンドラ並にしびれるギャグに対して、しかるべきタイミングで反応しないといけないという関門がある。最近、代理店の人に頼むようになったから解放されたけど、お役人さんもたいへんなのだろうな。査証出た。そういうわけで、今日から夏休みに入ります。みなさまも、よい夏休みをお過ごしくださいませ。
再見。冬の最初ごろにまた。
_ メールを読んで久々にむっとした。
_ 電子辞書の使い方、少し勉強する。今のところ、主として計算機として使っているのだけど、計算機としてはとても使いにくい。
_ 毎朝、自転車を玄関のところから門のところに出すときに、木のところから飛び出してくる蝉とぶつかる。蝉は体が固いので、当たるととても痛い。
自転車に乗っていると、ひじょうに頻繁に、虫とぶつかる。今まで一番痛かったかつ怖かったのは、アゲハチョウとぶつかったときだ。ひらひらと飛んでいるのだが、ああ見えて、とても力強いため、おそろしく痛かった。しかも黒い鱗粉のようなものが目の回りについて、あとからたいへんだった。昨日も、窓を閉めようとしたら、網戸に張り付いていた蝉が飛び立って、驚く。
_ 昨日の午後は、実は、打ち合わせ開始の時間が30分遅れた。というのも、みんなで衆院参院での郵政民営化が「否決」されるのを見よう会があったから。全員、否決されると思って見ていたのだが、まさか本当にそうなるの、という驚きも少しあった。個人的には、研究室のパソコンでテレビが観られるのかー!と、そちらのほうに(も)関心。
_ まあ、ワタシ自身、全部、ぼかして曖昧に書いているのだけども。男子大学の試験の答案でも、小谷野氏並に、おもしろいことを書いている男子が10名くらいいた。600人で10名って、どうなのかとも思うけど、よいほうではないでしょうか。。もちろん、文句なしで「優」をつけた。二十歳前後の若い人々の考えていることは、ものすごく千差万別で、「若者」という一括りにはほとんど意味がないのだなあと、今年も思う。
ワタシ自身のことを言えば、ジェンダー、フェミニズム、生態環境という三題噺(かどうかも再考しないといけないけど)をまとめることのできる日が来るものやらどうやら、見当がつかないけど、できないと話にならんのだろう。もうちょっと突っ込んだ話をしてあげられたらよかった。
書物を読んだ上で、自分の考えをことばに置き換えて表すことができ、かつ自分の経験を客観的に分析できること、そしてその両者を他者に説得力を持って説明できる力。大事だなあと、深く、深く、考える。
_ 内部監査で「働き過ぎ」という評価が出ているらしいので、午後からさぼる。監査といっても、予定調和。意味なし、じゃないかと思うけど。気晴らしに碁盤目を彷徨。ときどき休んだりして、小谷野敦「帰ってきたもてない男」、二回目を読了。おもしろすぎる。
結局、ここでも取り扱われていなかったが、院生女子およびポスドク女子というカテゴリーは、ぜったいに考察されてしかるべきだと思う。負け犬論よりもさらに鋭い結果がまっている。誰もここに触れないのは、単に人手不足というのもあるのだけど、目下、最大のタブーだからではないかという気もしないでもない。なぜタブーかというと、深淵なる理由があるのだな。。そんなことを考えていたら、午前中に受けた仕打ち(といってもよいだろう)は、起こるべくして起きた事件のような気もする。そう考えるとちょっと気分、晴れる。まっとうな院生女子じゃんか!という妙なオチが感じられるからかもしれないけど。。とか考えるのは面白いのだけど、この分野の研究がフェミニズムとかジェンダー論の中からも出てこない理由というのは、一考に値すると思う。院生女子の悲哀は、もてない男のそれよりも、数段、怖いのではないかと思う。ワタシ自身、なんのドラマチックなことも経験していないけど、怪談並におそろしい話はよく見聞きするし、ときどき六条御息所の生き霊に遭遇することもある。小谷野氏は、もう少し、幅広い視野で現象を見届ける必要があるのではなかろうかと思ったり。それでもとてもおもしろかった。ワタシなんか、小谷野氏の求めている人物像にぴったりじゃん!とか一瞬思ったのだけど、才色兼備ではないのでアウト。才すら風前の灯火なので、どこの世界でも生きていけない道理である。
_ monologue.
