_ わたしたちは家でNHKを見るために、当地の衛星テレビ会社と契約をしている。だから概ね、海外に住んでいる人でも見たいと思う番組は見ることができる。しかしこの時期、オリンピックだけは見られないのである。ニュース番組の中でも、肝心のところはなんとかという写真配給会社の固定写真だけがぱっと出る。金メダルとかを取る瞬間をみたいという気持ちがないわけでないのだが、2年前の冬のオリンピックのときに、その失望感みたいなものの洗礼を受けたので、今は諦観しているのである。オリンピックの特別番組編成のため、ニュースの時間もバラバラ。そのかわり、まだ海外では放送されていなかったドラマなどがまとめてみられるようになった。最初は「京都鴨川食堂」。あさが来たのあとでは、ちょっと難ありの関西弁が耳について、もうひとつ楽しめず。でも子どもはなぜか気に入ったようであった。そして今、親子して毎晩、テレビの前に座ってみているのが、「奇跡の人」である。これはほんとうにおもしろい。すごいテレビ番組だ。なんといっても主役の人がすごくいい。名前が全然覚えられないんだけど、ダメダメっぷりとか、なにもかもすごい。ビデオがほしい。おそらく、いつかきっと街角の海賊版DVD屋に入荷するのだろうけれど、本当にいいなあ~と思ってみている。なにがよいのか。もう全体になにもかもだ。先日、雨が降って、カフェから帰れなくなったときに一度見逃してしまったのが、返す返すも悔やまれる。とにかくなんとしてでももう一度みたいなあと思った。宮本信子の淡々とした語りもいい。いつかまたじっくりと見たい。子どもはこのお正月に「富士ファミリー」を見て以来、片桐はいりさんの大ファンである。先日も、武道家の甲野さんと片桐さんの対談番組があった。眠い目をおしてがんばってみていた子ども。NHKって、やっぱりコンスタントにいい番組を作り続けているものだなあと、海外にいると改めて思う。コウケンテツの料理旅行番組もよい。とてもよい。コウケンテツの一見、さわやかふうの暑苦しさとふつうのお兄ちゃん風の雰囲気も、とてもよい。と、受信料は払っていませんが、わりとよくNHKを見ているわたしです。もっともNHKの契約料金は、パッケージ料金に含まれていないため、エクストラに余計に払っているんですよね。それを合わせたら、日本の受信料とほぼ同額を払っているわけですから・・・。でもそれもこれも含めて、バナナゼロが見られるだけでも、幸せです。おしまい。