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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

17-05-2003 / Saturday

_ 本屋にて。

『ダロウェイ夫人』ヴァージニア・ウルフ(集英社)、『めぐりあう時間たち−三人のダロウェイ夫人−』マイケル・カニンガム。

ヴァージニア・ウルフ週間。

_ やっぱり身体が疲れているような気がするにゃ。

_ やっと議事録できた。送ってしまったので、もう帰ろう。


17-05-2004 / Monday

_ お茶ばっかり飲んだ日。あちらこちら電話かけまくり。口調がすっかりロジになっていると、笑われる。海の向こうから聞こえてくる壮大なほら話がおかしかった。相変わらず、とんでもないことを言う人だ。

_ で。

_ ジョン・スメドレーな服を着て、気持ちだけは軽やか。しかしブルー。今日はものすごく疲れた。朝起きて、自転車に乗って、駅まで着いたことが不思議。しかし自転車は確かにそこにあり、自転車の鍵もいつものポーチに入っていた。習慣となっているからなのか、無意識なのか。

_ しかし。会うたびに「髪型変えた?」といってくれる人がいるだけで、結構、気分は晴れるものだ。さすが紳士だ。

_ 気分をよくして、えいやっ!と日程を組んで、メールで流した途端、初めてレスポンスする野郎に慇懃無礼な返事を書いて、せめてもの仕返しをする。それくらい、我慢してもらうことにする。

_ 帰り道、雨が上がっていてよかった。終わりよければ。


17-05-2006 / Wednesday

_ iTunes、危険やね、いろいろとついついダウンロードしてしまった。というか、音楽全盛期に育ったのだなーなどと、感慨深い。今、新しい音楽を聴いてもよくわからないし、好きになるのはやっぱり80〜90年代の香りがするものばかり。なんといっても小学校の20分休憩のとき、ピンク・フロイドがかかっていたものなー。もっともそれがピンク・フロイドだったということがわかったのは、高校生になってからのことである。いまでも20分休憩ってあるのだろうか。

_ 非常勤のあと銀行に回ったり所用。大学に着いてからずっと電話。メールを使わない人々が今でもいるということ、FAXがない世界があるということを、人はもう考えつかないらしく、電気もまともに通っていないところの人がどうやってメールを読む、あるいはFAXを使うことがあろうかなど、そんな説明をできるだけ婉曲に伝える。実際には、有線電話の普及はもう中断しており、衛星回線?を使った携帯電話の利用が一般的になっている。だからインターネットだって理論的にはできないはずはないのだが、如何せん、電気がない。電気がなけりゃ話にならない。そこのところ、文明国に長く住みすぎていると、もう思い及ばなくなるようで、苦心して説明。大学の事務はほんとに杓子定規だなと思う。

夕食、友達と二条のフレンチ。お店の雰囲気もよいし、ギャルソンの男の子はたいへんわたしの好みのムーミンタイプであったが、もう二度と行かないだろうな。さておき、食事しながら、宗教談義。わたしは研究者に一番求められる姿勢は、人の話を聞くということではないかなと思う。自分の話ばかりをするのではなく。もっとも研究者になるということは、わしはこんな立派なことをしてるのだよ!ということをアピールし続ける商売だから、控えめな人とか自信喪失気味の人にはつらい職業でもある。だからわたしは辛いんだというはなしはおいておいて、あと人の発言は最後まで聞くこと。それと研究者でない人がその話を聞いた場合、全部はわからなくてもよいから、なんらかの理解とそれにともなう質問が出てくるように話さないといけないのではないかな、と思っている。昨日の友達、年齢を経るごとに、なんかへんなふうな方向に曲がっているようなかんじ。。最後まで人の話をきけ!と、おもわず口から出かかったけど、言わないでいた。

