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lost luggages ねぶくろ 書簡
--sleeping bag・g-ism/ist--

04-11-2009 / Wednesday [長年日記]

_ 某国最後の日、朝4時に起きて身支度調えて、冷蔵庫の残りを片づけるように朝ごはん。今回は無事に遅れることなく空港へ。チェックインも順調。予定通り、新著の受け取りのために、某旧友とも待ち合わせることができた。ボーディングのアナウンスを聞いてから、出国手続きをして搭乗。まったくスケジュールドで、ほとんど2分程度の遅れで離陸、河童国到着もまったく問題なし。荷物クレームも階段を下りた途端、自分のスーツケースが回ってくるのが見えて、すぐにピックアップ。なにもかもすべて順調のままに、関空到着。が、この日、実家はお風呂の工事をしていたのであった。トイレも使えないかもしれないということで、わたしは午後5時ごろまで関空で時間を潰すことになっていた。いやー、これが長かったこと、長かったこと。。とにかく、ひたすらベンチに座ったり歩きまわったり。途中、お昼を食べたりおやつを食べたり、新しく国内線出発階にできていた蔦屋で本をほとんど全部手にとっては棚に戻すとかそういう作業を続けて、時間を潰した。で、ようやっとバスに乗って、帰宅。顔を洗って歯を磨いて、すぐに寝ました。疲れた。

ミジンコさんは、今回の道中、とにかく飛行機の中で、よく運動をしていた。乗り物が好きなのか、怖いのか、飛行機の中ではわたしがほとんど眠れないくらいによく動きまわっていた。元気なことはよいことなので、おっかさんもどんなに蹴られてもじっとがまんしていました。


05-11-2009 / Thursday [長年日記]

_ 日曜日。タイツとか冬用小物を買いに地元の繁華街へ。途中、冷たい雨が降ってきたりする。疲れたので、私が高校生だった頃からずっとあるカフェ・レストランへ。奥の席はパティオ風になっており、お天気がよければとても気持ちのよい空間。今日は、店の中ほどの二人掛けテーブルで、久しぶりに日本のケーキを食べた。

月曜日。午前中、病院へ。さっそく、どちらで出産するかの答えを迫られるが、まだあと2週間猶予が出た。ミジンコさんは1.2キログラムに成長しています、などといわれるが、帰国直前に某国の病院で検診を受けたときは、1.34キログラムです、といわれていた。やせちゃったのかな?午後からは出張終了の捺印と書類を提出するために大学へ。ところが間違って、裏帳簿のほうを提出してしまう。ボケている。別に不正をしているわけではなくて、使ったお金の合計には変わりなく、表帳簿の元となるはずの計算式を書いた方を提出してしまったという話。それでも別にかわらんのです。大きな大きな虹が午後の間ずっと、東北の方角に見えていた。大きかったなあ。帰りに少し寄り道をして寺町のエスニック屋でワンピース。マタニティ服は、ズボン一着と短いワンピースというのかチュニックを二枚、今回の出張前に買っていただけ。あとは全部、手持ちの服を着ている。さすがに産後も着られるようなワンピースくらい買っておこうかと思い、かわいい(と思われるも)のを買った。

火曜日。そのワンピースを着て、散歩。気が付いたら5キロくらい歩いていた。疲れはしなかった。近所の神社で七五三の家族をみたり、途中の手作りドーナツの喫茶店で休憩したり。のんびりいろいろめぐりめぐって、帰ってきた。

水曜日。ほんとうは、近所のプールのマタニティクラスにいくつもりだったのだけど、水泳帽とゴーグルがなかったので、パスして大学へ。ところが実は病院の母親学級の日であったことを、今朝になって気がついた。むう。。。

木曜日。朝4時半にミジンコさんに起こされる。なので、新聞読みながら、早目の朝ごはんを食べたりしていたら、突然、とても眠くなった。まだ敷きっぱなしだったお布団でほんの5分と思って横になったら、もう午前11時。その間、先生からも電話があったりした模様。あわてて身支度調えて、大学。先生はもういなかったのでありました。

とくにぼんやりしているわけではないのだけど、妊娠してから一番、変わったなと自分で思う点は、あせらなくなったことかもしれない。もちろん以前からマイペース人間ではあるが、それなりに焦ったり、あわてたりすることも多かった。それが今は、多少、なにかを忘れたり、なにかに焦ったりしても、まあべつにかめへんわー、と思うようになった。よいこと、なのかな。

