_ 昨日は子どもの学芸会。昨年は、舞台の中央部で、石仏の役をしているのかなと思うくらい微動だにしなかった子ども。今度の学芸会の備品の準備などで「今年は動くかな」なんて先生たちとも苦笑しあっていたのだった。子どもは今、小学校準備学校に入学したわけで、昨年まで通っていた保育園は中途退園した。小学校準備学校が昼過ぎに終わると、夕方まで元の保育園の学童保育部門で預かってもらっている。保育園にはいろいろなアフタースクールプログラムというのがあって、踊りはそのひとつ。子どもは昨年のリベンジをという意味では決してないのだが、去年のサマープログラムから踊りのクラスを取っている。踊りには2クラスある。ひとつは英国ロイヤルバレエ団卒業?という触れ込みの先生が教えているバレエで、もうひとつが子どもが登録している伝統舞踊である。バレエは子どもが40名近くいるのに対し、伝統舞踊は4名です。子どもは週に一回、これも当地の王室舞踊団卒業という触れ込みの先生について習っているのである。
さて昨日は、オープニングの歓迎ダンスを踊った子ども。髪が短いので、踊りの先生にぶつぶつと文句を言われつつ、着付けや化粧をしてもらって、えらく別嬪さんになっていた。いよいよ緞帳が上がると、にぎにぎしい音楽とともに舞台に出てきた子ども。とても楽しそうに踊っている。微妙にほかの三人と動作が違うような気がしたりすることもあったけど、何より一番大事なのは、子どもが楽しそうだったということ。この式典の開幕によく踊られるメニューに限らず、当地の踊りでは口を開けて歯を見せて笑ったり、笑顔を見せたりするのはご法度である。子どもはそれでもうれしさとか楽しさがこらえきれなかったようで、ときどき満面の笑顔を見せていた。こちらはそれだけで、思わず目頭が熱くなった。本当に大きくなった。背もぐっと伸びて、こちらに来て1㎝伸びた165センチのわたしの胸元に迫る高さである。いろいろと共感するところが大きいのか、ドラえもんが大好き。スパルタ式勉強の当地の環境にあって、苦労しているところもあるのだが、明るくて元気な子どもに育ってくれているのが本当にありがたい。もっとのびのびとさせてあげたいなあと、こちらの希望はそれだけだ。踊りが上手になってもならなくても、何か楽しいと思えることがひとつあれば、案外なんでも乗り越えられるものだ…と思っているので、子どもには、踊りでもほかのなんでもいいから、何か一つでもふたつでも、楽しいことを見つけてほしいと思っている。