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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

16-12-2005 / Friday [長年日記]

_ もろもろの準備のため、ちょっとカルフールまで足を伸ばしてみた(っていうか、行ってみたかったのだよね)。うーむ。普通のディスカウント・ストアとかわらない品揃え。ただ、やはり家電と洋服を置いているところがちょっと違うくらい。あと、かなり安い。げっ、と思うくらいに安い。なので、思わず250円もするチーズを買ったりなんかしてしまいました。。というか、冷蔵庫ないから慌てて食べるしかない・・晩御飯はチーズだけか。

今日、久々に残っていたT/Cをマネー・チェンジャーで換金した。私がカウンターに座ったと同時に、どうやら駐在の日本人風の人が座っておもむろに5万円くらいポケットから取り出して、換金してもらった札束をお礼も言わずにポケットにねじりこんで、立ち去っていった。

私は小額1万円分だけで、しかも高額紙幣は全部小額紙幣に換えてもらった。いや、だからどうだってわけじゃないんだけど、きっと私とはお金を使う場所がちがうのだろうな。

歩いていると、みんなに声をかけられる。いつ来たんだ、もう長いこと日本に帰っていないんだろう(日本からきたばかりだってば)、こないだ一緒だった男は夫か(どこからみても、私のおじいさんの世代の人)とか、日本だと知り合いの少ない私ですが、こっちではみんなに声をかけてもらって、やっぱりうれしいです。まあいやな人もいるわけですが。。

で、カルフールに行って思ったのだけど、経済的に豊かになることが、文化あるいは社会的にどんな貢献をするのだろうかと。毎日、困窮しないこと、新しくてすてきなものがいつでも買えることと、レジで横入りしたり、平気でうそをついたり、借りただけだと称して人のものを持っていったりするような些細な出来事は、どれくらい相関関係があるんだろう。博士だって、なんだって、平気でうそをついたりする。そういうところのマイナス面は、一体、これは開発経済学の人が担う問題の範疇にあるのか、宗教的なところにあるのか、もう何百回も考えたことをまた飽きずに考えたりしているところです。まさに人間て、なんなのだろう。

なんちゃって哲学をしても始まらないので、さっさとかき氷を食べてもう寝ます。暑くて、食欲なし。


15-12-2005 / Thursday [長年日記]

_ こんにちは。

雨がよく降っています。気分も暗くなるほどの曇天ですが、とりあえず、いつものように過ごしています。

こないだ旅行した国の印象があまりにもよかったので、いつものようなちょっと楽しい気分が薄れていますが、まあ、こんなものでしょうか。

あまりにも慣れすぎてしまったのかなとも思ったりします。そろそろ、新しい土地を探すべきなのかも。。なんて思ったり。

相変わらず、朝ご飯を食べると覿面、調子が悪くなっています。

ホテルは、南隣と西隣で、新しいホテルの工事中。部屋で休むことはまったく無理。夜も突貫工事をしているのですが、一体、そんなインセンティブがどこにあるのか(苦笑)。一方で、ショッピングモールの展開のすさまじいこと。日本からは撤退したフランス資本のカルフールがふたつもみっつもあるのが解せません。誰が買うのか?少なくとも、わたしじゃないぞ。あと、みんなインターネットが使える、グリコの箱みたいな大きさの携帯電話を使っています。ちっちゃい鉛筆みたいなので、電話を掛けたり、メモを取ったりしています。カメラだって撮れる。PDAとかいうもの?なんかそういうのを見ていると、まさにグローバリゼイション!という感じがしてきます。

よくわからないけど、便利な生活が可能になったからといって、この国の抱えている問題が解決されているのでもないという事実は、あえて無視されているのか、あるいはまずは開発の成功例を作ろうとしているのか、ますます経済状況のダブルスタンダードが深刻化しているような気もします。すべて、「気もします」なのだけど。。

ってな具合の生存報告です。


05-12-2005 / Monday [長年日記]