夫からの電話、一人で置いてきた夫はやはりさびしいようで、ちょっとかわいそう。このような自分の状況から推察することでもあるのだが、母親と子どもの関係というのは、父親のそれに比べて、あらかじめ10カ月分プラス先行なのですね。そのことをこの頃よく考える。ウサギとカメというのか、なんというのか。電話越しに、夫がミジンコさんに話しかけるも、いつものようにおなかに口をつけて何事かを話しかけるのとは違い、ミジンコさんもとくに父親の声に応えるということもなかった。少し、かわいそうなおとっちゃんであった。


06-11-2009 / Friday [長年日記]

_ 御大を表敬訪問のため、某所へ。とにかく今日はお天気がよくて暑かったです。途中でぐったりとしてしまった。2時間ほど会談。途中で同僚とも合流。で、帰ってきた。

誰それさんが就職したとかそういう話を延々と聞いていると、最初は別になにも同様しないけれど、明らかに妙な操作があったという話が出てき始めると、さすがにむっとする。そういうことがあったということは、生涯、口にしてはいけないような気がする。学位取っても何をしても、就職できない人はできないのだということはもう重々承知しているんだから、あえて口にしてくれるなということ。というわけで、お天気はよいですが、久々にいやーな気持ちで一杯になってしまった一日だった。


10-11-2009 / Tuesday [長年日記]

_ 毎日本当に暑くて仕方がなくて、いまだに二枚くらいしか服を着なくて済むのは助かるのだが、体を動かすのが段々に、億劫になってきた。日本はなんて暑い国になったのだろうか。11月なのに、まだ気温が20度以上あるなんて、もう亜熱帯である。林業とか農業、そして漁業の将来を思わず考えてしまう。

昨日はベルリンの壁崩壊20周年記念ということで、ずっとテレビを観ていた。個人的にはつい昨日のことのように覚えていることではあったりするけれど、2004年に初めてヨーロッパをみたのがドイツだったときの感慨と合わせて、NHKの、少なくともBSの方の論調、20年を経てより顕在化する東と西の温度差を、わたしも感じていたりした。ドイツのことはわずか2週間の旅行で見た限りにしか知らないのだが、フランクフルトの鉄道の駅の、シンプルだけど、どことなしに近未来的というのかいかにも西ドイツ的に近代的な駅のプラットフォームの寒さと、ベルリン駅のホームから見えた動物園の建物の側面にモザイクされた(あるいは描かれた)キリンの絵の牧歌的あるいは東欧的な雰囲気がしきりに思い出され、わたしも東と西の差異を、なにがしか感じていたのだろうか、などと思い返していた。動物園にパンダがいたこともまた、なにかしら「東」的な印象を強く与えたのかもしれなかった。またいつかぜひ、ドイツには行ってみたい。そして、もう一度、ゆっくりと昔、東側だったほうのベルリンを歩いてみたいと思った。

この関連で思い出すのは、壁崩壊に先んじて発生した隣国の民主化抑圧の事件。隣国の出来事であったとはいえ、自分とそう年齢も変わらない人たちが自由を求める姿に、わたしは少しでも心を動かされたのだっただろうか。時間が過ぎるのは本当に速く、人間ひとりひとりは、それほど大きく変化も進歩もしないものだなあと思ったりした夜だった。


11-11-2009 / Wednesday [長年日記]

_ やっと母親学級へ。しかしわたしが聞いていた時間は間違っていたとかで、30分遅れで開始。それまで病院で時間を潰す。その間にも新型インフルエンザに感染したと思わしき子どもなどが続々とやってくる。少々、危険を覚えたので、産婦人科フロアで休憩。今日は乳房管理と栄養管理の話。始まる前にわかったことであったが、このクラスはほんとうは2カ月前くらいに出席しておくべきものであったようだ。教えてもらったことは、この間、ほとんど実行してこなかったことばかりだったので(!)、とても役に立った。。

で、終わってから参加者でぞろぞろとエレベータに乗って降りて少し立ち話。聞けば、妊娠が分かってから、膿腫が発見された人がふたり、妊娠前に筋腫の手術をした人がひとり。年齢も膿腫のおひとりはまだ若い人だったけど、あとのふたりはわたしと同じくらいか、少し若いくらい。よって高齢出産組。みんないろいろと問題を抱えているのだなと、いろいろ情報交換。雨の中、大学に戻る。

