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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

04-10-2003 / Saturday

_ 参考にということで、あらかじめもらっていた通過案件の書類を読んでいたのだが、ものすごい誤字脱字・意味不明の文章(消し忘れなのだろう)を見てしまった。文字通り、「見てしまった」。**もすんごい詐称している。それと**も適当に書かれている。それでも通ったのは、きっと、研究目的の筆力というのか勢いというのか、そういうところにあるのかなと思っていたら、そうでもないとのこと。たぶん、私が知らなくてもよいことなのでしょう。去年、別件で書かされていた書類に比べれば量は多いものの、そして、なによりも自分が最大のアクターになれるという点でやる気はもちろん!なのだが、やっぱり疲れてきた。でももう一回、一人でブレインストーミングをして、整理して、あとは加速的にいこう。

BGMを聴きながら仕事をするタイプではないのだが、ときどき気分転換に聴いているのは、Norah Jones。ちょっと眠くなってしまうのだけど、気が散らない音楽。なんとなく、Unforgettable を思い出させる一枚かなと思います。あ、あれはだれだったけ。父と娘の合作みたいなものでしたよね。

_ この間、花屋の店先でユーカリの鉢植えを見て以来、あれがもう少し小さかったら、一つ欲しいなと思っている。なにかと問題のある樹種(成長が早すぎるとか、植林に好まれるとか)だけど、やはり葉っぱはいい匂い。ついつい一枚ちぎって、鼻先に近づけてしまう。フリスクのユーカリ味とはそりゃ、ちょっとちがいまっせ、という気分になる。種類は違うのかもしれないけど。

_ 二方向の窓を開けているので、微風に乗って、キンモクセイの香りが部屋に入ってきます。うっとり。

_ 疲れた。


04-10-2004 / Monday

_ 掃除洗濯一気に片付けて合間に仕事。今日はそういうわけで、なんとなくマイナー系(AmとかEmとかそっちの方)の音が聞きたくて、そういうときの定番エイミー・マンを聴く。メイジャー系でもマイナーに聞こえるくらい暗い。中でも「マグノリア」という映画のサウンド・トラックの一曲目の「one」はこれ以上ないくらいに気持ちが落ち込む曲である。でも好き。

_ テストしてもだいじょうぶかなあ。。

_ 母が北海道へ行くというので、デジタルカメラを貸し出しして、使い方の説明などして明け暮れる。自分が普通に使いこなしているのを、人ができないというのがわからなくて、最初はいらいらとしてしまった。しかし、年を取るというということは、若者(だと私がして)にそんなふうに思われることなのかもしれない。デジタルだとバッテリーのこととか気にしないといけないし、うっかり撮りすぎると媒体が満杯になってしまったりもする。パソコンを持っていくなり、それこそiPodに移し替えるとかしないといけない。交換用媒体も用意しないと…と思うから、私自身はあんまり好きじゃないのだ、実は。しかしそれがフィルム交換の手間と比べてどうなのかというと、たぶん、プロセスなんだと思う。フィルムは現像焼き付けに時間がかかる。一瞬がそんなに簡単に捕まえられてたまるか、と私は思ったりしているのだろう。時間は人間を置いて、どんどんとどこかへ行ってしまうはずなのに、捕まえた瞬間に5秒前、3秒前の時間をあーでもない、こーでもないといって切りきざむのが好きではないのだろう。と、それこそ文句好きの老人のように思いながら、デジタルカメラの使い方を一緒に練習した。

昔、一コマをハーフサイズで使えるというカメラがあったと思うんだけど(ああいう変わったカメラはなぜか京セラなんだ)、あれがあったら、母に貸せたのに。二本目の交換は添乗員さんにしてもらえばいい。今、フィルムとかレンズの交換できない人だって、いるだろう。私はたまたまできるに過ぎない。しかしそのことを当たり前に思いすぎていたのかも知れない。もうフィルム式カメラの時代が復活することもないかもしれないけど、私はやっぱり今の一眼レフが壊れたとしても、またおなじのを買うだろうなあ。生産されている限り。

デジタルカメラは、妙にモニターで全貌がきちんと見えてしまうから、足下の覚束ない(まだしっかり立っているが)老人には適度に見えなくて済むということがない分、使いにくそうだった。そういう母の言い分もまた私にはよくわからなかったりした。

昨日は空港まで見送り、伯母とふたりがちゃんと身体検査のところを通るのを見届ける。この伯母はしっかりもので、ひとりでアメリカにも行くし、ベトナム、タイ、ドイツ、フランスと、どんどん出かける。もっとも行く先々に子どもたちがいるからではある。うちの母親は怖がりで好き嫌いも多いし、旅慣れた伯母と比べると(まるで田舎の人…)という感じがして、年取ったなあと思った。息子(弟)の方は、結婚するともう実家のことなどどうでもよくなった模様。どこの家も、そんなものなのだろうか。娘、しかも嫁かず後家当確者がいると親は自立できないよ(逆もまた真なり)なー、と思いつつ、手を振る。私も今回はお餞別を渡したり、ガイドブックを買ってきたりできたけど、来年からはデジカメなんか質屋に入っていたりするかもしれないし。先のことはわからないけど、出来る内に親孝行しておこうと思った。家中の掃除。

_ 庭の草を抜きに出たところ、朝顔の種が出来ているのを見る。種はやっぱりとてもひねていて、うっすらとカビが生えているものもあった。取れそうなものは全部収穫して、容器に入れて乾かした。


