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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

01-04-2015 / Wednesday [長年日記]

_ ここへ来て、毎日、仕事が多すぎてあたふたしている。訳がわからなくなっている。そういう中で、恩師が日本史関連の本を一揃い、送ってくださった。25巻本で、一冊、旧友の著書も入れてくださっていた。旧友の著書は一気に読んだ。それでまたたくさん思うところがあって、いろいろ考えたりして、時間がどっとタイトになって、今、さてどうしたものかと一時的に逃避行をしている。書かなければいけない手紙、書類、文書、かけなければいけない電話、読まなければいけない手紙、文書、本、学生の原稿。どれから手を付けるべきか。


04-04-2015 / Saturday [長年日記]

_ 昨日は聖金曜日で休日だったため、三連休である。そういうこともあって、昨日は終日自宅で過ごした。本を三冊、続けて読む。最初に読んだのは東野圭吾。おもしろいから貸してあげるわ~と言われて読んだのだが、おもしろいとはおもわなかった。なぜだろう。二冊目は『九月が永遠に続けば』(沼田まほかる)。アマゾンの評価では賛否両論だけど、わたしはとてもおもしろいと思った。主人公に共感できないとか描写が気持ち悪くて好きになれなかったという意見がとても多いのに、驚く。主人公に共感して読みたいというのは、「泣ける小説」みたいなものを読み過ぎると、そう思ってしまうのではなかろうかと。凄惨な描写という点については、もっとすごい小説だってあるわけである。わたしは本書の描写については、そんなに凄惨とか凄絶とか思わなかった。そして三冊目は『母の遺産』。期待しすぎないように、先に2冊読んでから読書に臨んだわけだが、やっぱり読み応えがあるのである。一気に読んだ。物語の設定とか、ひとつひとつの挿話については、既読の『日本語が亡びるとき』や母堂の著書である『高台にある家』などにも書かれていることだったりするのだが、とにかく壮大な物語の一部を、別の角度から読み直しているという気持ちになるくらいで、別に差し障りはない。ただ、ひとつ気になったのは、主人公美津紀の夫、大学教員哲夫の専攻。サバティカルで、UCバークレー、沖縄、ホーチミンに行くという設定。テレビにも出演する「文化人シャツ」を着こなす人物として描かれている。しかし、詳細な専攻が説明されていなくて少し残念。いつも、ひじょうに詳しく人物の背景が描写されるのに。細かいことだけど、サバティカルの行き先と、フランスへ国費留学したというところがうまく結びつかなくて、ちょっともやもや。

途中で、凄まじい雷鳴と驟雨で、家の中にいるのに雨音で話もできないくらいとなる。小一時間ほどだったが、まるで異空間にいるような不思議な気分になる。雨と雷がやんでから、『母の遺産』の後半、大雨の場面がすぐに出てきた。もう少しでシンクロニシティだったのに、などと思いながら読了。さらに読み終わってからもう一度、後半部分をすぐに読み返した。面白い小説は、なんでおもしろいとかどこがおもしろいとか、もうなにもいわなくてもよい気持ちになるくらい満足する。感想は、これだけです(笑)。


08-04-2015 / Wednesday [長年日記]

_ 賢い電話を持っていないので、変人だと思われている(笑)。まあ、実際そうなので、別になんとも思わないのだが、最近不便なのは、もはや今どきの人々はショートメッセージなんか使ったりしないということだ。みな、ラインというのを使っている。お金もかからないらしいので、ふつうの会話やら連絡は、それですませるとのこと。わたしのように、毎月の電話代に実費をたくさんかけている人は、もはやなんとか原人と呼ばれても仕方がないらしい。そういうわけで、学生に連絡を取る時、わたしはまったく問題ないのだが、学生は困るようだ。つまり、センセイと連絡を取り合うとお金がかかって仕方がない・・・からである。日本だけでなく、今どきの大学生から賢い電話をなくしたら、途端にえらいことになる国は多いのだろうか。

『遠野物語』、再読。何度読んでも、おもしろい。


11-04-2015 / Saturday [長年日記]

_ 冷蔵庫にある食材でいつも適当なものを作るので、ほとんどおなじ料理が出てこないのだが、それでも定番でよく作る料理がある。そのひとつがキャベツとじゃがいもと鶏肉で作る鶏じゃが。今まではもも肉を使っていた。半年ほど前からは、むね肉で作ったハムを使っている。むね肉は当地では骨付きと骨なしとがあって、安いからという理由で今までは骨付きを使っていた。しかし素人の包丁技では、上手に骨と身を分けることがままならず、安売りの日にたまたま骨なしを使ってみたら、お肉も平たくしやすいし、とても簡単にハムを作ることができることがわかった。それで今は定期的にハムも作って、冷蔵庫で保存している。この食材があるから、また一段と鶏じゃがが作りやすくなった。

