_ なでしこさんたちの話の続き。やっぱりとってもかっこよかったと思います。なにかの球技を少しでもかじったことのある人ならばよくわかると思うのだけど、たとえばテニスならば、ラケットの面にボールを捉えるまで、絶対にボールから目を離すなよと、厳しくいわれるものです。基本中の基本のことなのですが、これがとってもむずかしい。ついつい体が開いて前を向いてしまい、そういう状態でボールを打ってしまうと、ただ腕だけでボールを打つわけですから球速は落ちるし、コースコントロールはぐちゃぐちゃになるし、だめなわけです。ラケットを持ってない方の手でボールを指差しながら、しっかりと腰を下ろして体の横でボールを捉えるというのは、ほんとにむずかしいのです。でも上手くなりたければ、ぜったいにマスターしなければならないことでもあります。
PK戦のあの右足の技が繰り出されたのは、体は思いっきり左に飛んでいるけれど、目は最後までしっかりとボールを見ていたからできたんじゃないかなって、ずっと思っています。最後まで絶対に目を離さないこと。すごいことだと思います。どんなけ落ち着いているんだ!延長戦後半の二点目のシュート、なにがどうなってゴールにボールが入ったのか、何度見てもよくわからないのですが、一ミリでもずれてしまったら、得点にはならなかったのでしょう。すごいなあ、ほんとにすごいなと思っています。
そして今日、夕方のニュースで、神戸のチームのみなさんがさっそく練習を再開したと聞きました。なんて、なにも気負っていないのでしょう!疲れているだろうし、いろいろな取材やら人びとの関心もドイツに行く前と後では違っていたりもすると思います。でも、そうやって今まで関心をもっていなかったような人びとのにわか関心をもっと惹きつけていくことこそが、先のワールドカップで頂点に立った立場としての使命のように思ってがんばっているんだろうなあ、なんて思い切り勝手に思い込みをしています。最後まで目を離さないこと。あきらめないこと。今すぐ、自分の生活に実践するのはなかなか難しいのだけど、取り組めたらいいなあ、なんて思いました。