_ ちょうど一週間前。納戸で荷物の整理をしていたら、DVDの箱を見つけた。しばしタイトルを眺めて、時間ができたらまたゆっくり映画鑑賞しようと思って箱を閉じ直した。その翌々日、テオ・アンゲロプロス監督の訃報を知る。虫が知らせたということなのかどうなのか、監督の映画の極東の一ファンとしてなにか通じるところがあったのかなかったのかそういうことが言いたいわけではない。ただ、2012年現在のギリシアの巨匠映画監督が、映画撮影中に、交通事故で亡くなったということの、何とも言えない喪失感にただ浸ることすらなぜかためらわれるような、あっけなさを前にして、言葉を失ってしまっている。無念。