瞬時に沸点に達してしまった。そういう子どもじみたことになったのはもう何年ぶりのことだ。ずっと大人のふりをしてきたので、もうそういうことになるのを忘れていたつもりだったのだけど、回路はすぐにつながったみたい。だめだな。
ただし大人になったと思ったのは、沸騰したことを人前で表に出さなかったこと。すぐに座を外して、外に出た。財布と日傘だけ持って、とにかく歩いた。気の済むまで歩いて、コンビニでコーヒー牛乳を買って、河原で怒りをようやくはき出した。このまま川の中を歩いてもいいやと思った。女子校のへたくそなバンド練習を冷静に聞きながら、流れを凝視していた。ややあって、コバルトブルーの背中をした鳥が飛んできた。川の中の石の上にとまる。鳥もひとりだった。
少し、落ち着く。。
_ とど。
1.郵便局+シティバンクの口座に入金。
2.某銀行国際キャッシュカードの口座に入金。
3.T/C、買う。
4.デジタルカメラ、まだ悩んでいるのだけど、どうやらIXY55の方が広角に使えてよいみたいだ。でも充電式バッテリーものはあまり好きではないのだが。
研究するのにこんなにお金がかかったり、ものが動いたりするなんて、もっと昔はつゆ知らずだった。今は贅沢になったとしか思えない。トランクで移動するというのが、個人的にはまったく許し難い。いつからこんなにブルジョワになったんだ、という気持ちに苛まれつつ、飛行機の中ではiPodを聴いたりするわけだ。
ThinkPadのゴミ取りをする。
_ そういや、今年はなんと送り火の日に日本にいるではないか!と思ったら、去年もいた。去年、なんで見なかったのだろう。今年はしっかり、研究室からみよう。
_ ギリシアで飛行機墜落。詳細は不明とのことだが、これだけ航空関連の事故が多いと、不安になる。「自然科学には仮説・検証と結果があるけれど、人文社会科学はなにをどこまで明らかにすれば満足するのですか」と私に問われた先生は海で亡くなられた。死して毛皮を残せない私は、もっと論文を書いておけばよかったと今頃思っている。なんだか飛行機に乗るのが怖くなってきた。めずらしいこと。
_ M1のときに、まだほとんど話したり書いたり読んだりもすることができなかったのに、某省のためにある文書を某国語から訳したことがあった。今だから言えるけど、全部で50万円くらいお給料をもらえた。今思い出したけど、それで学費を払ったような気がする。それくらい大量であったということでもあるけど、それくらいすごい仕事でもあったということ。今考えると、とてもではないが立派な翻訳とは言い難かった。それなのに、訳文が上手だとか、わかりやすい日本語を使っているとかほめてくださった翻訳会社の社長さんには、不義理なことをしてしまった。煮詰まったコーヒーの味が忘れられない。夜、11時くらいまで、会社で缶詰になって、最後の校正をしたことを思い出す。昨日、学生時代のアルバイトのことを話す機会があって、今日になって思い出したもの。翻訳に取りかかっていたのは正味2週間だったが、その間、見る夢はすべて某国語になっていた。逆にいえば、それくらい集中してやれば、多分、どんな語学もある程度基本的なことはわかるということ。実用に身に付けるとなると、それから数段階、上に上らないといけない。それが一番難しいのだと思う。多くの人は、その最初の難関をクリアしたところで、なんだかできるような気持ちになってしまう。私もその口で、たぶん、その時から全然、上達していない。
_ ワークショップのための諸々のグッズを運ばないといけないので、生協でオリジナルペナントとか、そんなのをまとめて買った。ペナント、大学間外交ではものすごく役にたつ。軽くて見栄えがまあまああり、写真映えがするからだとか。指令があったので、店頭に出ているのを買い占めた。ペナントを挟んで両重鎮が握手とかしてにっかり笑っている写真を撮るのが任務。ときどき、わたしの将来はどうなるのだろうかと考えると、パニックになる。しかしほんとうにお先真っ暗な時は、案外と、冷静にものを考えることができるようで、一瞬、パニックになったあと、やらねばならぬタスクを頭に思い浮かべて、淡々とこなそう努力する。それが本当はよくないのだろうなと思う。問題解決を繰り延べしているだけなのだから。
_ 新しいプロバイダー、ものすごく早い。ニフティのアカウントでそのままADSLに乗り換えようと思っていたのだけど、大学生協によればソネットが安いということだったので、ソネットにしたら、学生さんだけ割引になるらしかった。微妙に、失敗。
_ 夜、デート。
_ 昨日寝ていないので、眠い。今日も寝るわけにはいかないので、なんだか頭が海綿状態。ぼわっぼわっとしている。なんかですね、結構、今、たいへんなので。怒るとか苛つくとかそういう方向ではなく、なんだかひたすら悲しく、さびしい。まあ疲れているのだろうなあ。ようがんばりましたなあー、と言ってもらいたいだけなんだと思う。
