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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

06-07-2004 / Tuesday

_ 信じられないことに鉄壁の防火壁が破られたようで、出すメールがすべて戻ってくる。大学のサーバーがどうやらだめになっているみたい。で、こんな時間(午後11時半)まで対応に追われる。復旧に追われているのではなく、機能しなくなったメーリングリストの参加者のアドレスに個別でいちいちお知らせを出すというほうに。ああー。

_ もう暑さに対して、無気力。あついなー、とか、しんどいわー、ということばも出なくなりました。無言でやり過ごす。

_ 暑くて食欲がわかず、ずっとお豆腐とかお素麺とかそんなのばかり食べていたので、妙におなかがすいてしまい、今日はなにかすごいものを食べようと、トラ子女史と生協へ。季節のメニューでゴーヤチャンプルがあったので、それを食べることにする。それだけでは足りないと思ったので、なにを思ったのか、さわらの照り焼き、麦ご飯、おみそ汁と来て、まったくなんにも考えずにゴーヤチャンプル。トラ子女史もなにかオキナワンなおかずを頼んでいた。目の前のフライパンで調理されている。それでもなんにも考えていない。「ゴーヤチャンプルーのかた!」と呼ばれるので、受け取る。目がお皿に釘付けになる。。。多すぎるがな。

さわらの照り焼きもセミオーダーで、すでに上に餡が掛かっている。おみそ汁ももう引き返せない。麦ご飯も然り。

長年、生協でごはんを食べてきたが、今日ほど恥ずかしいことはなかった。まるで体育会男子並の量。しかもゴーヤチャンプルは、なんだかんだといってもそこは生協の味でしかない。ゴーヤは水気が抜けてかちかち。木綿豆腐はぱさぱさ。気前よくブタ肉だけは脂身のところがたっぷり。小学校のときの給食を思い出しました。そんな味がした。

ちなみにほんとに食べたかったのは、ハーブチキンなのでしたが、この頃、見かけなくなりました。

_ テラスでココア飲んで、帰る。

八時過ぎても明るいのって、なんかふしぎ。


06-07-2005 / Wednesday

_ 無印のセールで、なんかかわいい服を見つけたので、迷った末に買った。年甲斐もないのだが、こういう服、好きなんだなー。

倉橋由美子訳のLe Petit Prince、買おうかなー、どうしよっかなー、と迷って買わず。

学生さんが「男は<漢>と書きますが、女はなんと書くのですか?」と質問を持ってくる。ワタシは白川静先生ではないので、わからないのだが、<忍>じゃあ苦労ばっかりな感じでやだ。<美>とかもフェミ的にはアウトだな。<懐>とか<袋>とか、カンガルーみたい。ワタシ的には、ジュディ・オング的に<海>でもよいかと思う。La mere の中に、la merがあるところは、海の中に母があるのの逆だものね。

_ なんか気持ちのよい日。

お昼ご飯、今日は久しぶりに生協へ行ってきた。入ったところに大きな笹。七夕の短冊を書いて結びつける。私もふたつ、お願いをした。

書籍では古本?がなぜか売られている。私は『チボー家のジャックチボー家の人々』全5巻を買った。5冊で3,000円。黄色い本。

人混みも一段落した食堂で、のんびりとご飯を食べて、なんとなく足取り軽く階段を下りれば、七夕の笹にたくさんの学部生さんが集まって、笑い声を上げている。私もなんとなく和やかな気分になって、にこにこと歩いていると、私を追い越していった背の高い人が、すぐに振り向いて尋ねてくる。

「アレハ、ナニノタメノモノデスカ?」

しばらく日本語で説明してから、英語で立ち話となった。聞けば、ドイツ人。ハノーヴァーの人。とても素敵な人だった。ドイツ語を教えたいのだけど、誰かドイツ語を勉強したい人はいませんか、と聞かれる。それは私ではないか!しかし、まあいろいろ考えて、そうですね、考えておきます…といって、そのままぎごちなく、別れた。

