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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

31-05-2004 / Monday

_ 晴れの日もあれば、雨の日もある。

_ 昔の同僚が訪ねてきてくれたので、少しおしゃべり。長年、連れ添っただけのことはあって、話していて疲れない。ほっとする。今の同僚は妙に、張り合おうとするので、疲れる。私相手に、何をそんなに競争することがあるのか。一度、正面切って尋ねてみてもいい段階に来ているのかもしれないが、それは流れが決壊してしまうことを意味する。自分としては、気が進まない。大人の態度を取っているつもり。競争社会にいるのだなあと思う。


31-05-2006 / Wednesday

_ 紛争とか災害ということばが社会科学と自然科学を結ぶ領域で、注目されるようになってから久しい。情報ということばを足してもよいかもしれない。自分のもっとも苦手なことば群である。当然ながら、被害に遭っている人たちのことに関心を持てないとか、そんなのどうだってよいとか、そういう次元で感じているのではない。その周辺で蠢くもの全般に対して、違和感を覚えているのである。なぜそのような感覚を持つのか、うまく言語化できなくてもどかしい。某所の人から、地震関連のサイトを作ったからわたしの管理しているMLなどでも流して欲しいという連絡が来た。サイトに目を通してみて、その内容に対して、わたしにしてはめずらしく批判のコメントを書き送ってしまったところ。お金だけが人を救うと思っているのかとか、情報だけを収集して、一体どうするねん?という疑問を持たれかねないお粗末な内容だとか、ただの素人みたいな怒りを覚えてしまったのだった。なんでもかんでも情報という名の下に、かき集めて公開して、サイトを作って、それでいいのかいな。などと、違和感覚えまくりのサイトであった。こういう活動にどんな意味があるのか、さっぱりそれが見えなくて、いやだったのかなあ。紛争・災害・暴力・情報ということばを取り扱っている人ほど、これらについてなにも経験したことがないものだというのが、わたしの率直な感想(というか、包み隠さぬ偏見)。なんで、ボランティアを組織して引率します、くらいな発想が出てこないのか、不思議(いや、だからといって、ボランティア活動がすべてを救うとも思わないし。あー、なんというのか、もどかしい)。

_ おかげで昨日の夢は、カントさんと一緒に列車で旅する夢。といっても、「押し絵と旅する男」ふうに、カントさんは純粋理性批判を風呂敷に包んでいて、背中をまっすぐにして座っている。私は通路を挟んでこちら側に座っていて荷物もなく身軽なのだが、そんな本を持って旅する人の横に座らされたものだから、苦しくて仕方がないという内容。JRに乗りたくない理由のもうひとつは、複々線だからというのもある。追い越されるときとか、追い越していくときとか、ぶつからないかとものすごく不安になるのだ。そういうわけで、東京でも地下鉄に乗るのはたいへん怖いのだが、地上を走る電車に乗るのにも、いつも恐怖を覚えている。そんな状況で微動だにせず、本を読んでいたひとの存在が、畏怖すべきなにかのような気がしたのかなと、後付的に思っている。

そういうわけで、ものすごく調子が悪い。熱とかなにもないのに。


31-05-2010 / Monday

_ 昨日はひとりで大学へ。早朝に行って、脇目もふらずに原稿を書いて、気がつけば午後3時を回っている。飲まず食わず。慌てて帰る。すがすがしい気温の一日だったから、河川敷にはピクニックシートを広げた家族連れや、輪になってギターを弾いている若人の人などがいた。緑は濃く、花の香りがする。カルガモさんを連れてきてあげればよかった。足早に通り過ぎて帰宅。カルガモさんは先々週から鼻水を垂らしたままで、保育園に行った木曜日は、一層、ひどい状況になって帰って来た。保育園に行くようになったらいろいろな病気をもらってくるようになるとは聞いていたけれど。本人はいたって元気で、絵本の中のおつきさんを掴もうとするのに躍起になり、なんでかな?と不思議そうにしている。合間を縫って、保育園に持って行くよだれかけ(今の世の中、スタイとかビブというそうですね。よだれかけ、と検索しても、出てくる結果はスタイとビブであります。なんで日本語とちゃいますねん?)に名前を刺繍。ついでにおむつカバーにも小花刺繍を入れた。わたしは相変わらず、小さなことでくよくよとしまくっていて、勝手に疲れ果てています。

_ わりと疲れ果てています。来週までに原稿ができるんかなあ。無事に出国できるんかなあ−。報告してまたぐさぐさにショックを受けたら、もう立ち直れないよなあ。。発表で転けたことのない人がうらやましい。でももちょっと、がんばってみます。