おなかが減って減って仕方がないこの頃。でも食べちゃあだめなんですってさ。というわけで、お茶ばかり飲んでいる。

_ 報告書とか研究会の準備とか書評とかで時間が全然なくて、毎日いつも眠たい。


12-11-2009 / Thursday [長年日記]

_ チケットの予約ができない。。うーむ。こまったにゃ。


13-11-2009 / Friday [長年日記]

_ あちらこちらの病院に電話をかけたものの、妊婦用の新型インフルエンザワクチンの接種の予約を取ることができなかった。どこにかけてもワクチンが少なくて…と説明されるだけで、次はいつ納品されるとか、予約を受け付けておきます、などといった説明は一切なし。本当にいつ納品されるのかわからない模様。ぜったいに罹患しないという過剰な自信を持って乗り切るしかないようである。マスクはいつもしているし、手洗いうがいも励行しているわけだが、事業仕分けより優先して実施してほしかったことは、たとえば、少なくとも母子手帳を支給した妊婦には、その出産予定日に応じて、優先予約表などを配布するなどの対応。妊娠3カ月の人も妊娠8カ月の人も、もちろん妊娠していることには違いはないのだが、危機感が違うと思う。混乱することは予想されていたわけなのだから、事前にそういう対応をとっておけばよかったのになと思ったり。一部では使いきれなかったワクチンを余らせたりということもあるようだ。日本は今、地域医療にたいへんな格差が出てきていて、昔のように病気になっても安心な国だとは思えなくなっている。たぶん、想像力が欠如しているからなのではないかなと思う。「断る力」は別にみんなが持っている必要はないのだから、「想像力」を養う国家事業をおこなうべき。地方分権というのは成熟した国家にしかできないことじゃなかろうかと思われます(偏見!)。


16-11-2009 / Monday [長年日記]

_ 病院。逆子だとのことで、今日から逆子体操の人になる。昨日、一晩中、ごそごそと動いていたのは、逆子になるためのだったのかもしれない。

_ 大学でいろいろ。このごろ、だんだんと息切れが激しくなってきた。普通の服を着ていたら、ただおなかが出ている太った人にしか見えないからか、電車やバスに乗っても、席を替わってもらったことがまだない。母などは、後ろからみたら、まったく妊婦には見えないという。今日も大学で、「もしかしたら、妊娠しているのですか」などとまた聞かれる。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ ニゲラ嬢 [ただおなかが出ている太った人なのに、ニンプと認識され席を譲られそうになった私のような者もいるのに、世のなか思うように..]

_  [ありがとうございます。逆子体操、終わりました。わたしも、20代後半ごろ、個人的には最も痩せていた時代に、ワンピースを..]


18-11-2009 / Wednesday [長年日記]

_ 最後の母親学級。みな同じ週数で、この頃、少し食べるだけですぐおなかがいっぱいになるのだけどすぐにおなかがすいて、ついつい過食してしまうという話をして、たがいに励ましあう。小分けにして一日5回くらい、食事を摂ってもよいですよ、という説明を聞く。そのあと、陣痛室とか分娩室とか病室の見学。日本の病院はきれいだなーと思う。そうして、やはり日本で出産したほうがらくちんかなー、などとも思ったり。

逆子体操は、過ぎたるは臍帯が首に巻きつく遠因となるやもしれぬというご教示をいただいたので、適当にこなしている。なにごとも加減というのがあるやうだ。

_ 事業仕分けに関していろいろとメールの連絡などが入る。北村薫の円紫さんと〈わたし〉シリーズで、〈わたし〉が出版社に就職してからの話で、こういうくだりがあった。一冊のミリオンセラーが出ると、編集者はうれしい。本が売れてうれしいのでもあるが、なによりも、ミリオンセラーにはならないような良質の本を、その売り上げ分だけ出版することができるから、というもの。自然科学にせよ人文科学にせよ、科学研究の研究費というのはそういうもののような気がする。だからといって成果をださないのではなく、いろいろな小さな積み重ねがあって、そういう大きな方向性ができたり、その方向性には沿わないけれど、傍流の新鮮で斬新な研究が生まれたり。事業仕分けの主旨は理解しているけれど、科学研究というのは今日明日で、どんな利益がでるんやな、という感じでは動いていないということを、仕分けの人にちょっと伝えたかったりします。


