_ 帰りしなに雪が降った。冷たい空気で、久しぶりに耳がかじかむ。
_ 節分。某所方面に所用があったので、吉田神社ではなく、清荒神さんへ。ぱんぱんっ、とお参りをして、お線香とろうそくも奮発。おろしショウガ入りの温かいあめ湯をいただく。おばあさんたちと並んで腰掛ける。「今年のあめ湯は甘いなあ」「お湯をいれてもたら、どうえ?」「あの薬缶の中はあめ湯しかはいってへんやろ」「そうか…」などという会話に耳をそばだてる。わたしの凸凹弁は、もうあまり本格的ではなくなっているので、祖母が話していたようなイントネーションのことばが、とても耳にさわやかだった。おばあさんたちの来ている冬服の、なんとなく樟脳くさいような、凸凹の町家独特の長細い家の土間にこもっている湿気た匂いがする。祖母は着物の人だった。祖母よりもはるかに若いであろう、おばあさんたちがあめ湯を飲み終えるまでじっと座っていた。
今日はだれも研究室にこないと知っていたので、途中で買った恵方巻きを取り出して、お昼。南南東に向かって、かぶりついた。
今年は、よいことがありますように。
今年も、よいことがありますように。
先日、某国でプチ同窓会をした友だちから連絡あり。実はですね、われわれが飲み食いしている時に、旧正月の特別番組の取材があって、われわれはなぜか撮影されたのである。この放送日が明日とのこと。当然、日本では放送されないので、わたしはそんなことは断じてなかったという記憶修正作業に専念します。。