04-10-2008 / Saturday

_ 飛行機のチケットを電話予約。予約番号をもらい、あらかじめ伝えているキャッシュカードの登録銀行と振り込み名義人の名前を知らせれば、プロモーションチケットであれば、予約から24時間以内に最寄りのATMから「支払い」というガイダンスに従って振り込むだけで、予約引換券が出てくる。便利になったもの。もちろん航空会社のカウンターで支払い引き替えもできる。

今回、首都に出て来る前から、無性に「あしながおじさん」が読みたかった。本屋で上手い具合に見つけられたので、待ちきれず、喫茶店に寄って早速読み始める。名作。とはいえ、わたしが子ども頃に愛読していたのは、岸田衿子訳。松本恵子訳よりも、モダーンだったような気がするかな。それで、松本侑子訳の赤毛のアンも読む。これもやはり新潮文庫の村岡花子訳が好きかな。好みの問題ではあるが。

持ってきている手芸道具でボタン付け替えたり、小さな刺繍をブラウスに付けたり、合間に仕事。午後、まだ日盛りの時間に散歩に出かけ、案の定、道に迷い、遠くの人にSMSでSOS。迎えに行ってあげるから動くな、どこにいるのと心配してくれる。600キロくらい離れている。絶対心配してくれることを試すような言動。甘えっ子魂は、いつでもどこでも炸裂している。いかんなと五秒ほど反省し、空港に迎えに着て欲しいと頼む。


04-10-2011 / Tuesday

_ 病院。肉離れは完治。あとはその原因となった膝がよくなれば大丈夫とのこと。膝はこれからもしばらくサポーターとトレンカみたいなものを穿いて、よくなるのを待つとのこと。ちょっとほっとする。


04-10-2015 / Sunday

_ 子どもが行きたいというので、近所の世界遺産へ。この遺産は二カ所に分かれている。一カ所はメジャーな遺産で、ほとんどのガイドブックはこちらのことしか紹介していない。もうひとつはシャトルバスで移動しなければならないし、そこに行くためには入場料も2倍になる。そういうわけでほとんどの人が行くのをやめるのである。われわれはこの誰もいかないほうが好きなのだ。

昨日はお弁当を持って行ったので、誰もいない遺跡の石に腰かけて、風に吹かれながらお弁当を食べた。子どもも思いっきり走ることができる。昔の入浴所の遺構には水が湧いている。そしてなぜかいつも、近所の人がこの水で洗濯をしている。

この遺跡の雰囲気はベトナムのフエに少し似ている。荒涼とした雰囲気が似ているだけで、それ以外の部分はまったく似ても似つかないのであるが、この荒涼とした雰囲気というのが、なぜかわたしも子どもも気に入っている。きっと、ここ以外のこの国の雰囲気が荒涼とはまったく正反対にあるような猥雑の極みにあるからなのだと思う。

十分にマイナー遺跡を堪能したあと、メジャーへ移動。「ドコカラキマシタカ」とか「Where are you from?」などと、わかものらに聞かれる。わたしはあまり親切で親しみやすいガイコクジンではないため、ぶっきらぼうに「ここに住んでますねん。ほっといて」みたいな感じで答える。わかものたちは、自撮り棒を振り回して、観光客がほかにもいることをまったく考慮せず、あちらこちらでポーズを決めている。ひとり自撮り棒もたくさんいる。そういう傍若無人に腹を立てるのは、賢い電話を持っていないからとかそういうことではなく、本当に迷惑だからだ。それだけのこと。子どもの前でこの態度もなかろうとは思うものの、あの自撮り棒マナーは、少し行き過ぎている。取った端から、そこここに立ったり座ったりして、すぐにインタスタグラムとやらに投稿するらしく、そういう態度もまたほんとうに鬱陶しいことこの上ない。若者に限らず、老いも中年も、みな、賢い電話を操作しながら世界遺産の敷地を埋め尽くしている。うざいなどと感じるわたしが悪いんだろうな、きっと。といじけてみるのである。


04-10-2016 / Tuesday

_ あっという間にもう10月になった。先月、学会の際に、現地で旅行代理店を経営する友人の家に遊びに行った。新しい家を建てたということで、早速に見学させていただいたのだった。家は本当に素晴らしいデザインで、ただただ圧倒された。設計も担当した友人のセンスのよさということあのだろうけれど、南欧風というのか、とにかく明るいデザイン。ともすれば、日中でも電気をつけなければならないくらい、極力、外光が差し込むのを排除する造りの家が多い当地にあって、まったく考えもつかないようなデザイン。素敵なおうちでしばし談笑した折に、何冊かいただいた文庫本の中に、「家族狩り」(天童荒太)があった。既読ではあったのだけど、初めて読んだときの衝撃が記憶に強く刻み込まれていたこともあって、ぜひとも手元に置いておきたいと思って、いただいてきたのだった。ある夕暮れ、手に取って読み始めたらもう止まらなくなってしまい家事も家族の世話もなにもかも手につかなくなってしまった。一気に文庫本5巻を読み通してしまった。数か月前、友だちの家に預かってもらっていた荷物に一連の藤沢周平の小説を見つけて、一気に読破したときほどではなかったけれど、文庫本のページに沈没する至福の時を過ごした。

そういうこともあって、家族サービスの意識が高まり、先週末は子どもを連れて遠足。往復8キロの道のりを、子どもは本当によく歩きとおした。それも踊るように、楽しそうに歩いてくれた。24時間ぶっ続けで読書をした影響なのか、体のリズムがくるってしまい、それを元に戻すのにいやに時間がかかった。もう年なんだなあと思いながら、息を切らせて日課である体幹トレーニングに取り組むのだけど、別に痩せたりしないんだなあ、なぜか。という具合に、相変わらず、大人げない日々を過ごしている。


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