_ 虫の声の向こうに、夏祭りの太鼓の音やお囃子が聞こえてくる。遠くなったり、近くなったり。夜店をちょっと覗いてみたいなあ。イカ焼きとかたこ焼きの香ばしい匂いも懐かしいけど、ゲームとかして遊んでみたい気がする。あれはなんという名前のゲームだっけ。5×5くらいに穴があいていて、そこに大きなパチンコ玉みたいなのをバネ仕掛けでぶーんと弾いて並べるやつ。藤沢周平の『春秋山伏記』を思い出す。あれは秋祭りだったのだけど。この連作短編集は、某国に長く住んでいたとき、毎晩かならず、読んでいた。飽きることなく毎晩繰り返し読んでいたのは、それ以外に日本語の本がなかったからだからだが、それ以上に、なつかしい日本(ほんとはそんな風景をみたことなどないにもかかわらず)があるような気がしたからだと思う。旅先でまた読んでみたいな。
_ きゅうりの浅漬けを仕込んで、その間に洗濯物。それが済んだらアイロン掛け、午後からは死ぬ気でがんばる…予定。もう崖っぷち。
_ その合間に、「テレプシコーラ 第6巻」を読んだ。実は、ここのところずっと「ダ・ヴィンチ」を立ち読みしているのでほとんど内容は既読なのだけど、このマンガはとてもおもしろいのでついつい引き込まれてしまう。六花(ゆき)ちゃんがかわいいところは当然として、私はやっぱり千花ちゃんが気の毒でならない。千花ちゃんは中学生とは思えないほどの力量を持ったバレリーナなのだが、「くるみ割り人形」を踊っているときに、紙吹雪に足を取られて靱帯を損傷してしまった。緊急手術を受けたところ、その執刀医が「バレーボールの選手」と勝手に勘違いしてしまい、どうやら医療過誤となった模様なのである。。。
さて、私もがんばろうー。
_ 平均睡眠時間が5時間って、問題かもしれないっすねえ。。いつも眠い。
_ 今回、言語学研究所には行く余裕がないので、学生さんにお願いして、いつもわたしがもらっている文献のコピーをお願いした。するとですな、なんと某国においては、今や、コピーライトを遵守するという近代的な態度が広く普及しているとのこと。丸ごとコピーは、もうできなくなったのだそうだ。海賊版のDVDなどは、依然として路上で堂々と販売されているけれど、政府等教育機関系の文献については、コピー屋のほうがむしろ、法の遵守に積極的なのだとか。そういうわけで、やっぱりわたしが出かけて、色仕掛けで丸ごとコピーお願い作戦をとらないといけないみたいだ。
_ また会計上の問題で、あちこちと衝突。わたしは正論しか言わないので、こういう裏会計のことについては、いやなものはいやなのだ主義でとおすのが悪いのだろう。悪いことはわかっているが、もうどうでもよい。
_ 飛行機3時間遅れ。チェックインのときにお弁当を渡されたので、すぐに食べた。大きな箱を持ってうろうろしていたくなかったので。が、保存料の味しかしない強烈なお弁当であったため、ふたくちだけ食べて、一旦、外に出る。カフェでコーヒーとアップルパイ。空港に来たときくらい、贅沢したいとか突然決めたりして。時間つぶして、クーラーで冷え冷えのボーディングルームへ移動。そこで寝る。国内線としては、かなりデラックスな機体に当たったようで、シートの座り心地がとてもよろしい。ところが、ほとんど野生のサル並のしつけしか受けていない恐るべき幼女の隣に座席が当たったため、90分間、踏んづけられたり、耳元で金切り声を聞かされ続けたり、ゆさゆさとシートを揺らされたりして、頼むから途中でおろしてくれ、という気分になった。周りの客もほとんど切れかけていたのだが、あとでわかったことは、この幼女は、陸軍の偉い人のお孫さんなのだとか。だれも注意できなかったのであった。
すぐにあちこち移動。大学院の人が来ているからというので、わざわざこちらから電話かけて、どうですかとか聞いたり、なんかいろいろ歩み寄ったところ、忙しいからまたにしてください、っとかM1の人に言われたりして、余裕のない人は伸びないよー、とか心の中でつぶやく。まあそんなものなのかなあ。。いやもごもご。。間違っているよなあ、とか思ったりしながら、大学を出て、こっちの旧友と連絡取って、食事へ。おいしい。いつもいる街は、とにかく甘めの味付けが有名なところである。何を食べても甘い。あまいお料理は好きなのであるが、さすがに参っていたので、渋い辛さの街に戻ってきて、なにもかもおいしくいただく。
ちょっとよいバイクを買ったので、人のバイクが気になる。もう二人乗りできなくなるのはいやだから、そのようなものは買わなくてもよろしいと反対した人も、自分のバイクはきみの家においておいて、これでこれから出かけよう、というふうに気分を切り替えたようで、なんやかんやと蘊蓄をたれるようになった。
夕方、うちの客間で、ロウソクの灯りだけで、ずっと話をする。玄関先にバイクが二台、向かい合ったイノシシみたいなシルエット。かわいい花柄のヘルメットを被って、えっちらおっちらと、あちらこちらへ出かける。ガスステーションでは、お兄さんが親切にしてくれる。走っていると、追い抜いていくときに、声を掛けていくひとが多いのもおもしろい。考えるのがめんどくさいことはすべてあとまわしにして、ノルマをこなす日々。もういくつ寝ると帰れるのだろうか。どこに?旅はまだつづきそうだ。
_ 佐々木丸美を読み始める。系図とか人物相関図を書きながらでないと、混乱をきたしそうです。
_ いろいろと確認。出産一時金は海外で出産した場合でも、受け取ることができるのだそうだ。例外条項はなく、なぜ海外で出産するかについての説明なども、とくに要しないとのこと。産前産後休暇も取れることが確認できたし、出産一時金も無事に受け取ることができることも説明してもらった。あとは某国の病院を最終的にチェックすること、すなわち懸念の最後の問題についての情報を収集するのみとなった。懸念の問題とは、小さな筋腫のことである。年齢的なこともあるので、わたし自身はそれほど心配していないのだが、現時点ではまだ小さい筋腫があるそうである。前回の検診の超音波画像で見せてもらった。いざ分娩という時にならないと、これがつかえて子どもが出にくいかどうかなどがわからないとのこと。その際の状況判断で、帝王切開をするかどうかが決まるのだという。いろいろと調べてみたし、お医者さんの説明でも、筋腫そのものは妊娠・出産には影響しないらしいから、楽観的でいようと考えている。ただし月齢が大きくなるに従い、筋腫も大きくなるそうだ。よって心配なのは産後の筋腫の状況だという。大きくなったまま放っておいてよい場合もあるし、やはり何らかの外科的手術をしたほうがよい場合もあるらしい。しかしそういったことは、とにかく今の段階で考えても仕方がないので、置いておいてよろしい、まずは某国の病院にこの話をして、いざというときの帝王切開手術を執刀してもらえるような環境があるかどうかを確認してきなはれ、ということになった。それをもって、最終的にどちらで出産するかが決まる。
子どもの名前のことも考えないといけない。某国で出産した場合、わたしの休暇は8週間だから、それまでに大使館に出生届を出して(本当は海外で出産した場合、3か月以内に届ければ、日本国籍を獲得できる)、旅券の申請もしないといけない。最初の帰国は日本国籍ですることになる。いろいろやらないといけないことがリストアップされてきた。さてはて、できるかなー。