_ 子どもを抱っこ紐に入れて、迷路のように入り組んだ路地から路地を通り抜け、ときおり太陽の位置を確認しながら方角を確かめ、図書館を目指した。自分の街なのに、知らないことがたくさん。生まれてからこの方、都市ガス生活しかしたことがなかったのだけど、路地裏から覗いた家の裏口には大きなプロパンガスが並んでいた。プロパンガスって、背が高いのだな。