_ 学長表敬訪問の日だった。30分くらいで助手の人と慌ててスライドショーを作って、こちらのプロジェクトの説明をした。末永い協力関係を確認しあう(のがMOUというらしいですな)。でも「お金がないと話にならんので、がんばって科研費を取ってくれ」とも言われる。まさに現金な話だなと思いつつ、記念写真を無事に撮影して任務完了した。
巡業からの帰り道、車の冷房にやられて、のどが痛む。
銀行に行くのがめんどくさかったので、今回はずっと近所の換金屋で両替をしていたら、随分とやっぱりレートが悪かったみたい。
「ジェンダー」に関して博論を書いている人の研究報告会に出席してみたのだけど、「女とはだれか」ということを考えたことのない人だったらしい。世の中には結婚した女と男しかいないのだ、という論調の報告。結婚しているとか、離婚したとか、若いのか年寄りなのか、貴族階級なのか奴隷階級なのかとか、某国に住んでいたら自動的に組み込まなければならない情報が一切、無視されていた。きけば本人は植民地エリートの両親のもと、首都で育った人で、地方語は話せないらしい。それだけで、その人の研究を判断するのはこれもまた間違いであるのだが、それでもなんかある意味、典型的なインテリゲンチャやなあと思わずにいられず。女の役割:生産(出産が含まれるかどうかも言及なし)、家事、近所づきあい、だそうだ。これが三本柱となって、話が進んだ。コメントを出すべきかどうか迷ったけど、ブレイクのときにちょっと触れることにした。この人、とてもよい人だけに、コメントするのがむずかしい。よい人だったら、だめな研究をしても許されるのかというとそうではないし、だからこそ、なんかコメントしたくなるのだけど、実は去年、彼女の報告を聞いたときは、わたしは結構、鋭くいろいろと指摘したことが、なんとなくトラウマになっている。なぜかわたしのトラウマ。それで遠慮しちゃったのだけど、こういう遠慮がだめなんだろうな。だって、コメントが全然反映されていないということは、ゆうてもあかんということやん…とか、煩悶しているうちに、ブレイクタイムも終わり、機を逸した。だめ。