鶏じゃがの作り方はとても簡単。適当な大きさに切った鶏ハム(もも肉の場合は、塩を少し多めに振る:わたしは塩レモンをまぶしたりもする)を、オリーブ油でざっと焼く。好みの焼き加減になったら、ざっくりと食べやすい大きさに切ったキャベツ(好みの量:小玉だと半分入れる)と適当な大きさ(好きな大きさ)に切ったじゃがいもを入れ、水を100ccほど入れて、なべもしくはフライパンにフタをする。水がなくなったら、じゃがいもの固さをみながら、適宜、水を追加して、さらに蒸し焼きにする。好みの固さになったら火を止めて、味を見る。物足りないと思ったら、塩とか薄口醤油とか好みの調味料を足す。塩を黒胡椒もおいしい。全部で30分以内で完成。ハムの塩分とか、多めに振った塩レモンなどの塩分だけだけど、十分においしくできる。タマネギを入れてもおいしい。

何度か作っているうちに、味付けも料理の仕方も安定してきて、今では得意料理になった。実際には料理というほどのものではないのだが。しかし子どもには甚だ不評。最初はオリーブオイルの少し癖のある香りのせいかと思ったので、サラダ油に変えてみたのだが、それでもあまりすきではないよう。子どもはわたしが作るものでは、トマトミートソースのスパゲティとハンバーグ、餃子という、いかにも子どもらしいメニューが好きなのだそうだ。

今日は野菜のおひたしと、鶏ハムをざっと焼いて、お醤油で香ばしさをつけたのと、お味噌汁。


13-04-2015 / Monday [長年日記]

_ 土曜日。勉強会。今回は家の近所の大学。土曜日だというのに、私立大学は授業があるから学生がたくさんいる。日本人が珍しいようで、久しぶりにガイコクジンへのまなざしのようなものを全身に浴びた。勉強会はとてもためになった。わたしのように、年取ってからセンセイになると、自分で考えるよりも人に教えていただくほうがよくわかる。なので、質問もたくさんした。少し自信がついたのは、模擬授業の評価について。わたしの付けた評価は、講師の先生の評価とまったく一緒だった。最初、当地のセンセイたちは、わたしのつけた評価を厳しすぎるという反応を示した。逆にセンセイたちがダメと断罪した学習者への評価として、わたしはよい点をつけた。センセイになって日が浅いということをよく知っているセンセイ方は、チョット、キビシイデスネ。。。などとおっしゃっていたのだが、わたしがその時にみなさんにした説明とまったくおなじことを講師の先生はおっしゃったのだった。ひとりで勉強してきたことは少しは身についていたようで、そのことがとてもうれしかった。気分良くして帰宅。

_ 日曜日。土曜の夜、夕食の準備が終わったのと同じく、LPガスも切れてしまった。ガス屋さんに電話して、日曜の朝7時にもってきてもらうこととなる。そのため、平日と変わらない時間に起きたので、思い切って電車に乗りに行くことにする。駅までのタクシー代が、電車で一時間半の隣町までの特急料金二人分と同額。いかにタクシー代が高いかというものだ。

二人掛けの座席に座って、子どもと一緒に車窓の風景を楽しむ。目的の駅について、帰りの電車の切符を買っておこうと思ったら、なんと発車3時間前からしかチケットを売らないのだとか。尋ねると、今日は休日だから、座席指定券は売り切れる可能性が高い云々。やむなく、駅の喫茶室で子どもと10時のおやつを食す。11時になってからチケットを無事に購入。お茶をしている間に、お店の人に見どころを聞いておいたので、タクシーの運転手に告げて、やっと観光(笑)。思いついて、時間貸しの料金を聞くと、まあまあ妥当な範囲。2時間でお願いして、あちらこちら、思いのままに車を走らせて、懐かしいスタイルの調査をしたようで、思い返せば、それで楽しかったのだろうか。お城やら博物館やら市場やらあちらこちらを回った。電車に乗る一時間前に駅前でおろしてもらって、目と鼻の先にある食堂で子どもと昼食。ところがようやく食べ終わる頃になって、雷鳴を伴う激しい雨が降り出した。あちゃーと、駅のほうを眺めていると、お店の人が自転車タクシーを呼んでくれた。電車に無事に間に合って、出発するころには雨は止んだのだった。3時ごろ、地元に戻る。少し繁華街で買い物をしてから帰宅。子どもは帰りの自転車タクシーの中で寝込んでしまった。持ち重りする子どもを担いでわたしも動作終了。心地よい疲れでぐっすりと眠ったのだった。また電車に乗って、どこかへ行ってみよう。子どもも電車が大好きのようで、ふたりでいろいろと新しい遊びを考えながら楽しい旅をしたのだった。