そういえば、昨日は繁華街で、黒人のかっこいい青年に「コニチハ!」と声をかけられた。かっこいい青年は、推定年齢seventeen。

昨日は、久しぶりにゼミで風流なお店に飲みに行った。ものすごくよいお店だった。何を食べてもおいしい。しかし、最初の一合は覚えているのだけど、あとの二合は記憶なし。途中で豪快に寝てしまった。ラストオーダーということで、むくりと起きあがり、タクシーで駅。電車の中で熟睡。家に帰った途端、全部、吐いた。そういう一夜のあとの、ドイツ人の人。あれは私の彦星だったのだろうか…と、まだ酩酊しています。


06-07-2006 / Thursday

_ 某社の破産申請。生協とか、そんなところにはお願いできなかった結構、無理難題を、ずっとお願いしてきたので、びっくり。外国の小さな博物館で開かれた小さな展覧会の図録とか、古い時代の会議のプロシーディングスとか、結構、探してもらった。大学院に入って、最初に買ったハードカバーの洋書も、生協では全然見つからなくて、ここにお願いしたものだ。担当の方、今、どうされているのだろうか。

_ そのままストレートに就職した一つ上の先輩(当然、学位なし)が、どんどんと大学のセンセイ化していく。


06-07-2010 / Tuesday

_ わたしが小さい頃、買ってもらったおもちゃだったのか、弟のおもちゃだったのかわからないけれど、セルロイドっぽいおきあがりこぼし人形が家にあった。わたしはこれが大好きだった。頭の部分とおなかの部分と、ふたつの球からなる人形で、おなかの球にチャイムが入っている。この音がとても素朴で、お人形の顔がレトロでいかにも外国人ぽくて、いつか子どもを持つことがあったら、このおもちゃを買ってあげたいと思っていた。21世紀のそのお人形は、おきあがりポロンちゃんと名付けられている。

カルガモさんは、初めてポロンちゃんが届いた時、怖がったらしい。わたしは大学に行っていたので、その場面をみていないのだけど、顔を歪めて泣き出したという。ところが、今回、帰国してみれば、顔なじみのおさるのぬいぐるみやくまこさんはさておき、真っ先にポロンちゃんに手を伸ばした。夜中など目が覚めたとき、以前ならばまず泣き声を上げたのに、今は枕元に置いているポロンちゃんに手を伸ばして、音を鳴らす。そうすれば、かならずわたしが目を覚ますことを知っているかのように。

添い寝しながら母乳を飲ませているときも、振り子時計みたいに、しばらく飲んでは、しばらくポロンちゃんを振り返って手を伸ばて音を鳴らし、また振り返ってうっくうっくと飲んでいる。その様子を見ていると、大きくなったなあと感慨深い。もうお座りもできるようになった。まだ寝返りを打つのがあまり上手でないのだが、あやせば笑うし、親が口をぶっと尖らせて音を立てれば、子も必死にまねをする。高い高いをすれば、きゃっきゃと声を上げて笑う。電車に一緒に乗れば、きょろきょろと車内を見渡し、きっと誰かの視線を捉えてはにっこりと笑う。どんな大人になるのでしょうね。今日で6ヶ月。大学の友だちがカルガモさんの手相を見て、「学者に向いている」と言うので、猛烈に怒ってしまったわたしです(苦)。手に職をつけさせますねん!


06-07-2011 / Wednesday

_ やっぱりまた修正できなくなっていた。。ま、あきらめて、これからは落ち着いて書くことにしよう。

_ 知人に手伝いを頼んで山の家の本とCDをブックオフの買取に出す。集荷に来てくれた運送屋さんが、こんなにたくさんの本を見たのは初めてですという。わたしもこんなにたくさん本があるとは思ってもみなかった。今回処分した本のほとんどは小説の類。後生大事にしていた村上春樹の単行本をほとんど手放した。文庫本も。残したのは「遠い太鼓」と「ねじまき鳥」だけ。絶対にもう手に入らないようなCDだけは手元に置いて、ほとんどのCDも手放した。ご縁があればまたお会い出来ることもあるでしょう。結構大きな段ボール箱が40箱。小さな本屋ができるくらいにあった。さようならと、一冊一冊に別れを告げた。

