_ 最近、図書館でアガサ・クリスティを片端から借りて読んでいる。大体、2−3冊ずつを在架のものから適当に選び、あと数冊、目に付いた本をやはり片端から借りている。そうやって図書館を歩いていて思うのは、面白そうな本を選ぶ嗅覚ががっくりするほど退化してしまっているということだ。もう随分前から本屋で適当に本を買うことができなくなっていて(経済的にという理由がなのではあるが:苦)、その理由が装幀やら題名やらが放つテレパシーをキャッチできなくなってしまったような気がすることの自覚はあった。主要な原因のほかに思い当たるのは、大密林書店で買いすぎているため、本の評判を読んでからしか買えなくなったということである。書評ではない、よその人の感想や、売れているのかそうでないのかといったことを頼りに本を買うようになってしまったのである。だから、山ほどある図書館の本を見ても、心がときめかなくなってしまったのだろう。自分で読みたい本を選べなくなるなんて、なんということ!なんとかしなければ!