_ Hunky DoryとZiggyをずっと聞いている。今はこの二枚とBeginnersしかiPodに入っていないからなのだけど、ときどき♪You can't say no to the Beauty and the Beast、と歌ったり。ずっと連絡を取っていなかった高校時代の友だちにメールを書いたりして、ずっとデビッド・ボウイのことを考えていた。最期まで、なんてクールだったのだろう。音楽は、もうずっと何を聞けばいいのかわからなくなっていた。これからさらにさまようことになりそうだ。
週の初めからそんなこんなでぼーっと過ごしていたら、アラン・リックマンも亡くなった。わたしにとってのアラン・リックマンは、ブランドン大佐(Sense and Sensibility)で、Love Actually で、若い部下にたじたじになる中年ざかりのおじさんである。スネイプは確かに当たり役だったのだろうけれど、寂しさが一層募る。どんどん人が死んでいく。そういう年齢にわたしも入りつつあるということなのだろうか。今週は、なんとも言えない一週間だった。
_ 一昨日、ハンバーグの味付けを間違ってしまい、全然、おいしくないものができてしまった。何を間違えたのかというと、塩加減。途中で、子どもが帰ってきたりしたので、二回も入れてしまったのだった。それで、最後のマッシュルームソースは完璧にできたのに、肝心のハンバーグが失敗。それでその日はソースでご飯を食べて(笑)、次の日、ハンバーグを全部潰してから、ハヤシライスにした。これはなかなかおいしくなった。失敗してもなんとか食べられるように再加工する技もいつのまにか身についてきた。あと、ドレッシングを作るのが面倒なときは、最近、チーズをかじりながら、野菜を食べる。これがとても美味しい。といってもチーズは安物だし、野菜だって有機栽培でもなんでもない。ただただシンプルなものなのだけど、手軽であるということだけで、三割増しでおいしく感じているだけなのかもしれない。こちらでは新鮮な魚があまりないかわりに、不思議な形態で売られる魚がたくさんある。蒸した魚である。20センチほどの小さなカツオやらアジの蒸したものを、素揚げにしたりしてチリソースに絡めて食べるのである。でもわたしは、揚げ物が面倒なので、いつも身をほぐして、キノコ類、タマネギ、ニンジンをみじん切りにしたものと一緒に、バルサミコ酢や醤油、砂糖、みりんで炊いて、ごはんのおかずにしている。小さな魚でも、野菜類も入るから、たっぷり2週間分の分量が仕上がる。流通経路が未だに未熟な土地なので、蒸すという発想が生まれたのだろう。どうせなら、塩サバ的なものだったら、もっとうれしいのになあなんて思ったり。サバは、一尾を買ってきて、家で捌いて塩焼きや味噌煮にしている。こんな立派なサバがあるのになあ、惜しいものだ。じゃあ家でしめ鯖とかにすればいいという話もあるのだけど、魚がさほどに新鮮ではないこと、また比較的小ぶりであるということもあって、なんとなくまだチャレンジしないでいる。大きなサバを見つけたら、シメ鯖にしてみようか。いずれにしても、日本の調味料とか食材もほとんど手に入らない割には、似ているものを適当に探してきて「みりん」と呼んだり、「酢」と呼んだりして、いろいろ挑戦しています。
_ あけましておめでとうございます。わたしたちみんなにとって、よい一年となりますように。
今年はもっとたくさん日記を書きたいと思っています。毎日、ただただ流されているだけのような気がするので。がんばります!
_ 年末は31日まで学期末試験だったのだけど、わたしは休ませてもらった。ことしは元日が金曜日ということもあって、クリスマス休暇に続いて4連休となった。のんびり過ごさせてもらったといいたいところだが、現実には家族がいるとそういうわけにもいかなくて、全然休めなかった。ただただ疲れている。
昨日は子どもたちを連れて動物園へ。天気が悪かったということもあって、駆け足で動物に挨拶だけ。子どもはバクとカピバラが好きなので、新年のあいさつをした。そしてシカさんたちにも野菜をあげたりして、大急ぎで動物園を後にして、そのままアヒル料理屋へ駈け込んだ。はっきり言って、おいしいのかそうでないのか、もうひとつよくわからないのではあるが、自分で料理するのに疲れている身としては、誰かが作ってくれたお料理はなんでもおいしいものである。
食べ過ぎて気持ち悪くなったので、夕食はバナナとパパイヤでジュースを作ってそれで済ませた。まったくもってして、お正月らしさのかけらもない今年の初めでした。まあしかし、こんなものか。。
_ なんというのか、今日はこちらでは平日なので、普通に出勤している。ところが明日からはクリスマス休暇でもある。だから大学に来ている人はあまりいない。というか、誰もいない。たまたまクリスマス休暇が週末にかかっているからなのだけど。なんだかバカ正直に出勤して損をした…という考え方もあるか。しかし試験問題を作る必要があるわけで、これはこれでOKとしたものだろう。
あと一働きして、今日は早弁…じゃなくて、早く切り上げて帰ろう。
_ 来週で今学期が終了する。クリスマス休暇が済めば、すぐに学年末試験が始まる。それがおわれば約1か月の休暇があって、2月の最終週からまた新学期が始まる。元日の正月気分などというものはこちらにはまったくないから、また大使館からは人混みの多い場所には行ってくれるなという御触れも届いているから、新年はむしろ旧正月のほうを祝うことになるだろう。こちらは国家行事だから、繁華街の警備もしっかりとしているだろうから、比較的、安全…だろうから。旧正月には毎年、布袋戯(ぽてひ)という人形劇がチャイナタウンの旧正月にやってくる。これを楽しみにしているのだが、去年は夜はずっと雨が降り続いたため、見逃してしまった。まだ結婚する前も、よく見に行ったものだった。真っ赤に飾り付けられた街のあちらこちらを見ていると、日本の正月とは似ても似つかぬ様子でありながらも、なにか晴れやかな気持ちがしたりするもので、それは西洋式のハッピーニューイヤーともまた違う匂いもする。赤いポチ袋にお金を入れて、中華の獅子舞の口にくわえさせたり、長いドラゴンが舞うのを二階の窓から眺めたり、中華寺院に行ってなんだかわからないけれどお祈りをして線香に火をつけたりしていると、どことなく新年気分も盛り上がってくるというものだ。
今日は久しぶりに朝からからりと晴れ渡った空で、子どもと一緒に大家さんの家の庭の大きな木の下でままごとをした。赤い小さな実でたくさん料理を作った。さああと一週間、なんとかがんばろう。