_ iTunes、危険やね、いろいろとついついダウンロードしてしまった。というか、音楽全盛期に育ったのだなーなどと、感慨深い。今、新しい音楽を聴いてもよくわからないし、好きになるのはやっぱり80〜90年代の香りがするものばかり。なんといっても小学校の20分休憩のとき、ピンク・フロイドがかかっていたものなー。もっともそれがピンク・フロイドだったということがわかったのは、高校生になってからのことである。いまでも20分休憩ってあるのだろうか。
_ 非常勤のあと銀行に回ったり所用。大学に着いてからずっと電話。メールを使わない人々が今でもいるということ、FAXがない世界があるということを、人はもう考えつかないらしく、電気もまともに通っていないところの人がどうやってメールを読む、あるいはFAXを使うことがあろうかなど、そんな説明をできるだけ婉曲に伝える。実際には、有線電話の普及はもう中断しており、衛星回線?を使った携帯電話の利用が一般的になっている。だからインターネットだって理論的にはできないはずはないのだが、如何せん、電気がない。電気がなけりゃ話にならない。そこのところ、文明国に長く住みすぎていると、もう思い及ばなくなるようで、苦心して説明。大学の事務はほんとに杓子定規だなと思う。
夕食、友達と二条のフレンチ。お店の雰囲気もよいし、ギャルソンの男の子はたいへんわたしの好みのムーミンタイプであったが、もう二度と行かないだろうな。さておき、食事しながら、宗教談義。わたしは研究者に一番求められる姿勢は、人の話を聞くということではないかなと思う。自分の話ばかりをするのではなく。もっとも研究者になるということは、わしはこんな立派なことをしてるのだよ!ということをアピールし続ける商売だから、控えめな人とか自信喪失気味の人にはつらい職業でもある。だからわたしは辛いんだというはなしはおいておいて、あと人の発言は最後まで聞くこと。それと研究者でない人がその話を聞いた場合、全部はわからなくてもよいから、なんらかの理解とそれにともなう質問が出てくるように話さないといけないのではないかな、と思っている。昨日の友達、年齢を経るごとに、なんかへんなふうな方向に曲がっているようなかんじ。。最後まで人の話をきけ!と、おもわず口から出かかったけど、言わないでいた。
あと、一人暮らしで一人の食事が長いと、食事の時のお行儀って、やっぱり気を遣わなくなるのだろうか。‥などと、偏見をおもわず引き出して来そうになるほど、昨日の夕食は、いろいろな意味で、人生ってたいへんだね感でおなかがいっぱいになるような思いがした。人のふり見て我がふり直せ、な機会。あと素直さって、大事だなとかさ。一緒にいる人を不愉快にさせないでおこうとか、そういう気持ちのもちようとか。わたしもたいがい、不愉快な人間であることは自覚しているのだけど、外で一番、気をつけるのは食事のときのお行儀かもしれない。それはマナーに忠実にとかいうことではなくて、おいしそうに食べることと一緒にいる人を不快な気分にさせないということ。あと背中は伸ばして前向いてきちんと噛むとか。一人だと下を向いてちゃっちゃっと食べてしまいがちだけど、一人だからこそ、余裕を持って堂々と食べようと思っている。なので、最近、積極的に、ひとりイタリアンとかひとりフレンチとかしているわけだ。もう十分に大人なのだから、どんな場面でも堂々としていたいと思うのだ。どうせこれからも一人なのだから、ひとりじゃ寂しいとぶーたれる一方で、一人でもちゃんと大人でいられることを目指したいなと思うのだ。最近、そんなことを考えるようになった。
あと、そうね、博論のことかな。わたしは博論を書いていた年の8月後半から提出の12月8日だったっけか、それまでの4ヶ月弱、ほとんど家から一歩もでなかった。たまに自分の食べたいものを買いにスーパーに買い出しに行くこともあったし、気分転換に自転車で散歩に行くこともあったけど、原則的にずっと閉じこもって、毎日、毎日、書いていた。自宅人間だったからそんなこともできたのかもしれないけど、基本的にものすごく集中したと思う。ときどきデートに出かけることもあったが、さっさと帰ってきた。そういうふうに自分を追い込んだように、今から思うといえる。そんな話を先輩風ふかしてするつもりは毛頭ないし、そもそも一緒にご飯を食べた人は、わたしよりも10歳近く、年上の人だ。年齢は関係ないけど、自分よりも長い人生経験で、そういうことはきっとわかっているはずだとも思う。そういう人が論文書けないー、と呻いても、もうかける言葉はみつからないよ。なんていっていいのか、わたしもわからなかった。社交行事を減らしたら?と口から出かかったけど、気分転換ということばの前に、出番を失ってしまった。社交も確かに大事だし。あー、何かいているのかわからなくなってきたけど、がんばるときは一所懸命がんばる、あんまりぶーぶー言わない、それだけこつこつ実践していかんとなー、と思いました。