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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

06-06-2015 / Saturday [長年日記]

_ 先日、夕方帰宅すると、アパートの部屋の北側の壁の全幅にわたって、足場が組まれていた。アパートは北側に開口部があるコの字型をしている。わたしの部屋は下の横棒の部分で、玄関は東向き。北側の壁には2×2メートルの窓が三カ所ある。そのすべての窓を、いつも開け放しているのには理由がある。窓には鋳物の鉄柵がはめ込まれているため、事実上、これを外してとか切り取って窓から侵入することなど不可能であること、北側の壁にはまったく足がかりとなる場所がないこと、それに北側にあるのが海軍のヘッドクオーターで、四六時中、警備の歩哨が巡視しているからである。だから安全というふうには思っていないのだけど、そういう意味では不用心で安心しきっているというところもある。10日ほど前から、コの字の上の横棒の部屋の北側で、屋根の庇部分の改修工事をしていたので、工事があることはわかっていた。で、実際に工事をしている場面もみていたから、全然、何も心配していなかったのだ。

ところが、私の部屋の場合、朝から窓が開いていたからなのか、なんと足場を組む竹材が窓の鉄柵に掛けられて、部屋の中まで20センチほど侵入していたのであった。バイクで帰ってきて、ふと自分の部屋を見上げると、そういう状況になっていた。はあ???なんやねんなーこれは、と思わず独り言が出たときに、隣室の西洋人が帰ってきた。あんた、しらんかったんかいな、と言われる。わたしはそんな顔をしていたのだろう。うん、全然、今日からという連絡もなかったし、あれ、どうみても、窓から部屋の中に足場が入っているよねえ?、あれって、どう思う?あんなことヨーロッパであり?という話をする。ある訳ないがな、はよ、大家にクレームしいや、と忠告される。あ、そうやそうやと、礼を言って、すぐ部屋に入った。やはり、部屋の中は恐ろしい状態になっていた。鉄柵の内側にはまず虫よけの網戸がある。その向こうにはベネチアンブラインド、その向こうにカーテンがあるのだが、もちろん、全部、串刺しになっていた。現場監督的に、アパートの管理人が立ち会っているはずなのに、なんでこんなことになるのだ!もう十数年、この国と関わってきて、配偶者もこの国の人だけど、未だにこういう事態に遭遇すると、どこか別の星の人の世界に紛れ込んでしまったような気持ちになる。どうしたって理解できないことが、人間世界にはあるのだろう。

もちろん、わたしは隣室の西洋人のように大憤慨することはなくて、というか、憤慨しても自分が消耗するだけだとわかっているので、慇懃無礼というか被害にあった人がひたすら下手下手に出るという当地の戦術にしたがって、大家に即、連絡。その日の日没までに、足場は一旦、解体されて、わたしの部屋の窓には平穏が取り戻されたのであった。足場は、壁から少し話したところに再度、組み立てられた。できるやんかいな!なんで最初からそうしいひんかったん!などと思うのは心の中だけの話である。おしまい。


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