19-11-2009 / Thursday [長年日記]

_ いろいろごそごそと書類を書いたりして過ごす。でいろいろ連絡とか。

お昼は久しぶりに生協で食べた。やっぱり生協で食べると、一度にたくさんの品目をとても安い値段で食べられるというのがよいなあと思いました。別にすごくおいしいわけでもないし、野菜だってほとんど冷凍で、しかも中国産のものでも、「組合員さまのご負担をできるだけ軽減させるために」という理由で使われていたりするんじゃなかろうかと思われるわけだが、ときどき食べるくらいであれば、ちょっとくらいの毒でも大丈夫かな、、とか(そういう態度がだめという声も上がろうかと思われますが)、まあ要するに、今日はまだ人が少ない時間にのんびりとお昼ご飯を食べることができたというわけであります。でも、あまりに健康志向のメニューを選んだので、やっぱり今頃になって、猛烈におなかがすいてきました。いつもいつも欠食児童よろしく、あれを食べたいこれを食べたいということで頭を一杯にしています。

_ 某中欧国で出産した友人が息子さんの写真を送ってくれた。かわいい。そして毎回思うのだけど、欧米や日本の子どもは大きい。大きくなるのが早いというのだろうか。。ここの家の子もいわゆるハーフであるが、今はまだ日本人みたいな顔立ち。で、お父ちゃんが大柄だからが、子どもも大きい。6か月で8キロもあるなんて、某国の平均的な乳児の体重に比較すると、とてつもなく大きい。。某国の子どもは、小学一年生でも黒豆とか丹波黒大豆くらいの大きさしかない。ミジンコさんはどちらに似るのだろうか。。


23-11-2009 / Monday [長年日記]

_ いろいろ考えることなど多し。逆子もいまだ元に戻らず。しかしミジンコさんは元気にひとりで運動会をしている模様で。大丈夫かいな。。まあ元気なことはよいことだ。


24-11-2009 / Tuesday [長年日記]

_ おやつにブルボンのアルフォートというチョコレート菓子のホワイトチョコ編を食べた。ほんとはチョコなど食べてはいけないのだし、アルフォートというお菓子は花輪和一の「刑務所の中」を思い出すので、殊勝な気持ちで大事に食べなければと思いつつ、ついふらふらと生協で買ってしまった。刑務所の中の映画鑑賞会の際に一人ずつに配られるお菓子にアルフォートが含まれている。わたしも思わず心して食べた。

_ 子どもの名前で苦心している。楽しいのだけど、字画やらを計算しだすともうだんだんと混乱してくるのである。ボーっと京阪電車のポスターを見ていて、(そうだ、女の子だから、将来、「おけいはん」のモデルになれるよう、ケイコ、という名前にしようか)などと考えて帰宅。食後、テレビを見ていたら、京阪電車のコマーシャルが流れた。「あんた、そんなに苦労するんやったら、おけいはんのモデルになれるよう、ケイコにしたら」と家人がいう。考えることは同じというのかなんというのか。

個人的には京阪電車は酔うのであまり好きじゃないのだが。

某国名は如月さんが付けた。日本名はわたしが考えることになっている。しかし外国人にも発音しやすい名前というと、やはり「ケイコ」とか「ケイ」とか、音読み系の名前かも。中欧某国の友人の息子は洗礼名などを入れると4つか5つくらい名前が付けられており、そのうちの日本名は配偶者のたっての希望で、大和言葉の名前が付けられている。トンデモ名でなければ、なんでもええかとか、だんだんと適当になってきたので、昨夜は筆ペンであれこれ候補の名前を書き連ねてみたりして過ごしたのであった。


25-11-2009 / Wednesday [長年日記]

_ デンタルクリーニングの日。二か月ほど前、某所から某所へ移動する前日、歯にフロスをかけていたら、一番奥の歯の詰め物が取れてしまった。すぐに歯医者さんに予約を入れてその日のうちに詰め物をまた詰めてもらった。その時の歯医者さんと助手さんの会話:わあー、こんなに高度な治療は見たことがないわー/そうですね、先生、どうしましょうか、いつもよりきちんとしましょうか/そりゃそうよ、、でもどこ病院かしら。。。