14-04-2015 / Tuesday [長年日記]

_ 子どもとはよく嘘を付き合って遊ぶ。嘘というのか、作り話というのか。河合隼雄先生のお好きな種類の嘘話である。

わたしたちの住んでいる家には、昔から、押入れ仮面、鬼子母神、パイドパイパー、カラス天狗が住んでいることになっている。アパート全体の生活用水は、井戸からモーターポンプで汲み上げたものが、各戸へ供給される。そのタンクが、わたしたちの部屋の真上にあるとのことで、結構、不気味な音が聞こえてくる。その音が日によって、また同時に使う世帯の数によって、さまざまなバリエーションで聞こえてくる。それぞれの魔物たちの個別の音として、子どもは認識している。いつも魔物たちの話をしながらいろいろな絵本を読んだり、互いに勝手に作り話をしながら眠りにつく。

それ以外の、保身のための嘘やら本当の嘘については、一応、ダメということにしてある。子どもの通学路にある巨木の枝で、子どもは何度もトトロを見たという。わたしもリスがいたと話したりしている(どちらもいないと思うのだが)。楽しい話だけではなくて、いろいろな怖い物語もしている。耳なし芳一とか。子どもはなんの先入観もないから、カエルだって平気で触るし、クモの巣にもがっと手を突っ込む。子ども自身の考え方で、苦手なものや嫌いなものが区別されるように、わたしもできるだけカエルを嫌いだということはおくびにも出さないようにしているし、動物園の爬虫類コーナーでヘビに触ったりもするようにしている。

子どもにはできるだけ大きくなるまで、自由な精神を保つようにさせたいと思っている。自分でいろいろ判断する心を、大事にさせたいと思っている。


18-04-2015 / Saturday [長年日記]

_ 時間が全然足りなくて、てんてこ舞い。気が付いたらおコメも保存容器の底が見えてきていて、洗剤もなにもかも切らしていた。二日に一度は買い物に行くのだけど、その日その日の食材や子どもが保育園に持っていくパック牛乳を買うくらいで、お茶もトイレットペーパーももうストックがなくなっていた。中間試験が終わったばかりで少しだけ余裕があったので、慌てて市場へ買い出しへ。おコメはお米屋台で一番高いものにモチゴメを混ぜて買った。お米は1キロ100円、モチゴメは1キロ130円。重い。ここに玄米を1キロ足して、よく混ぜて食べている。気分や料理によっては、赤米と黒米のミックス米とオリジナルミックス米を1:1で炊くこともある。しかしそれでも全体的に赤飯色にお米が染まる。よく噛んで食べるとおいしいような気がする。当地のお米は、収穫後の乾燥作業に問題があって、収量の3割程度が胴割する。つまり乾燥しすぎているということ。市場での管理環境も決してよいとは言えない状況。だから高いお米を買ったとしても、本当は違いなどわからないのだが。。それでも明らかに黄変した古古米みたいなものに比べたら、おいしいのは確かである。

市場の魚コーナーは基本的に淡水魚ばかり。市場の前の道路の、対向車線側に、トラックの荷台に新鮮な海の魚を直販している魚屋さんがいる。大学へ行くときは、いつもこの対向車線側を直進しているので、買おうと思えばいつでも買えるのだけど、大学に魚をもっていくというのが気鬱なわけである。それで買ったことがなかった。今日は、出かける前から楽しみに行ったのに、ついつい久しぶりの市場が楽しくて、あれこれ余計なものを買ったりなんかしたので、家に帰ってきてみれば、洗剤はおろか魚も買い物かごには入っていなかったのであった。買った余計なもの:テラコッタ素焼きのままごと道具セット、子どものレギンスパンツ2本、子どものお手伝いエプロン1枚、マッシュルームとヒラタケそれぞれ250グラムずつ(帰宅後、下処理をしてから天日乾燥へ)、ライム半キロ、髪の毛の栄養剤。バイクに乗っていたら、あれ、そういえば今日のおかずがないもない…ということで、近場のスーパーで鶏ひき肉とサバ2本を買ったのだった。一体何しに行ってんねんな~、でした。洗剤一式を忘れて帰ってきたので、この週末は掃き掃除だけという大義名分ができたのはよいことだ!

家で魚を捌く前に包丁を研いだからか、切れ味が良くなりすぎて、また指をさくっときってしまったりもした。うまくいかないときはいかないものですな。おしまい。


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