_ それでは、また。

みなさま、よいお年をお迎えください。


04-12-2005 / Sunday [長年日記]

_ 今度はスーツケースで行くので、荷造りとか。ここのところ、毎回、前日徹夜で荷造りしていたので、反省。その割には、昨日、寝る前に読み始めた米原万里の「オリガ・モリソヴナの反語法」がおもしろくて、徹夜してしまった。

米原万里を最初に読んだのは、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」だった。こちらは、ソビエト学校時代の同級生の行方を探し求めるエッセーだたのだが、小説以上におもしろい話だと思って読んだ。今回の「オリガ・モリソヴナ」は、基本的にはソビエト学校時代の経験を土台として、壮大な歴史が掘り越される小説とされている。しかし、小説以上のスピード感がある。これだけは書き記したいという米原さんの強い意志がそこここに溢れている。登場人物が多い。登場人物は全員、饒舌に語る。それにもかかわらず、まるで舞台でも観ているかのように、目の前にその場面が次々にリアルに再構築されて通り過ぎてゆく。読み出したら、とても途中で止められなかった。

戦争と文学、政治と文学の親和性について、ときどき浮かんでくることがあったけど、まとまらないな。どんなふうに生きるか、どんなふうに死ぬか。それをさまざまな形で表現することが、文学なのだろうか。とにかく、おもしろかった。


03-12-2005 / Saturday [長年日記]

_ 明日のくるり、ちょっと覗いてみようかなとか。

くるりは密かに好きなバンドだ。鉄道マニアで、眼鏡かけていて、ギターがうまいなんて。無愛想な声も好きだ。

まだ20世紀だったある日、別れて一年くらいたった先輩が東京で就職することになった。結婚しようという話も出ていたからか、少なくともわたしは、なぜそういう結果になったのかわからなかった。まだまだ相当に引きずっていたのだろう。引っ越しの最中のざわついている研究室にそっと入って、赤いリボンを掛けただけの「東京」を、机の上に置いた。なんだか若いね(笑)。

その人が上京して以来、会っていない。共通の恩師のお通夜でちらりと後ろ姿を見たし、そのとき遠くからこちらを見ていることも知っていたけど、もうそういう関係ではなかった。あの人はあのCDを一度でも聴いただろうか。

_ この日記を書くとき、文章を推敲することは、ほぼない。心中穏やかではいられないほどにミスタイプが多い人間なので、その修正はこまめにおこなうが、見落とすこともまた多い。さらには、読者を意識することもまったくなくなったので、読みやすい文章を書くということにも、注意を払わなくなった。その結果、文章を書くのがいっそう下手になったような気がしている。

なにを書くにせよ、メモ書きのように自分にだけわかればよいと割り切り過ぎると、だんだんと書く技術のレベルが下がってくるのだろう。

普段、メモを取るときは、わたしの場合はほとんどセンテンスで取っている(とかえらそうに書きますけど、同業の人、結構、キーワードで取っている人がおおいことを、つい最近知ったので)。単語やキーワードで取ると、あとからどうしても思い出せないことがあるからだ。センテンスで話を書き取るためには、最低限の目的語と動詞だけは押さえて、あとは割愛することになる。単語やキーワードで取るのとなにが違うのだといわれそうだが、少なくとも、わたし自身があとから読み返す段においては、まったく違う。掘り起こされる記憶の深さが違うとでもいおうか。