あと、一人暮らしで一人の食事が長いと、食事の時のお行儀って、やっぱり気を遣わなくなるのだろうか。‥などと、偏見をおもわず引き出して来そうになるほど、昨日の夕食は、いろいろな意味で、人生ってたいへんだね感でおなかがいっぱいになるような思いがした。人のふり見て我がふり直せ、な機会。あと素直さって、大事だなとかさ。一緒にいる人を不愉快にさせないでおこうとか、そういう気持ちのもちようとか。わたしもたいがい、不愉快な人間であることは自覚しているのだけど、外で一番、気をつけるのは食事のときのお行儀かもしれない。それはマナーに忠実にとかいうことではなくて、おいしそうに食べることと一緒にいる人を不快な気分にさせないということ。あと背中は伸ばして前向いてきちんと噛むとか。一人だと下を向いてちゃっちゃっと食べてしまいがちだけど、一人だからこそ、余裕を持って堂々と食べようと思っている。なので、最近、積極的に、ひとりイタリアンとかひとりフレンチとかしているわけだ。もう十分に大人なのだから、どんな場面でも堂々としていたいと思うのだ。どうせこれからも一人なのだから、ひとりじゃ寂しいとぶーたれる一方で、一人でもちゃんと大人でいられることを目指したいなと思うのだ。最近、そんなことを考えるようになった。

あと、そうね、博論のことかな。わたしは博論を書いていた年の8月後半から提出の12月8日だったっけか、それまでの4ヶ月弱、ほとんど家から一歩もでなかった。たまに自分の食べたいものを買いにスーパーに買い出しに行くこともあったし、気分転換に自転車で散歩に行くこともあったけど、原則的にずっと閉じこもって、毎日、毎日、書いていた。自宅人間だったからそんなこともできたのかもしれないけど、基本的にものすごく集中したと思う。ときどきデートに出かけることもあったが、さっさと帰ってきた。そういうふうに自分を追い込んだように、今から思うといえる。そんな話を先輩風ふかしてするつもりは毛頭ないし、そもそも一緒にご飯を食べた人は、わたしよりも10歳近く、年上の人だ。年齢は関係ないけど、自分よりも長い人生経験で、そういうことはきっとわかっているはずだとも思う。そういう人が論文書けないー、と呻いても、もうかける言葉はみつからないよ。なんていっていいのか、わたしもわからなかった。社交行事を減らしたら?と口から出かかったけど、気分転換ということばの前に、出番を失ってしまった。社交も確かに大事だし。あー、何かいているのかわからなくなってきたけど、がんばるときは一所懸命がんばる、あんまりぶーぶー言わない、それだけこつこつ実践していかんとなー、と思いました。


17-05-2010 / Monday

_ ははは。。カルガモさんはわたしが退場してから再度登場するまで、大泣きに泣いて2時間を過ごし、泣き疲れて1時間寝ていたのだそう。おむつは替えさせてくれたけれど、ミルクは飲んでくれなかったです、とのことであった。帰宅してからは、いつもよりもずっと神妙な顔つきで母乳を飲んで、よいこになることを心がけていた風情。こちらはそんなつもりは全然ないのだけど、おいてけぼりにされたのは自分のせい?などと思ったかのように。そんなこと思わせたくないので、思い切り甘えさせてあげた。思えば、わたしが超早朝出勤するようになって、いつもカルガモさんが寝ている間に家を出発したことが原因なのかも。。とかいろいろ考えてしまうけれど、まだ小さいからいちいちそんなことに引っかからないで、単に初めて一人でよそに預けられたのが、さびしかったからなのだと思うことにしよう。

この頃のブームはファド(笑)のようで、ずっと流していると実にリズミカルにミルクを飲みます。

_ カルガモさん、初めての慣らし保育へ。ものの5分ほどで引き渡し完了。先生に抱っこされてきょとんとした顔をしていた。ばいばいっ!と手を振って直ちに退場。だいじょうぶかな。

_ いろいろ。この空き時間に本を読んで提出物書くぞと思うので、ここに宣言しておこう。がんばるんだ!


17-05-2011 / Tuesday

_ 某日。某師と昼食。子どもも同伴。QPさん、おとなしく椅子に腰掛けて、マイペースで食事。お店の人が用意してくれたお椀とスプーンで、楽しく遊びながら食べていた。食後、コーヒーが運ばれてきてから本領発揮。砂糖壺に注視、あれを自分も使いたいという。コーヒーに添えられていたフレッシュを、恐らく、生まれてきて初めてみたはずなのに、躊躇なく、コーヒーに注ぎ入れ、しかも丁寧にコーヒーで洗う(!)技まで駆使して、飲む意欲全開。あかんあかんでー、という声もむなしく、まずは右手握り拳をカップに潜水させた。熱いはずなのに、顔色ひとつ変えず、次は左手。三角に折りたたまれた紙ナプキンを取れとわたしに指示するので、思わずひとつ渡してしまった。それをどうしたかというと、、くちゃくちゃと丸めてカップに浸し、軽く握って、取り出して、顔を上向きにして口元で絞って飲んだのである。一体そんな技をどこで覚えてきたんだか、、。前世はロビンソン・クルーソーだったのだろうか。これなら、一人でジャングルに置いてきても案外大丈夫かもしれないぞ。恩師の前で、ひたすら恥ずかしい思いをしながら、そういうことを考えていました。