_ 海外から電話があるとどきりとする。
_ とど。
1.通帳を忘れたので、入金作業繰り延べ。郵便局はそのあたり、融通がまったく利かない(利いたらたいへんだ)。
2.今日こそデジタルカメラを買う。
3.SDカード×2
4.おみやげ関係
5.書類、作り直し。
6.お墓参り
_ ねこの家族4人組?が、足下に寄ってきた。なにか話したいことがあったみたいなのだけど、とても急いでいたので、にゃ、とだけ言ってごまかす。すまないことをしたと思った直後に、クロネコが前を横切る。別のけしずみ色のねこが追いかけていたのだけど、そのけしずみねこは、私の顔を見て、「わっ、どうしよう…」という雰囲気でクロネコを追いかけるのをやめた。こういうことが立て続けにあると、私としては現象を解釈せざるを得ないのだが、よくないことが起こりませんようにと祈るより他にない。時間がない。
_ とど。
郵便局、行った。
入金した。
おみやげ、まだ。
郵便局の帰り、某人令室に偶然、会う。某人とは今度、一緒に組んで回るので、軽くその件でお世話になりますと挨拶したところ、ちょっと不穏な返答。ど、ど、どうしたのだろう。
_ 長崎に行きたくなる。帰国したら、ぜひ行ってみよう。
_ デジタルカメラなどを生協に買いに行ったら、お盆で休みだった。明日までお休みらしい。
_ 小谷野敦の『もてない男』、1999年に出たほう、半分読む。おもしろいなあ。。個人的には、なぜ小谷野さんが「もてない」のか、よくわからない。そう思いこんでいるだけではないのだろうか。と他人が思ったところで、ご本人はまた別の考えをお持ちなのだろうか。
恬淡としていないで、、わたしもルサンチマンに燃えてみようかしらん。
女の子にもてるために、ロックンローラーになるというのは、ひとつの手である。しかし、女子の場合、なにをどうすればよいのか。そのあたりのアイディアがないところが、私の敗因ではないかと思われる。
_ で、仕事なのですが、まったく終わらん。今回の出張、40日しかないので、よほど集中しないと、なんにも成果なしに終わりそう。
_ 思いがけない(笑)某方面からメールをいただく。多謝♪
ちょっと元気になりました。
_ うーん。暑いな。昨日は、秋の風が吹いていたのに。
結構、未決事項をいくつか残していくことになり、我が身の鈍くささを呪詛することばをつぶやいているところ。インターネット上で飼っている動物がいるのだけど、いつもこれの面倒を頼んでいた人と疎遠になってしまったので、これを機会に手放すことも決めて、ちょっと涙ぐむ。結構、長いこと、飼っていたので。殺伐とした時代を一緒にくぐり抜けてきただけに、やっぱりさみしい。
_ コミュニケーション不全。それはたぶん優しいのでも、もめ事を避けているのでもなんでもなく、ただの怠慢なのではなかろうかと。相手を傷つけるのが怖いというのではなく、自分が傷つきたくないだけなのだと理解しているけど、ほんとうの理由はちゃんと知らせたほうがよいと思うわけなのだ。などと、私も正面切って伝えられませんので、こんなところに書いたりして、意味なし。
_ んー。
_ 楽しかった。かなり楽しかった。Light my fire.
_ So maybe everything is all for nothing. Still you'd better keep it to yourself.
_ 昨日。
午前中、机に貼り付いて処理。疲れたので、早めの昼食を一人で。戻って、郵便局、銀行。身分証明書が必要だったのだけど、たまたま別財布しかもっていなかったので、生協の公費カードとキャッシュカードしか入っていなかった。。
某お祝いを包んで、預けた。
夕方まで断続的に打ち合わせと処理の継続。日没後、準備。15分前くらいから、某人とふたり、消灯した部屋でスタンバイ。
火を見ながら、忘れるべきことを忘れることに。捨てるべきものは、捨てる。忘れるって、大切。捨てることも、然り。然りながら、かけたエネルギーの数千倍、しんどいらしい。
某所にて越、緬、羅宇、泰などのメインランド食を食べて丑三つ帰宅。
_ センチメンタル・リアリズム。
銀行に行ったり、おみやげをさがしにいったりするため、繁華街へ。太字のボールペンでノック式のものをおいているのは丸善だけなので、足を向けた。白いお知らせ板がある。10月のはじめに、閉店するとのこと。
丸善が閉店するなんてことがあるのだろうか。『檸檬』はどうなるのだ。まず、そう思った。動揺したままボールペンをあわててかい、二階の文庫売り場へ。どういうわけか、涙が出てくる。泣いてはいけないと思いながら、梶井基次郎を手に取った。大学一回生のときにも、ここで買わなくちゃ意味がないと思って、買っている。レジの横に、檸檬スタンプがある。店員さんが、よかったらスタンプもおしてくださいという。文庫本に押せばよかったのに、用意されていた白い紙に押した。手が震えてうまく押せなかったので、店員さんがきれいにおしてくれた。