ときどき、たとえばお風呂で髪を洗っているときなどに、ある単語がフラッシュバックしてくることがある。昨日は「ペイガン」という単語だった。これはPaganのこと。英語で、「異教徒」「多神教徒」を意味する。別の言い方をすれば、一神教(キリスト教、イスラーム、ユダヤ教)以外の宗教を信仰するひとのことをさす。わたしはパガンという読み方で覚えていた。1ヶ月ほど前に、『結婚のアマチュア』(アン・タイラー)という小説を読んだ。少し不良ぶっていた長女が家出をしてヒッピーとなり、カリフォルニアのヨガ道場に身を寄せたと言う連絡を受け、夫婦が様子を見に行く。そこで娘が子どもにあらゆる体制から自由な名前をつけた聞かされる。それが「ペイガン」だった。そういう一連の記憶は、この1ヶ月の間に、すっかり忘れていたはずだった。それが、突然、わたしはそのあたりの記述を文章で思い出した。記憶の塊がぼろりとどこからか、剥がれ落ちてきたようだった。

そのあたりのくだりを読んだとき、リバー・フェニックスたち兄弟の両親もヒッピーだったなということを思い出したりした。兄弟の名前は、レインボー、エイプリル、リーフ…などがあるということも、何かの記述で読んだのだと思う。そういえばアヴリル・ラヴィーンも、フランス語の4月だな、ご両親はヒッピーだったのだろうか…というような、記憶の連鎖掘り起こし作業があった。その一方で、小説は読み続けていたので、すぐにそんなことも忘れてしまっていた。

それが昨日、なぜお風呂で思い出したのか。先日の出張の間、わたしはいくつかの宗教寺院を訪れた。歩いていて見つけたときは、かならず中に入ったし、写真も撮った。周囲の環境もすべてチェックした。移動中に見つけたときは、かならず地図で場所や環境を確認した。そういう作業をおこなっていて、一度ならず、頭の中に浮かんできたことばが、パガンだった。これは悪い意味ではない。とてもポジティブな意味で、多神教世界のことを語ることを考えていた。ちょっと楽しいことが書けるのではないか、と思ったのである。だから、旅の間の数日間は、妙に気分も高揚して、とにかく宗教寺院を探すことにエネルギーを注いでいた。

帰路にタイに寄ったとき、やはり似たような高揚感を得たわけだが、観光寺院をいくつか訪れたとき、そういう研究はもうすでに山のようにあるはずだという確信めいたネガティブな気持ちがわいたきた。欧米人の観光客に埋め尽くされた寺院の敷地の風景が、そう思わせたのかもしれなかった。さらにはわたしが思いつくくらいなのだから、といういつもの自虐的な気持ちになった。その途端に、すっかりとパガンをめぐる妄想は忘れてしまったのである。

それから10日余り。昨日、ハリー・ポッターをテレビで見ながら、ふと何かが頭の中で疼いた。途中でお風呂に入ったときに、やっとなにが引っかかっていたのかわかった。魔法界における宗教の位置づけ、である。冗長に書きつづるだけになりそうなので、割愛するけれど、きっとわたしの頭の中のどこかには、いまだ「パガン」ということばが残されていたのだろう。わたしはこのことばを、宗教の中で位置づけて解釈したいと思ったのではなかった。ネガティブな意味を付与されたことばとおもっていたけれども、別の角度からみれば、ことばの背景がちがってみえるのではないか。たとえば、魔法と宗教とを結びつけて考えることは、荒唐無稽かもしれない。しかし、あり得ない組み合わせをしてみることが、研究のおもしろいところのはずだ。。とまあ、ことばに書き起こしてみれば、大体、そのようなことを思いつくことになった。ちなみに、わたしは今まで宗教寺院の研究なんて、一度もしたことがないのである。況や、先月の旅先には人生で初めて足を踏み入れたのである。次にまた行くとも思えないのである、今のところは。

頭を洗い終えて、湯船に浸かりながら、大学にいなくても研究はできるのだから、自分のおもしろいと思ったことを調べるのは、なんだか楽しそうだなと思った次第。暗く鬱々としていたけれど、ありえない組み合わせの妙は、人を楽しい気分にさせるものだなと思った。

とまあ、久しぶりに意味のありそうな長い文章を書いてみたけれど、落ちなし、だなー。もうちょっと気合いをいれて、日記を書くように努めてみよう。


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