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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

03-05-2003 / Saturday [長年日記]

_ 結局、早く帰ることはままならず。

駅までの道と、駅からの道で、とても珍しい集団に出会う。どちらも、20代にさしかかったばかりの風情の、男の子の集団が、銭湯に行ってきたばかりの独特の火照った顔と、夜の少し涼しい風にかすかに漂う石けんの香りをさせながら、そぞろ歩いていた。実は、毎日銭湯の前を通るのだけど、そこに出入りする人とすれ違ったことがほとんどなかったことに気が付く。それほどまでに、銭湯を利用する人が少ないというのことなのか、ただ偶然に、私が通る時間帯には、お風呂に向かう人がすくないからなのかどちらだろう?連休中だから、なにかの会合とか合宿なのかな。久しぶりに銭湯に行きたくなった。

_ 子どもの頃の休日の朝というものは、概して早い時間に目が覚めてしまうものだったような気がする。寝床で本を読むのはよくない、と注意されていたから余計に、両親もまだ寝静まっている時間を有意義に潰すために、本を持ち込んで腹這いになってページをめくるのがものすごく楽しかったものです。今は、休日となれば、ひたすら寝倒すこと以外に、楽しみがほとんどない。昼過ぎに起きて、いったん、御飯を食べたりなどするのだけど、またそのまま布団に戻って、寝てしまう。積み上げられた本がたくさんあることは承知しているのだけど、読みたいなどとはこれっぽっちも思わないことが多い。そういうわけで、休日の過ごし方と聞かれても、なにも楽しい過ごし方がないのである。つまんない人生ですねえ。

_ で、結局、夕方から洗濯をしてみたり、掃除をしてみたり。急に動き始める。それから急に本を読み始める。『蜜蜂職人』。ずっと水色とか青色系とか緑色系が好きだったし、そう思っていたのだけど、蜂蜜色というのもなかなかに、実は好きないろなのかもしれないなと思い始める。


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