17-05-2012 / Thursday

_ 手続きがいろいろあったので、それを済ませてからひさびさに四条界隈を歩いた。早い時間だったので、あまりお店も開いてなかったけれど、こんなふうに、好きな街をあてどなく歩くことなど久方ぶりだったので、のんびりとぶらぶらとした。歩いて歩いて、手芸屋さんで端布を見ていたら、あっという間にお昼になってしまっていてびっくりする。もう清水の舞台から飛び降りたつもりで、3年ぶりくらいで、ひとりでごはんを食べるときにはよく利用してきたベトナム料理やさんへ。のんびりとゆっくりとしっかりと、一人で楽しいお昼の時間を過ごした。コーヒーを飲みながら、少し本を読んで、百貨店の地下で野菜を買って帰宅。バラ印百貨店の野菜売り場は、うちの近所のスーパーとおなじかそれよりも安い値段で、よいものが買えるので、実は密かにひいきにしている。昼下がりの電車に乗って、本を読んでいるうちにあっという間に家に着いた。ベトナムやのお姉さんが、ほんとにとてもすてきな人で、毎回、この人に会うと、とてもうれしくなる。ーやっと、パートが決まったんですよ!−とか、ー今、読んでいるこの小説(アン・タイラー再読中)、ものすごくおもしろいんですーとか、ー今日の揚げ春巻き、ものすごくおいしかったです!ーとか、話しかけたい衝動を必死に抑えて(いや、別に話しかけたって、全然OKだったのかもしれないけど)、とても幸せな気分になった。今はほとんど友だちもいないし、基本的にいつも自分の心の声とエンドレスな問答を続けているだけ。ママ友もいないし(子ども自身にはたくさん友だちはいる:とくにお気に入りは、昼寝のときによく隣になるらしいレオンくんだそうだ:子どものクラスには、【子】が付く名前の女の子はもちろんいない。母親の名前だって、わたしと数名だけが昭和の名前なんじゃないかと思う。。)、銀行や郵便局、いきつけのスーパーで顔なじみになった人に声をかけてもらうと、うれしくてもしかして尻尾を振ってしまってるんじゃなかろうかと、思わず

おしりに手をやって確認してしまいそうなほどだったりするのである。困ったことだ。わたしが生きているかどうか、定期的に連絡してくれる先輩と、子どもの成長が如何に光陰矢のごとしであるかについて毎回、演劇の台本をよんでいるかのような会話をするくらいしか、他人と話すことはないのだけれど、それにもとくに不満もない。こうやって、粛々と、毎日毎日、判を押したように同じ日々を過ごすのもおもしろくはないけれど慣れた。子どもの「いいまつがい」や元気な歌声だけが、わたしの日常においては予測できない事象である。子どもはわたしの古いMacintoshの全体に、クレヨンでいたずら書きをしてくれた。叱るべきことではあるのだけど、こういう存在がわたしの日常の中にいるということがおかしくて、頭を撫でてやったのだった。パートが始まれば、また新しい規則正しい日常に上書きされるのだろう。楽しくなくても、おもしろくなくてもよい。つらいものでなければ、それでよい。


17-05-2013 / Friday

_ P.D.ジェイムス/高慢と偏見、そして殺人(ハヤカワ・ミステリ)読了。ああ、おもしろかった!わたしにとっての「高慢と偏見」は、BBC制作のテレビドラマのことなので、この本を読んでいる間中、ずっとその登場人物を演じた俳優さんたちの顔が浮かんでいたということもあるし、とにかく文体が硬くて古風で、これも含めて「続編」なのかなと思いつつ、楽しく読んだのだった。最後の方になって、「エマ」の登場人物も出てきたり、楽しい仕掛けもあった。ミステリーの本は、とにかく夢中にさせてくれるので、頭を空っぽにしたいときはこれに限る。何も考えずにひたすら読書に没頭という至福の時間が味わえるのは本当に幸せなことだ。本だけ読んで暮らしていたいなあ、なんてまた思うようになった。だめだめ!


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