辞書類もほとんど処分した。手元に残したのは「岩波国語辞典」だけ。新明解国語辞典は、なぜか見あたらなかった。懐かしのあの辞書、どこにいっちゃったんだろう。高校時代の愛用の英和辞典は三省堂の新クラウンで、大学に入ってからはプログレッシブとなんとかっていうアメリカ語の辞書を使っていた。あれ、なんて名前だっただろう?なんとかアメリカンだったけ?それと最初の仏和辞典も。懐かしい。でも全部手放した。もうこれからさき、辞書を買うことなんてあるのだろうか。とてもとても懐かしかった。子ども時代、毎日毎日飽きもせずに読み耽った百科事典。わたしはこれで世界を見知ったような気がする。これももう処分した。さようなら。さようなら。

手にとってもう一回だけ眺めたいという衝動を必死で抑えて、すべての本にさようならを告げた。今までありがとう。ご縁があれば、いつかどこかでまた読ませてください。どこに行くことになっても、元気でいてください。

_


06-07-2014 / Sunday

_ 6月後半の2週間の間に、3回、セミナー発表があって、すっかりと死んでいた。でも最後のセミナーは、もう気負いもなにもなくて、気楽に楽しく話すことができて、個人的には満足。もうちょっと準備したかったなあとあとで思ったけれど、セミナーのあとに気落ちすることがなかったということだけで、もうなにもかもOKな気分なのであった。

_ そんな毎日のあとのある日、眠れなくて夜中に起き出して、テレビを付けた。3月末に衛星テレビの契約をして、最初の3ヶ月は無料で全チャンネルが見られるということだったのだが、7月に入ってもまだすべて見られる。だからということでもないのだが、ときどき、夜中に映画を観ている。で、先日、途中からみただけなのだけど、ものすごくツボにはまる映画をやっていた。カメラの視線と動線が、むちゃくちゃかっこいい。これはすごい映画じゃないかと一人沸き立って、食い入るように画面に近づいた。昔のATGの映画を思い起こさせるような、でも俳優の演技も独りよがりじゃなくて、なにもかもすごい。「恋人のデイスクール」という香港の映画だった。後半の部分を見ただけなのだけど、とてもインパクトのある映画だった。なんとかまた見る機会があるといいのだが。

_ で、少し前から、Later... with Jools Holland という音楽番組もよく見ている。外見はまったく異なるが、大橋巨泉みたいな感じのおじさんが、いろいろなバンドやら歌手やらをスタジオで紹介する番組。もちろん生演奏。おじさんもピアノがすごくうまい。で、この番組はわたしと音楽の「失われた10年」を埋めるような感じで、実にツボにはまった音楽を聴かせてくれるのである。この番組の出演者リストについては、ちょっとおじさんの好みが優先されて過ぎていて(大橋巨泉だからしかたがないと思うんだけど)批判もあるらしいが、とりあえず、今のわたしにはまったく無問題。昨日、見たバンドは昔懐かしい、The Cureみたいな雰囲気。ちょっとシューゲイザーちっくでもあり、うわー、いまでもこんなバンドがいるんだなーと興奮してしまった。Foalsというバンドらしい。

この番組を見るようになったきっかけは、たまたま、「一度、契約した衛星テレビのプログラムでどんな番組をやっているのか、すべてのチャンネルを最初から見てみよう」と思ったからだった。で、ちょうどそのとき、アデルという女性歌手がRight as Rainという歌を歌っていたのだった。ヒットした曲らしい。いやー、この曲、なんというんでしょう、ある意味ノスタルジックでもあり新しくもあり、どこか琴線にふれるものがある。でもアデルさんの姿かたちが、すこしぽっちゃりで、しかもどちらかというと普通の人がきるようなチュニックみたいなもので、踊ったり走り回ったり振り付けがあるわけでもなく、立ったまま歌っていたのが、「えらく上手な素人歌番組だな」と思わせたのだった。それで、チャンネルを動かすのを止めて、見入ったという次第である。

テレビをゆっくり見るという生活なんて、数年ぶりのこと。日本のテレビは、NHKも含めてあんまり面白いとはおもわないのだが、外国のテレビ番組の中には、大人の視聴者にちゃんと見てもらえるような作りのものもあるということなのだろう。この番組をとても楽しみにしている。


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