_ 無事に結婚式を挙げてから早10日。式は、わたしが予想していた以上にとても大きなもので、要所要所、大事な儀礼の段取りが省略されていたりしたのだが、基本的にはとても本格的な古式ゆかしい式を準備してくれた。とにかく儀礼用の服なので、最初の衣装の着付けが3時間、次の衣装の着付けが4時間で、ほとんど息も絶え絶えではあったけど、夫も介添え役の人もみなが大事にしてくれて、とても幸せな一日を過ごした。
幸せということばから遠いところで過ごしてきたから、どういうふうに体を置けばよいのか、戸惑うことが多い。でも結婚してよかったと、それだけは確かに感じている。自分のことを理解してくれる人がそばにいることの安心感が、わたしにもいろいろな余裕を与えてくれているような気がしている。