_ なんというのか、あっという間に年が明け、大いにタイミングを逸してしまいましたが、明けましておめでとうございます、寒中お見舞い申し上げます。本年もぼちぼちとがんばって生きていければと思っています。よろしくお願いいたします。
_ なにしてた〜ん、と問われてもなんともいいようがないくらいに、いつものように暗く過ごしていた。「マーチ家の父」を図書館で借りて以来、すっかりと近所の図書館での読書にはまってしまい、子どもと散歩がてらに図書館にでかけては、山ほど本を借りてきた。秀逸だったのは、「巡礼コメディ旅日記」、ハーペイ・カーケリング。あまりにもおもしろかったので、一回返却して、また借り直したほど。今のわたしに必要なのは、なにか巡礼的なものなのかと思うところがあったのか。きっとそうなのだろう。この道程は、去年の春ごろだったか、NHKで再放送をみてすっかり夢中になった「サンティアゴ青春巡礼」と重なるから、ゴールはサンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂。巡礼というのは、マーチ家の娘さんたちが登場する本編のほうでも、一章のタイトルになっていた。自分の来し方と重ね合わせてみると、この短い時間に「巡礼」というキーワードと何度も巡り逢わせたことの不思議をおもわずにいられなくなった。
去年の秋、出張を終えて帰国する直前、大学から連絡があった。わたしの雇用経費が出ている資金が予想外に早く尽きかけている、出張終了と同時に一旦辞職するか(パートなりアルバイトなりをみつけてくれということ)、月に一回の出勤と引き替えに身分を確保するかどちらかにしてくれと言われた。こういうのは、世間的にみてどうなのかとも思ったけれど、思うところもあって後者を選んだ。そういうわけで時間だけはたっぷりとできた。ただし経済的にはもう落ちるところまで落ちていて(笑)、来年度の身の振り方がきまらなければ、もう行政に助けてもらわないとどうにもならないというところまで来てしまっている。たとえ片道でも飛行機代を捻出できるうちに、夫のいる国へ脱出するしかないのだろうか。耳の聞こえない子どもが某国でどんな教育を受けることができるだろうか。某国に行ったって、わたしにできる仕事はもっともっと、ない。外国人の正規雇用などないのだ。農業に取り組むか。親の因果が子に報うことになり、子には申し訳ない。もうなにをどうしていいのかわからない。そういう暗澹とした毎日の中で、子どもだけはきらきらと明るく大きくなる。12月21日、子どもははじめてしっかりと二足歩行をして、わたしの腕に飛び込んできた。年が明けて初めて一時保育に預けられた子どもを夕方迎えに行くと、「おああたん!」と聞こえる声のようなものを発して、子どもが満面の笑みを浮かべて高速はいはいで駆け寄ってきたのだった。この子や夫を残してひとりだけいくようなことにならないよう、春まであともう少しがんばってみよう。これが巡礼だと思えば、いつかはわたしが神と出会うこともあるのかもしれない。ただ光の射す方向に向かって、毎日歩き出すだけだ。
なにはさておき、早く暖かくなってほしいです〜。今年もよろしくお願いします。
ニゲラ嬢さん、ありがとうございます〜。今年もどうぞよろしく。MacAir、当たるといいですね♪