木工用ボンドみたいなのをアイスクリームの木製の匙みたいなので練ったものをきちんと出してきてくれて、無事に詰め物は元の場所へ。そのことがあったので、クリーニングの前に報告しておいたら、先生がちゃんと見てくれた。問題はないとのことであった。

歯の手入れも、一か所だけちょっと問題になりかけているところがあったそうだが、それ以外はこの調子できちんと手入れをとのことであった。

フッ素をかけてもらって、ゆっくり歩いて生協でご飯。戻る際に、大ボスに会う。もろもろ立ち話。戻って仕事の続き。


26-11-2009 / Thursday [長年日記]

_ 明日までに日本の病院に、どこで出産するかを回答しないといけない。だのに、まだどちらとも決めかねないでいる。日本で出産することのメリット:問題はいろいろあれど、公的な援助や万が一の事故の際の補償などが一応整備されている。とくに高齢出産・逆子とくれば、なおさらそういう環境がありがたいことはわかっている。一方、デメリット:病み上がりの母に負担をかけてしまいそうなこと、夫が日本に来るに際してのもろもろの手続きの煩雑さ(本人がなんとかするだろうが。。)、お姑さんとの関係がなお悪化するだろうという確信など。。某国で出産することのメリット:衛生面などで若干の不安はあるが、とにかく人手はあるし、多少のお金を払えば何事もすべて思うように解決できる、一方、公的な援助等々は一切なし。お姑さんはもちろんよろこぶだろう→しかしこれまでの経緯もあるから、冷やかな対応がなされる可能性もなきにしもあらずではある。4月上旬に失効してしまう日本への復路チケットが残っている(まあ大したことないんですが、それでも、ねえ。。)。デメリット:数えだしたらきりがなかったりしますので、数えません。。

てな具合で、天秤にかけたら、某国で出産するのがわたしにとっては楽だったりする。えっちらおっちらと飛行機に乗るのも、乗ってしまえばあとはなんとかなるわけだから。それでもなお決めかねている理由は、周囲の某国関係者がほとんど全員、日本で産みなさいと勧めることなのである。某国の出産時における妊婦および新生児の死亡率は、日本とは比較にならないくらいに高い。そのこともあってみな心配してくれるのであろうことは承知している。だから余計に迷うのである。凸凹大学に留学している某国人の知り合いも、ほとんどが日本で出産しないの?という。さらに迷う。

結局、冷静に考えると、わたしが迷っている最大の理由は、お姑さんのこと、夫が本当にひとりで日本に来られるかということ、残りのチケットがもったいないかなということ、そして日本で生まれたということが、ミジンコさんの今後の人生にどんな影響を及ぼすのだろうか、ということに尽きるのかもしれない。あとの公的な保障がある云々は考えてももう仕方がないことで、案外とするっと安産で母子ともに健康極まりないという結果が得られるかもしれないわけでもある。ミジンコさんはどちらで産まれても成人するまでは二重国籍保持者である。行ったり来たりの根なし草になっては困るけれど、彼女がどちらの国のアイデンティティを好むのか、あるいは臨機応変に使いこなす人になるのか、あるいはもっと別の選択肢を選ぶことになるのか、わたしの方に今、そのビジョンがないから、これだけ迷うのかとも思う。生まれた場所への愛着という点を考えるにつけ、国境やら国家にとらわれない育て方をしたいものだとも考える。久方ぶりに「クレオール主義」を繙く。

本日のツッコミ(全30件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ CarlosKl [Cheers! I appreciate this. This is really interesting, Yo..]

_ RobertGire [wisconsin state health insurance [url=http://zolpidem.com..]

_ CharlesPek [wells fargo dealer services payoff [url=http://phentermin..]


30-11-2009 / Monday [長年日記]

_ 日本で出産ということになったその最大の理由は、母が孫の顔をみてみたい、といったから。というか、いつまでも決めかねていたわたしに、そのように言えば、決心がつくだろうと思いやってくれたのではないかと思う。感謝。某国研究者道を極めることが叶わなかったということはあるのだが、それはなんとかいずれ落ち着き先を見つけるであろう果たせぬ夢として、しばらくはおいておこう。


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