31-05-2011 / Tuesday

_ 予約していた「苦海浄土」と「精霊たちの家」が届いたので、子どもと図書館。子どもは40度の熱を足かけ3日間経験したからなのか、足取りが覚束ず、ぼてぼてと転けている。赤ちゃんの時につかっていたスリングを出してきて、それで抱っこすると、昔を懐かしむのか気持ちがよいのか、すぐに寝てしまう。まだ病み上がり。そのくせ、日課にしている路上観察は休みたくないらしいので、図書館の帰り道は思い切り遠回りした。酒蔵から公園に抜けたところで池をふと見やると、中之島にものすごく精巧な亀の置物が大中小と並んでいた。その傍らには、これはほんもののゴイサギ(だと思うんだけど)がいる。亀さんがいるよ、などと言いながら池に近づき子どもに教えると、子どもはぐっすりと眠りこけていた。それにしてもものすごくよくできた亀だなあ、こんなのいつからあったっけか…と思ってしばらくぼんやりみていると、一番大きな亀の首がひゅうっと伸びたと思うと甲羅の中に縮むように吸い込まれていった。あら、ホンマモンやったんかいな!とひとりでびっくりしていると、わたしの左手45度のところにいた親子連れもまた「亀が動いた!」と騒いでいた。と、三匹の亀は、お父さん亀を先頭に順繰りに池の中に戻っていった。亀の甲羅干しだったのか。眠りこけた子どもを乗せて、乳母車で遠回りした道をあちらこちら見て回りながら、駅前のスーパーと薬局に寄って帰宅。

子どもの病気のため、面接をひとつキャンセル。相変わらず、いろいろと遠い道のり。ときどき、「もう死にたいな」と、思わず口に出してしまって、自分ではっとしてしまう。そのうち、慣れてしまって、無意識のうちに、洗濯物を畳んでいるときや絵本を片付けているとき、果ては子どもとげんこつ山の狸さんをしているときなどにも、ぽろりと口に出すようになった。何も知らない子どもは、その言葉が聞こえているのか聞こえていないのかわからないけれど(意味だってわからんだろうが)、一層ニコニコと笑ってじゃれついてくる。熱が出ている最中からのことだが、1分1秒でも離れるもんかという意気込みで、わたしにしがみついてくる。文字通り、トイレにもお風呂にも入れない状態だった。今までは自分の椅子に座ってごはんを食べたりおやつを食べたりしていたのに、今はわたしの膝に座ってでないと、お茶も飲まない。子どもがわたしを現世につなぎ留めようとしているかのようで、厚さ五センチはある「苦海浄土」を読むのにどれくらい時間がかかるだろうかと考えたりしている。時間は恐らく、限りなくあるのだが、無駄に使ってはいけないのだ。無駄にしてはいけない。


31-05-2017 / Wednesday

_ あら、4月と5月は一度も書かなかったのか。。

とにかく慌ただしかった。夏に学生が留学するかどうかの選考がいくつかあった。最初の選考では無事に合格したのだけど、過去5年間に一週間以上日本に滞在した経験があるものは受験できないという記載があるのに、合格後に気づき、念のため確認したら、去年、渡航していたことが判明。すぐに在外公館に連絡して合格辞退の憂き目となった。もうひとつの選考では、随分と苦労した。その最大の理由は、剽窃が悪いこととされていない「文化」というのか、「風土」というのか。そういうところなので、まずはその説明から。妙に上手に書いていると思ったときは大抵、クロだった。そういう仕事関係でとても忙しかった。

それ以外では、良くも悪くも首都に住んでいることで、人間もいろいろ、イロイロということがやはりたくさんあった。もちろんこの場合の人間というのは同邦人ということなのだけど、ニホンジンってほんとうにややこしい。そういう中でやはり気心知れた凸凹時代の先輩がいてくれることはとてもとても、大きな救いであった。まあええわあ~と、笑っておしまい、である。いろいろな人がいるけれど、妙に親しげな人には要注意というのは、いつでもどこでも有効!そう思っているところがあるから、別に大きなロスはなにもないのだけど、まあ他人を観察するのは最大の醍醐味という人が多くて、自分のことではないけれど、あまり愉快ではないこともいくつかあった。首都って、そういう場所なのだと思う。

あとは、超絶おいしい珈琲豆を売るお店を発見して、もうそれ以外はとても飲めないという気持ちになってさえいる。ほんとうにおいしい。ビアレッティのコーヒーメーカーを買おうかどうかとさえ思案しているくらいである。もっともこの豆屋併設のカフェではペーパーフィルターでドリップをしていて、それでも十二分においしいのだから、入れ方の技量次第なのであろう。とにかくおいしい。あまりにおいしいので、わたしも某国へ戻ったら、コーヒー焙煎技術をどこかで修行して、サードウェーブコーヒー屋でもやろうかと思ったくらいである。わりと真剣に考えています!

あとは絶対的に慢性の活字不足で、もう読めるものは薬の説明書も読むくらいになっている。本がない。インターネットはなんだかもうまったく拒否反応で、新聞のニュースしか読んでいない。通信速度の問題もある。美味しいコーヒーとおもしろい本。なんとかして本をどこかで手に入れたい。


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