栄枯盛衰というのかなんというのか。
わざわざ、檸檬の前でね、といって、友だちと文庫棚の前で待ち合わせをしたこともあった。文学少女ごっこ。梶井基次郎が特別なお気に入りではないのだけど、当時とは違う店舗だけど、檸檬のことを思い浮かべて丸善で本を選ぶのは、とても甘美だった。どれだけたくさんの本をここで買ったかと考えると、胸が苦しくなる。今時の本屋としてのセンスは、正直なところ、ブックファーストやジュンク堂には負けていたと思うけど、これは絶対に丸善にあるはずだ、と思う本はかならずあった。そういう信頼を裏切らない本屋だったなと思う。それと、とてもよく教育された店員さんたちのことも。洋書階の雰囲気とか。大学生協の洋書取り扱いの方がなにかと便利になったので、足が遠ざかっていたけど、村上春樹の英語本は、全部ここで買いそろえたような気がする。
ヴァージン・メガストアが閉店したときも、かなり辛かったけれど、それどころじゃないなあ。
今日、行っておいてほんとによかった。ぎりぎりで、センチメンタルな思い出を作ることができたことは、梶井基次郎へのオマージュだな。
_ 8月15日以降は、太平洋戦争の独立記念日などが相次ぐ。それに乗じて、いろいろな活動を起こしやすい時期でもある。バングラディシュの爆発、なんだか気になる。今回の経由地は、ちょっと失敗してハブ都市になってしまった。いつもは空港のカウンターで飛び込みでホテルを探すのだけど、今回はすでに派手なところをブッキング済み。バウチャーも届いてしまっている。経由便のチケットを受け取る都合上、そんなふうにしてしまった。まあ、何事もなければそれでよいのだけど。鉄則として、各国在外公館関係や省庁、大型商業施設などの集まっているところにはむやみやたらといかない、マクドナルドのある国の場合、できるだけ避けるとか、宗教施設にはできるだけいかない、とか。いつも気をつけているのはそれくらい。でも、そんなわけにはいかないことが多い。空港が一番、怖いような気もする。某人が昔、「空港をとおらずに外国にはいけないの?」と心配してくれたことがあった。今は昔。思うに、たとえば、宗教や政治がこわいのではない。むしろ、宗教的あるいは政治的であることのほうがこわいのだと思う。名を借りた行動を把握しないといけない。これを分けて考えないと、術中にはまってしまう。あと、もし巻き込まれるのなら、できるだけ苦しみたくないなあとか現実的に考えたりもする。今回は、いろいろ考えて、いつもよりも素晴らしい旅行保険を掛けた。自分のためというよりは、家族のために。ただでさえ、航空事故が多いから、気休めだと思って。ここでこうして、暗いことを考えておけば、お祓いになるだろうかと思って書いている。まあ、だいじょうぶだろう。
_ さて、終わった。ようがんばりました。
というわけで、またお会いする日まで。
_ なんか手一杯、目一杯。今朝、最後の調査経費の入金があったので、それを引き出してしかるべき手続き。自分のも入れて、4つの科研に関わっていて、そのうちのふたつで会計をしていると、もうお金など見たくもなくなったりする。あと、簡単に、先に行っている人から電話で状況のブリーフィングがあって、頭がくらくらした。それが終われば部屋の片付けとかパッキング…のはずだったのだけど、スーツケース騒ぎで、近所のジャスコへいく羽目に。で帰ったら、ちょうど入れ替わりのMさんから電話。今朝、帰国して、今はもう私の部屋にきているとのこと。で、近況報告。で、今朝、スーツケースを買ってきた話をしたら、「なんだい、いつからスーツケースを使うようになったんだい」と軽く指摘される。で、目が覚めた。まーったく、買う必要がなかった。冷静に振り返るに、昨日はかなりハードな一日だったので、完璧に頭が働いていなかったのだろうなあ。だって、雨季じゃないのだから、別にスーツケース、いらんかったやん。まったく、なんて視野狭窄になっていたのか。もうワタシは、だめなんじゃなかろうか。。ほんとに、いらんかったかもしれない。しばし落ち込む。今回はやることなすこと、ぜーんぶ、裏目。どこまでわるいことが続くのか、まあ、ちょっと楽しくもなるよ。裏目は続くよどこまでもで、編み目を数えるのもしんどなってきた。
_ うわっ。。。
Before...
_ michiru [はい、まだいます。電話してみてくださいな。]
_ ね [メールやっぱり送れないねえ。。なぜかわからないので、とりあえずファックスしておきました。後で電話します。]
_ ね [送れた。。いずれにしてもあとでまた。]