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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

03-08-2010 / Tuesday [長年日記]

_ 小さな子どもが亡くなった事件が喉のところに引っかかったままで、やりきれない。この暑い中をどんな思いで母を探して声の限りに叫んでいたかと思うと、たまらなくなる。

昨日の深夜、子どもが突然、狂ったように泣き叫びながら、目を覚ました。どうも中耳炎はわたしが思っていたよりももう少し以前から罹っていたようで、保育園でもらってきた風邪は、それを悪化させるきっかけであったようで、耳鼻科のお医者さんが予想していたように、すっきりとは治っていない。いつから罹かっていたのだろうか。毎日一緒に暮らしていて、こどもを身ぎれいにして健康管理をしっかりとしているつもりでもこういうことがある。新米の母親だからそういうこともあるよと言ってくれる人もあれば、注意が足りないと責める人もいる。もし子どもの聴力に異常が見つかったりすれば、なおのこと、わたしもやり切れなくなる。夜泣きなどめったにしなくなっていた一休さんが、こちらがびっくりしてしまうような泣き声をあげただけで、わたしはまだおろおろとしてしまう。某国で療養中の夫に代わって、父親も兼ねて一休さんを育てているという責任もある。子どもはしっかりと抱っこして、母乳を飲ませたら、すぐに泣きやんだ。クーラーのタイマーが切れたから泣いてしまったのだろうか。耳が気持ち悪かったのだろうか。亡くなった小さい子のことを考えながら、一休さんをしっかりと抱いた。

某国だとひとりで子育てするという状況は、まずあり得ない。厳密には一人親世帯はあるのだけど、近所の目というものが、とてもしっかりとある。十分に食べていないような子どもがいれば、正式ではないけれど、「養子」のようにその子を預かるようなことがある。もちろん人身売買やら児童労働などが普通に存在するようなところだから、不幸な境遇にある子どもがまったくいないわけではないのだ。しかし近所づきあいがまだ濃厚に存在し、機能しているようなところだから、そしてなにより、子どもを本当に大事にする社会だから、大人は大人としての役割を果たしながら、子どもをしっかりと育てている。日本よりもさらに多く、十代で結婚し親になる人がいる。苦労しながら一所懸命に生きている。

この頃は、動物園生まれの動物の中には、子どもを生んでも育てることを放棄する場合がある。そういうときは、飼育員が面倒をみている。一人で育てられないときは、だれかほかの人の手を借りるということが、もっと気楽にできるような、またそういうシステムがきちんとかつ弾力的に整備されているような社会であれば、こういう事件はおこらなかっただろうか。逆に制度に縛られるような考え方をする人は絶対にどんな環境においても一定の割合で存在するかもしれない。臨機応変に、柔軟に何事にも対応できるような余裕を持つ社会というのは、理想郷にすぎないのだろうか。もっと幅広く、世の中の出来事を見渡せるような人を見出して、やわらかい対応ができればいいんだけど。


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