_ メールボックスに、誰が入れてくれたのか検討がつかない抜き刷りとかジャーナルのバックナンバーがあった。私の指導教官だった人が書いたものだから、気を利かせてくれた誰かが放り込んでくれたのだろう。捨てるに忍びないものは、こんなふうに次の人に手渡されていくのかもしれない。それを一冊持って、散歩へ。とくに目当てはなかったのだけど、ぶらぶら歩いているうちに、少し強めの風の中に雨粒が感じられる。蒸し暑さはどこかへ去ってくれた模様。もう少しがんばったらおうちに帰ろう。
_ 明け方、肌寒くなって目が覚めるようになったのに、午前中はその反動なのか思い切り蒸し暑い日が続いている。空調をこまめに調節しているのだけど、体のほうはなかなか追っつかない。ぼわーっとしたままお昼になり、ぼわーっとしたまま夕方になる。端的にいうと、眠い。
_ 関係あるのかどうか、この頃、くしゃみがよく出る。くしゅん、くしゅん、くしゅんと三回繰り返すことが多いのだけど、この直後だけ、一瞬、頭がすっきりとする。
_ 今日は絶対、夕方の散歩に行こう。それから一仕事。井上靖の「晩夏」という短編は教科書で読んだ。今くらいの季節になるとかならず思い出す。昨日も夕方、お茶を買いに出たついでにふと思い出して、家に帰ってから読もうと思いつつ、忘れてしまった。今日も散歩のときにまた思い出すんだろうな。永遠にそういう思い出しては忘れ、忘れては思い出すの繰り返しをしていそうだ。それもいいんだけど。