_ 『エマ』。森薫。自由の国アメリカで、おそらくはハッピーエンドを迎えるのだろうと思う。新天地とか、自由の国とか、今の私にとっての彼岸はどこにあるのだろうか。もう長らく、探そうともしていないけど、もしどこかにあるのならば、そこがどこなのかが知りたい。まだ見つけられるのだろうか。
_ iPod nano を見せてもらった。単純に、iPodに比べて軽いというところがよろしいのではないかと思ったのだけど、いろいろな人もいうように、容量が小さいのと、こうなったら動画が見られるというところまで来て欲しい、というのがある。買わないと思うけど、なにかで当たったりしたら、うれしいかもしれない。
_ お天気がちょうどよい。
朝から洗濯機を二回まわして、午後からは外出。丸善にレモンをおいていく人が絶えないそうだが、私もおいてみたい衝動に駆られている。
_ 今年のイグ・ノーベル賞の文学賞は、「メールを使ったナイジェリア詐欺」とか。笑った。夏前に、実は、まったく覚えのない人から手紙が来た。某国の入国管理事務所の職員。どうふうされているのは、本物の私の名刺とその人のIDカードのコピーと、銀行の通帳の残高明細のコピー。手書きのわかりにくい文字を解読したところ、「困っているので、お金を貸して欲しい」、と読めた。もちろん、無反応を決め込んだのだけど、この手の手紙はしょっちゅう来る。メールでも来る。ナイジェリアなどという確実に知らない人ばかりの国ではなくて、会ったこともあるし、話したこともある人から来るメールは、時には切実で、真剣。そっか、文学賞の対象となりえたか。これからは、捨てずにおいておこうかと思ったり。
_ 『アムステルダム』、読了。正直なところ、マキューアンだったら、他の作品のほうがおもしろい。
_ 着なくなった麻のシャツを裁断して、小さい袋ものをいくつか縫う。
_ やはり丸善がなくなるのはさびしい。探している本はほぼなんでもあって、なんでもあった文房具階。店員さんが本当に、とても感じがよかった。本屋の店員さん、という感じ。本を買っていく人を、ひっそりと見守ってくれる雰囲気。おいてある本に対して、礼儀正しく接しないと、などと思ってしまうような本屋だった。自分の本は、とうとう丸善におけなかったな、というところがさびしい理由なのだろうなと思う。全国に丸善はあるのだけども。
今まで、いろいろなお店がなくなってきたけれど、丸善閉店とソニープラザの移転は、なんだかいろいろな意味を与えておきたいような気がする。